ひとみの目!

元神戸市会議員・社会保険労務士・行政書士
人見誠のブログです。

決算特別委員会 その2

2014-12-31 22:05:11 | 日記
10月6日は交通局への局別審査でした。

私の質問と答弁の主な内容は以下の通りです。

1. 自動車(市バス)事業会計の資金不足について

Q:平成25年度決算で自動車事業会計の資金不足比率は7.4%と悪化している。
今後、資金不足比率がどのように推移していくと見込んでおり、資金不足を解消するためにどのような取組みを行っていくのか?
A:もし資金不足比率が20%を超えると経営健全化団体となる。
今後の見通しについては、平成28年度頃まで、バス車両の購入等に伴う企業債償還が減価償却費と比べ大きく、その影響により資金不足は膨らんでいくが、その後10年程度は、企業債償還が減価償却費を上回ることはないため、継続して単年度収支の均衡が達成できれば、健全化団体への転落は回避できると考えている。
引き続き、市バス運転士の人件費で時間外勤務手当の縮減、長大路線・重複路線の見直しや、路線・ダイヤの民間委託の拡充などに取り組んでいく。

2. モビリティ・マネジメントの取組みについて

Q:モビリティ・マネジメントとは、過度に自動車に頼る状態から、渋滞や環境問題、健康問題に配慮しつつ公共交通機関や自転車、徒歩などを多様な交通手段を適度に利用する状態へと自発的に転換していくことを促す取組みだが、現状の取組みは、エコショッピングやエコファミリーなど価格面での取組みが中心となっており、啓発の部分が不十分では?
A:交通事業者としてモビリティ・マネジメントを進めるためには、公共交通への「自発的な移行」を促すことが必要であり、お客様が利用したくなるような取り組みや、わかりやすく効果的なPRを実施していくことが必要。
環境局などと相談しながら効果的な方策がないか研究してみたい。

 
3. ホームドアの設置について

Q:最近では歩きスマホによる線路上への転落も問題となっており、歩きスマホの防止に向けた啓発も必要だが、物理的に線路上への転落を防止するためホームドアを設置する必要があると思うが?
A:歩きスマホの転落防止にはホームドアの設置は有効。
今年度中にはホームドアの設置方針についての目途を立てたい。

4. 1キロきっぷの現状、及び西神・山手線や市バスへの拡大の可能性と南北を結ぶ路線の新設・強化について

Q:地下鉄海岸線の乗客増に向けた取り組みとして、駅間が1㎞以下の1駅区間を対象に、通常210円の料金を110円とする「1キロきっぷ」を発売して、新たな需要を見込めるか実証実験を行っていたが、売れ行きと評価は?
A:交通局としてはPRに努めたが、実証実験の結果、「1キロきっぷ」の1日平均の利用者は267人にとどまったため、海岸線の乗客増に大きく寄与する見込みは少なく、本格実施については、1ヶ月当たり約200万円の減収に加え、駅務機器改修など多額の費用がかかることもあり難しい。

Q:利用者が267人にとどまった原因は?
A:利便性の高いICカードでそのまま乗車した方や、敬老パス利用者が敬老パスは一番安価だと思ってそのまま乗車したのではないか。

Q:今後の「1キロきっぷ」の西神・山手線や市バスへの適用の可能性は?
A:仮に「1キロきっぷ」を実施した場合、海岸線の場合は減収額が月当たり200万円だが、西神・山手線ではそれを上回る減収額が出ることとなり、実現は困難。
また市バスへの拡大は、参考になるような実証実験を平成19年に企画調整局が行っているが、安価で利用できる乗車券を発売した場合、新たな需要はあるものの割引に見合う利用が見込めず、実施は困難と考える。



決算特別委員会 その1

2014-12-30 22:18:22 | 日記
9月29日から決算特別委員会が開かれ、3つの分科会に分かれて各局の審査が行われました。

私は、第2分科会に所属し、その中で保健福祉局と交通局への質疑を担当しました。

10月1日は保健福祉局への局別審査でした。

私の質問と答弁の主な内容は以下の通りです。

1.地域包括ケアシステムの構築について

Q:地域の高齢者の個別の生活ニーズに応える仕組みを安定的・継続的に構築するため、市民の主体性に基づき運営される新たな住民参加サービス等の担い手(NPO・民間企業・ボランティアなど)が相当数必要となってくると思われるが、質の確保も含め、神戸市としてどのように取り組んでいこうとしているか?

