ひとみの目!

元神戸市会議員・社会保険労務士・行政書士
人見誠のブログです。

海外視察@オランダ その4

2014-02-08 21:34:19 | 日記
その後、ウェースプへ移動し、認知症施設「HOGEWEY」を視察しました。

認知症の方が暮らす施設ですが、住宅だけでなくスーパーやカフェ、美容室などがあり「街」のようになっている。
また、住宅は7つのスタイルが用意されており、本人または家族が好きなスタイルを選ぶ。
さらには、全員同じの画一的な食事や活動をするのではなく、自分で選ぶようになっている。

敷地面積は約15,000㎡、建物の延べ床面積は約10,000㎡。

現在、152人の方が23の小規模グループに分かれて、キリスト教的や職業人的などそれぞれ独自のライフスタイルで生活している。
例えば、ハイソサエティのグループは、生け花を活けたり、食事にワインの提供があったりする。
また、映画や音楽など毎日さまざまなアクティビティが用意されている。

このように、ライフスタイルやアクティビティを自分で選べるのがユニークで人気がある。

6~7人のグループに1人の介護士がつき、4住宅に1人の看護師がついている。
医師も24時間最低1人は常駐しており、中には精神科医もいる。
また、約250人のボランティアが朝・昼・夜のシフトで勤務し、お世話をしている。

国から1病床につき130ユーロ/日が支払われる。
アクティビティなどエクストラは個人負担。
平均週6~8のアクティビティに参加し、200ユーロ/月くらい支払っている人が多い。

オランダでは介護の等級が1から10の10段階で設けられており、この施設には5等級以上の人が入居している。

多くの入居者に、投薬やおむつの量が以前より少なくて済むようになったり、精神的に安定して認知症の進行が抑えられるといった改善点がみられる、

といったお話でした。

この施設は画期的で、世界的にも注目を集めています。
住む人が主人公で、本人のチョイス、自由さを重視していると言っていたのが印象的でした。
新しいスタイルで、オランダ国内には成果等に慎重な見方もあるようですが、日本でもまずは食事や活動メニューを自分で選ぶ、といったことから始められないでしょうか。


施設内のスーパー


カフェ


音楽ホール


住居棟


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