ひとみの目!

元神戸市会議員・社会保険労務士・行政書士
人見誠のブログです。

イーグルバス

2015-08-21 23:25:42 | 日記
その後、イーグルバス株式会社で谷島社長からお話をお伺いしました。

ほとんどが赤字で苦しむ路線バス業界で、利用者を大幅に増加させ、疲弊する地方の路線バスの再生人として注目を集めている方です。

イーグルバスはもともと旅行業をやっており、免許制度の関係もあって順次、観光バス、高速バス、路線バスへと参入した。

路線バス事業は、品質管理がなく勘と経験に頼る慣習があって、事業が見えにくい傾向がある。

そこでバスにセンサーを取り付けて見える化し、乗客数やダイヤの乱れなどを分析して問題点を抽出し、ニーズとコストで最適化ダイヤを作るなどしていった。

データ分析だけでは運行効率だけになる。

データを見て、供給革新、需要創出の方法などを考えることが必要。

われわれの取り組みをいくつかご紹介すると、

・利用者がいる場合のみ、最終バス停より先の、そこから高台にある団地の中までさらに運行する

・ハブのバス停を作って、そのバス停にほとんどのバスが停留するようにし、乗り換えをしてもらうことで利便性と効率性の向上を図る(ハブ&スポーク化)

・例えば10時台は必ず運行し11時台は利用者がいれば運行するなど、定期運行とデマンド運行を交互に行なう

・ハブバス停に薬局や飲食店、観光案内所など生活機能施設や観光施設も設置して、賑わい作りも行なう

などなど・・・

利用者数の増加と利用者満足の向上を目的に改善の取り組みを行うべき。

収支改善だけの視点だと不採算路線を切ることになる。

表面的なデータで判断するのではなく、人の心で読み解く必要がある、

といったお話でした。

お話のあったすべてのことを書いたわけではありませんが、豊富で斬新なアイデアと情熱でつぎつぎと考えをお話しされ、圧倒されました。

「高齢化したから。人口が減ったから。」は理由にならないと思いました。

神戸でもアイデアを出して工夫すれば、もっといい交通網ができるのではないでしょうか。

民間会社と連携しながら、まちづくりや観光といった視点も含めて交通のあり方を検討してもらいたいと思います。

*参考:日経ビジネスオンラインより「イーグルバスがセンサー活用で赤字路線を再生、1分・1キロ単位で収支を改善」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/bigdata/20140217/259878/

テレビ東京カンブリア宮殿より「赤字路線バスの復活劇!地元に愛される“超地域密着”戦略」
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20150625.html