A:まず今年度は、訪問介護や通所介護を実施している全指定事業者に対し、地域支援事業に移行した際に当該事業に参入するか否かについての意向調査を行っている。
また、NPO等によるサービスや住民主体の支援活動が現状でどの程度あるのかといった把握も行っている。
さらに、モデル事業として地域に不足するサービスの立ち上げ支援や、NPOやボランティア等の担い手養成研修などを今後実施していく。
今年度実施している意向調査やニーズ調査の結果も踏まえ、サービスの立ち上げ支援や担い手の養成研修等を拡充し、専門職によるサービスの提供も含めた多様な主体によるサービスの充実に取り組んでいきたい。

Q:生きがい対応型デイサービスなど、今後の介護予防事業の展開は?

A:介護予防事業は、高齢者が参加したい取り組みであることと、ある程度のエビデンスも必要。
今年度はネスレと協定を結び、ネスレと一緒に「介護予防カフェ」を実施している。
ネスレの製品も提供するが、あわせて健康づくりになる体操も一緒に行い、その効果も検証する。
閉じこもり防止型の生きがい対応型のデイサービスはNPO法人等が実施し、婦人会等も一生懸命取り組まれているが、一般高齢者向きのため、参加も少なくないので、今後充実を図っていきたい。
いずれにしても、地域において高齢者が担い手としても参加でき、あるいは民間事業者を活用する形で、介護予防の実現を目指していきたい。

2.危険ドラッグについて

Q:危険ドラッグの取締りは、兵庫県で「危険ドラッグ規制条例」が成立し、市も啓発などに取り組んでいるが、社会的な影響を考えるとまだまだ不十分では?

A:市では、販売店舗等を対象に、県警・近畿厚生局麻薬取締部などと合同で、危険ドラッグを販売している可能性のある店舗の立入調査を実施し、販売の自粛等を要請するなどしている。
ただ、若い世代に対する啓発がまだまだ不足しているのが実情。
教育委員会やこども家庭局とも協力しながら小中高生や保護者への啓発等に取り組んでいきたい。

3.市民後見人の活用について

Q:市民後見人はこれまで52名登録され、今年度もさらに26名が登録予定だが、
市民後見人として登録された方のうち、後見人として受任されたのが24名で、現在も受任中となっているのは19件と聞いている。
さらに登録者数を増やしていくためにも、市民後見人として登録された方が他のNPOなどで後見人として受任することを可能とするなどの工夫が必要では?

A:就職・介護・体調不良などから辞退される方や、現在申立中あるいは受任調整中などの待機中の方など、現時点で受任していない方もいる。
受任していない方も、区役所の成年後見相談に携わってもらうなど、何らかの形で活躍いただいていることもある。
また、専門職後見人等から紛争の収束したものの引継ぎ案件や、市長申立以外の家庭裁判所からの推薦案件など、新たな市民後見人の受任ルートについても開拓を行い、活用を図っている。
今後も現行どおり市民後見人を養成しながら、順調に受任実績を伸ばしていきたい。

4.バリアフリーの推進について

Q:1日あたりの乗降客数が3千人以上の駅舎のバリアフリー化の整備はあと9駅が残っている。
一義的には鉄道会社の責務だが、市としてどのように進めていくか?

A:神戸電鉄で5駅、阪急電鉄で2駅、阪神電鉄で2駅が残っている。
鉄道会社からは、エレベーターの設置等が不可能ではないが、構造上非常に難しく、相当な経費が必要と聞いている。
引き続き、補助制度を活用しながら強く働きかけを行っていく。

*バリアフリー化未整備駅
神戸電鉄…花山・大池・唐櫃台・有馬温泉・長田
阪急電鉄…春日野道・花隈
阪神電鉄…西元町・大開




本会議で代表質問!

2014-12-29 21:59:26 | 日記
9月25日に本会議で代表質問に立ち、市長の見解を問いました。

私の持ち時間は50分で、
1. 平成25年度決算の評価と課題について
2.水素社会の実現に向けた取り組みについて
3.神戸経済と今後の神戸港のあり方について
4.空き家対策について
5.女性にやさしいまちづくりについて

の5つの質問をしました。

市民の皆様の声と日々の活動から、私なりに神戸の将来にとって重要だと思う課題をピックアップし質問しました。

再質問もしっかり準備し、持ち時間をめいいっぱい使って質問することができました。

今回取り上げた課題については、これからも関心を持って取り組んでいきます!



なお、代表質問の模様は神戸市会のホームページから録画放送で見ることができます。

※神戸市会ホームページ→インターネット中継→本会議→録画中継・開催日で選ぶ→平成26年第2回定例市会→【9月議会】決算質疑(9月25日)

http://www.kensakusystem.jp/kobeshikai/index.html

私の代表質問の質問と答弁の主な内容は以下の通りです。

1. 平成25年度決算の評価と課題について
Q:平成25年度決算をどのように評価し、どのような課題があると認識しているか?
A:震災後に生じた多額の収支不足を解消でき、神戸のさらなる発展と成長に必要な財政対応力を着実に回復することができた。
しかし、今後の収支見通しは楽観できない。
今後も聖域なき行財政改革などにより財政対応力を強化し、市民サービスの向上と未来に向けた都市づくりに積極的に取り組んでいきたい。

2.水素社会の実現に向けた取り組みについて
Q:水素社会の実現に向けた構想や取組みは?
A:エネファーム(家庭用燃料電池)の設置補助や、水素ステーションの設置、FCV(燃料電池自動車)導入促進などに取組んでいる。
さらに、水素エネルギーの導入に取組んでいる事業者とともに、水素発電を活用したスマートコミュニティ構築の事業化に向けた調査を実施している。            
今後、この調査結果を踏まえ、民間事業者と連携しながら着実に取り組んでいきたい。

3.神戸経済と今後の神戸港のあり方について
Q:どのように官民連携して神戸経済をグランドデザインし、神戸港に付加機能を加え、神戸港を荷主や船主が利用したい、しやすい港にしていく考えか?
A:荷主、港運業界、港湾管理者を一堂に集めるワーキンググループを立ち上げて具体的な政策検討を始め、本格的な港湾コストの削減や港湾サービスの向上に向けた取組みを進める。
3年後の神戸港開港150年の節目には、その成果が目に見える形で表れるよう、取組みを進めていきたい。

Q:アジア戦略は?
A:アジア各国との新たな航路の開設の模索といったことは、大変重要。民間の動きとも呼応しながら、アジア各国との経済交流、特に港を活用した経済交流、航路の創設も含めた取組みをしっかりと行っていきたい。

Q:観光も大きな戦略で、クルーズの需要の喚起も必要だと思うが、どのように取組んでいく考えか?
A:急速に成長している中国のクルーズ需要を取り込むことが、大変重要。同時に、できるだけ神戸の街を楽しんでもらい、お金を落としてもらうことも重要。魅力的なWiFi環境づくりに取り組んだりしているが、関係業界と一体となった必要な対応をしっかりと行っていきたい。

4.空き家対策について
Q:空き家バンクや助成制度の創設など市が一定関与し、良好な中古物件の流通を促進すべきと考えるがどうか?
A:不動産関係団体や学識経験者等との官民協働による「空き家ストックを活用した中古住宅市場活性化プロジェクトチーム」を立ち上げ検討を進めている。先行事例も検討材料としながら、神戸市独自のシステム「すまいるネット」を活かした効果的な仕組みの構築をしたい。

5.女性にやさしいまちづくりについて
Q:  韓国ソウル市では、女性の視点で街を見渡して、男性で気づきにくい点でトイレ、エレベータ、道路等における防犯等の「まちの安全性」、ベビーカーを押しての移動、つり革の高さ、子供連れに便利な施設の設計等の「まちの利便性」、女性が活躍でき、家庭と仕事の両立がしやすい職場といったものを評価指標としてまとめ、該当する施設に評価し認証を与え、女性が幸せな都市づくりをめざすプ ロジェクトが行われている。  
本市もソウル市のような取り組みを進めるべきと考えるがどうか。
A:まちづくりの中にも女性の視点を積極的に取り入れ、女性の働きやすい環境づくりを進めて行きたい。
そのために本市では、「ユニバーサルデザインのまちづくり」などを積極的に推進している。
今後とも、ソウル市の事例等も参考にしながら、男女共同参画社会の実現に向けて女性の視点を積極的に取り入れて施策を推進していきたい。



神鉄粟生線活性化応援企画!粟生線沿線魅力再発見ツアー!

2014-12-28 16:48:19 | 日記
「神鉄粟生線活性化応援企画!粟生線沿線魅力再発見ツアー!」を企画し、9月21日にツアーを開催しました。

神戸市北区の鈴蘭台駅から小野市の粟生駅を結ぶ「神鉄粟生線」沿線の史跡巡りや地産グルメなどの魅力を再発見し公共交通機関を利用するツアーです。

今回の行程は、午前10時に西鈴蘭台駅に集合し、粟生線に乗って三木上の丸駅まで行き、三木城址、金物資料館、三木山森林公園、湯の山街道を巡り、午後4時前の三木上の丸駅発の電車に乗って帰ってくる、というものでした。

途中の移動手段は、徒歩と三木市が運営するコミュニティバス「みっきぃバス」を利用し、昼食は、三木山森林公園内の和食ランチバイキングを利用しました。

同じ会派の議員の先生方をはじめ、たくさんの方にご参加いただきました。

行程については、三木山森林公園へのバスの時間が遅れられないこともあり、午前中の行程でタイトなところがあったものの、予定通りの内容をこなせました。

当初の目的である「神鉄粟生線沿線の史跡巡りや地産グルメなどの魅力を再発見し公共交通機関を利用する」点については、参加者から「日頃利用することのなかった」「近くにこんなに見どころがあると知らなかった」など、とても良い感想をいただき、粟生線沿線の魅力を再発見していただけたのではないでしょうか。
 
これからも地域の公共交通機関として将来に残していくために、更なる活性化をめざして「見て、歩いて、食べて」 沿線の魅力を再発見するツアーを企画することで、多くの方に再発見していただきたいと思っています。

みなさまからのご意見ご指導を活かしながら、一層の利用客増をめざし神鉄粟生線の活性化に取り組んでまいります。

*参考:粟生線沿線魅力再発見ツアーのご案内 http://kobe-hitomi.jp/PDF/download/140909/aosen_tour.pdf








結婚しました!

2014-12-27 21:32:12 | 日記
私ごとですが、9月6日に結婚しました。

お相手は、税理士でフードアナリストの山本純子さんです。

とても明るくて社交的で、素敵な女性です。

昨年秋、とある食事会で知り合い、今年の私の40歳の誕生日(2月18日)に交際をはじめ、彼女の誕生日(9月4日)に入籍しました。

これからは二人で力を合わせて明るい家庭を築いていこうと思います。

今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

なお、彼女は「どんりーな」というペンネームでグルメブログを書いています。

よければ、一度覗いてみてください。

どんりーなの自転車グルメ http://ameblo.jp/chari-guru/


産業港湾委員会管外視察 その5

2014-12-26 23:58:58 | 日記
その後、新千歳空港で「空港ターミナルにおける魅力創造」についてお話をお伺いしました。

新千歳空港では、エンターテインメント施設の新規展開、物販・飲食店舗のリニューアル、利便性の向上を行い、より快適に、より楽しい空港ターミナルビルへリニューアルを図っている。

また、「通過点から目的地へ」とのコンセプトで商業展開を行い、新たな空港機能の創造・より高度な商業空間の創造・新たな顧客と需要の創造を目指して取り組んでいる。

具体的には、エンターテインメント施設として「ドラえもんわくわくスカイパーク」、テディベアで有名なドイツ・シュタイフ社のぬいぐるみのミュージアム「シュタイフネイチャーワールド」、「新千歳空港温泉」、日本初の空港内映画館「じゃがポックルシアター」を展開。

物販・飲食店舗では北海道のショールームとなるよう、道内から10店舗のラーメン店が集積する「北海道ラーメン道場」、道内の水産・農畜産品が揃う「どさんこ産直市場」を展開。

利便性の向上では、シートスペースの拡充や、エレベーターの増設、デジタルメディアによる情報提供などを行っている。

また、社内専門チームにより道内を行脚して新たな店舗を発掘して店舗数を増やしている。

これらの取り組みが、北海道の魅力を国内外に発信する北海道ショールーム機能を充実させ、多くの企業の東京など本州進出の足掛かりになっている。

さらには、空港を目的地にするため、空港内施設を横断的に活用し、全てが新千歳空港ターミナルビル内で完結する「空港映画祭」を開催し、コンペティション形式で世界的なアニメーション映画祭を目指す取り組みなどを行っている。

今後も新たな集客施設等の投入による継続的な発信、商業施設としての鮮度を維持する取り組みを行っていく、

といったお話でした。

新千歳空港の「通過点から目的地」に向けた取り組みがとても進んでおり、驚きました。
最先端の空港ビジネスモデルを構築しているといえるのではないでしょうか。
神戸空港は発着枠などの規制はありますが、単に搭乗者数の増加を目指すだけでなく、新千歳空港のように飛行機には乗らないが空港施設を利用する人に数を増やしたり、神戸や兵庫の魅力をアピールするような取り組みをもっと進めていくべきではないでしょうか。


産業港湾委員会管外視察 その4

2014-12-25 23:10:52 | 日記
8月27日は千歳に移動し、まず千歳市役所で「グリーン・ツーリズム」についてお話をお伺いしました。

グリーン・ツーリズムとは、緑豊かな農山漁村で、自然・文化・人々との交流を楽しみながら、ゆとりある休暇を過ごす、滞在型の余暇活動。

農村地域には過疎化・農業の担い手不足といった問題、都市地域には人間関係の希薄化・真の豊かさが実感できない・食品への不安といった問題がある。

それらを、グリーン・ツーリズムによる都市と農村の交流を通じて、農業・農村の活性化やゆとりとやすらぎ・安心安全な農作物の提供につなげ、観光の振興・農業の振興を目指す。

千歳市では平成17年6月に「グリーン・ツーリズム市町村計画」を策定し施設整備・取組を進めている。

農業体験型修学旅行などのニーズの高まり等もあり、点から線・面的な組織の取り組みが必要との考えから、市内の直売所や体験型農園などを経営する農業者を中心に「千歳市グリーン・ツーリズム連絡協議会」を立ち上げた。

協議会の活動として、農家の家庭料理を都会人に食べてもらう「食と農の交流会」、小学生や保護者に食品加工の体験を行ってもらう「千歳・食育講座」、市民向けに地元食材を使った「千産千消料理講習会」、「修学旅行生の受入れ」などを行っている。

取り組みの効果として、農産物直売所・観光農園への集客数や「食と農の交流会」などのイベントへの入込数は増えてきている。

協議会の会員数は確保しているものの高齢化しており、若年層の取り込みや市民を巻き込んだ活動としていくのが課題、

といったお話でした。

つづいて、グリーン・ツーリズムを行っている中村農場を訪問し、お話をお伺いしました。

以前は乳搾りや哺乳など牛とふれあってもらっていたが、2010年の口蹄疫発生以降は衛生管理の規制が厳しくなったこともあり、ふれあいは体験専門農場におまかせし、野菜の収穫や加工、調理などの体験が中心に。

仲間と連携して、たっぷりと駒里(中村農場がある地域)を楽しんでもらえるように取り組んでいる。

例えば、そばの種まき、そば畑で花見、そばの刈り取り、石臼で粉ひき、そば打ち体験、野菜収穫・調理体験、バターづくりなど・・・

駒里に関わるみんなが持っている得意分野を引き出して地域をもっと魅力的に、元気にしていきたい、
といったお話でした。

グリーン・ツーリズムは本業あってのもので、それだけでは成り立たないとのことでしたが、田園地域もある神戸市にとっても参考になるのではないでしょうか。
田園地域の活性化のためにも、フルーツフラワーパークなどの施設も活かしながら農業体験や地産地消の取り組みをもっと進めていくべきだと思います。

*参考:千歳市ホームページより「千歳市のグリーン・ツーリズム」 http://www.city.chitose.hokkaido.jp/index.cfm/97,76107,174,925,html
中村農場 http://www.waa-bc.com/agri/hokkaido/article/hokkaido_080818144542.html




産業港湾委員会管外視察 その3

2014-12-24 21:57:17 | 日記
つづいて、札幌市役所で「札幌市観光まちづくりプラン」についてお伺いしました。

地域の魅力あふれるまちづくりと観光振興を一体的に推進し、創造都市にふさわしい「観光まちづくり」を実現するため、「札幌市観光まちづくりプラン」を作成。

市民は楽しんでいるが観光客には伝わっていないものが多く、札幌版のニューツーリズムを開発する必要があることから、札幌ならではの魅力を生かした新たな観光コンテンツ「さっぽろツーリズム」を展開していく。

そのために、札幌人らしく過ごしたいと思ってもらえるよう、ソーシャルメディア等を活用し、市民による札幌の魅力発信の取り組みを広げる。

また、ムスリム対応など配慮が必要な外国人観光客の受入環境の向上を進める、様々な観光情報を入手できる携帯情報端末向けアプリケーションを提供するなどの取り組みを進める。

重点施策として、観光イベントの魅力アップのため、「雪まつり」を3Dラッピングなどを活用し魅力をアップさせる、認知度の低い「オータムフェスト」の首都圏でのプロモーション活動を積極展開する。

集客交流拠点の魅力アップのため、新たなエンターテイメント空間作りとして、東南アジア客に夜を楽しんでもらうため「すすきのブロードウェイ」を検討する、といったことを行う。

札幌の弱点はMICEで、ホテル・会場・展示場が近隣にそろっていない。

さらに最近は、飛行機が小型化し修学旅行を誘致するにも1学年全員が乗り切らない上に、震災の影響で北には来ず九州へ行くようになってしまっている、

といったお話でした。

その後、「北海道さっぽろ観光案内所・北海道さっぽろ食と観光情報館」に移動し、お話をお伺いしました。

道と市の共同運営で、観光ボランティア150人がシフトで入り地元の情報を提供したり、1000種類以上の道内のパンフレットなどを常時置いている。

観光案内所は、英語・中国語・韓国語が対応できるスタッフが常駐しており、外国人の利用者割合は増えてきている、

といったお話でした。

「ぜひ、また来たい」と思ってもらえるよう体験型・着地型などで感動してもらえるような取り組みをしていきたいとのことでしたが、これは神戸市にも同様のことがいえると思います。
旭川市や札幌市も、周辺の市町村と連携して観光客誘致に取り組んでいく姿勢が見られるように感じました。
神戸市も観光の分野でも、もっと周辺市町と連携を進めていくべきではないでしょうか。
また食と観光を結びつけて情報提供する取り組みはなるほどと思いました。
神戸市も神戸ビーフや洋菓子など市内のいろんな食文化と観光を結びつけて情報発信する取り組みをもっと行うべきではないでしょうか。


産業港湾委員会管外視察 その2

2014-12-23 22:34:30 | 日記
8月26日は札幌へ移動し、まず北海道庁で「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」についてお話をお伺いしました。

平成23年12月に「札幌・江別」「函館」「帯広・十勝」の3つのエリアが「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」に指定された。

フード特区は、東アジアにおける食産業の研究開発・輸出拠点化をめざし、農水産業の生産体制強化から、研究開発、製造・企業集積、販路拡大に至る一連のつながり「食のバリューチェーン」の形成に向けた取り組みを推進している。

特区では、税制・財政・金融・規制緩和といった支援が受けられる。

取り組みの一つに、北海道食品機能性表示制度(愛称:ヘルシーDo)がある。

これは、北海道産の加工食品に含まれている機能性成分に関して「健康に関する科学的な研究が行われた事実」を北海道が認定する制度。

北海道の認定を受けた商品のパッケージに、北海道の認定マークを付けたりすることができる。

14品目で10億8千万円の売り上げがあり、多いもので3倍の売上増になった。

北海道の認定があることが、安心感やブランド力向上に。

研究が行われたことを認定し表示するだけで、効果効能表示はできないのでクレームはないが、よくわからない制度といわれる。

また、「商流・物流構築支援プロジェクト」も行っている。

これは、海外の食ビジネスに精通したコーディネーターを販路拡大を目指す地域に派遣し、輸出商品の発掘やビジネス情報を収集し道内企業にフィードバックして、輸出拡大に向けた支援を行ったり、ビジネスアドバイザーをタイ・シンガポールに配置し、コーディネーターと一体となって商流・物流の構築を推進したりするもの。

この2年間の取り組みで売り込みしやすいタイ・インドネシア・シンガポールにコーディネーターを現地派遣し、コーディネーターの人脈でルート開拓を行っている。

そして、ビジネスアドバイザーと連携して、輸入元・販売元探しや価格交渉など商談にしっかり関与して販路拡大を行っている。

特区の取り組みで、岩盤規制に風穴をあけるプランを出せたかというと、北海道にはホクレンがあり難しかったところもある。

特区で国からの直接的な支援効果は少なく、地元での商品開発などの取り組みが進んだのが成果、

といったお話でした。

神戸市でも特区の直接的な効果に過大な期待をせず、ブランド構築など何か地域での取組が進むようにしていくべきではないでしょうか。
また、フード特区でのコーディネーターやビジネスアドバイザーは三井物産や伊藤忠などのOBや現地商社などを活用しているとのことで、神戸市でもこのような実務に精通した方による商談まで含めた海外進出支援策を行なっていくべきではないでしょうか。


参考:フード特区機構 ホームページ http://www.h-food.or.jp/


産業港湾委員会管外視察 その1

2014-12-22 23:05:01 | 日記
8月25日から27日は産業港湾委員会の視察でした。

8月25日は、旭川でまず、旭川市の観光行政についてお伺いしました。

旭川市の観光課は旭川空港の利用促進の取り組みも行っている。

旭川空港は特定地方管理空港で、利用者数は年間約109万人で、その内国際便利用者は約10万人。

就航率は99%以上で、ほとんど欠航はなく、旭川への観光客誘致に貢献。

観光客誘致として、冬まつりなどのイベントを行い、冬まつり期間中旭山動物園が夜間営業を行ったりしている。

道全体で雪や花など季節感があるものを中心にプロモーション活動も行っている。

医療ツーリズムは、これからはストレスケアツーリズムとして、森林浴などで誘致したい。

また、台湾には市長自ら行くなどしてPR活動を行っている。

食べ物など北海道ブランドのものを持っていき、楽しんでもらいながらPRできるように心がけている。

さらには、近くの上川町に温泉があるので共同でPRしたり、旭川は都市なので歓楽街があることをPRしている、

といったお話でした。

観光課が空港の利用促進も行っているのは合理的と感じました。
神戸市は観光客誘致は「産業振興局」、空港の利用促進は「みなと総局」と分かれています。
「観光コンベンションビューロー」のボードメンバーだけでなく、事務局スタッフにみなと総局の職員も入るなど、さらなる「産業振興局」「みなと総局」の連携した取り組みが必要ではないでしょうか。
また、旭川では地域の資源を活かしたPRの取り組みが進んでいるように感じました。
神戸市でもトップセールスや楽しんでもらいながらのPRなど、PRの方法も工夫しながら観光客のさらなる誘致に努めてもらいたいと思います。


次に、旭山動物園の取り組みについてお伺いしました。

旭山動物園は来園者数の減少が続き、「来園者の一人もいない動物園」が存在しうるのかと気付いた後、もぐもぐタイムを設けたり飼育員が解説するなど、いかにお客様に動物に関心を持ってもらうかに注力し、動物を身近に感じてもらう機会をたくさん作ってきた。

動物園をレクリエーションの場として考えたことはあるが、観光資源として観光客誘致のために何かしようと考えたことはない。

飼育係しか見ることのできない動物たちの様子をお客様に見せられないかという思いから、飼育係の作りたい施設を作ってきており、外部のコンサルタントなどの意見を聞くといったことはしていない。

動物園の目的は、①研究、②教育、③繁殖、④レクリエーションで、どれかに偏ってはいけない。

動物園を通じて自然保護や環境について理解をしてもらう活動をしていく。

動物園で多くの野生動物と空間を共にする時に人々は「笑顔」になるが、その動物園の「笑顔の元」に気付いた人々は、野生動物の保護に共感し、活動を支援し、行動を起こすのでは。

動物園に完成はなく、永遠のテーマ「伝えるのは命」に向け、引き続き取り組みを進めていく、

といったお話でした。

動物園の目的は、①研究、②教育、③繁殖、④レクリエーションで、どれかに偏ってはいけない、という話が印象的でした。
旭山動物園の取り組みを経営の観点から分析するのは、まさに偏った見方といえるかもしれません。
手書きの解説は温かみがあって読みやすく感じました。
王子動物園も旭山動物園の取り組みを参考に、上記の4つの目的のためにさらに取り組みを進めてもらいたいと思います。
また王子動物園はパンダとコアラのいる国内唯一の動物園だそうです。
上記の4つのどれかに偏らないようにしながら、その点をもっとPRしてもいいのではないでしょうか。