ひとみの目!

元神戸市会議員・社会保険労務士・行政書士
人見誠のブログです。

高松国際ピアノコンクール

2015-08-08 23:19:54 | 日記
8月5日から7日は会派の視察でした。

8月5日は、高松国際ピアノコンクール組織委員会事務局で「高松国際ピアノコンクール」についてお伺いしました。

サンポートホールができ何か事業ができないかということから、百十四銀行や四国電力、香川証券、JR四国など民間中心に集まって、寄付を出しあうなどの支援を行い始まった。

当初は県や市からの補助金はなかった。

これまで4年に1度、3回開催しており、第2回と第3回は県と市から補助金をいただいている。

現在は約1億2000万円の事業で、コンクールの運営費に6000万円、アフターフォローに1000万円、毎年のランニングに約1000万円。

海外音楽雑誌に掲載したり、海外の音楽大学にポスターを掲示したりしてコンクールを宣伝している。

コンクール参加者は市内にホームステイをしてもらい、市民との交流を図っている。

審査員は身の丈に合った先生を呼んでいるが、最近はだんだん著名な先生も来ていただいている。

海外の方が多く、また公平性を担保するため香川県にゆかりのある方は入れないようにしている。

第3回の優勝者にはアフターフォローとして10回程度の凱旋公演を日本やヨーロッパなどで行っている。

また、次のコンクールまでの間の4年間でピアノに関する企画を考え、高松交響楽団との共演や小学生向けの演奏会を行っている。

コンクールにあたってのレセプションは極力小さく行っている。

コンクールにはボランティア約130人の方に手伝ってもらっており、放送部の部員など学生にも関わってもらっている。

国際音楽コンクール世界連盟に加盟しているが、そのことで高松を音楽関係者に知ってもらえる。

一度コンクールをやめてしまうと国際信用力を失墜し、2度と立ち上がれない、

といったお話でした。

高松はピアノの普及率が全国2位で音楽教育に力を入れてきた都市であり、地元の百十四銀行の元会長が音楽にゆかりがあった背景もあり民間主導でコンクールが開催できたところもあるようです。

しかし、優勝者へアフターフォローを行ったり、市民と交流したり、コンクールに市民に関与してもらったりと市民還元などの努力もされています。

神戸では「神戸国際フルートコンクール」のあり方が問題になっていますが、高松の取組みを参考にもっと市民還元の努力をすべきではないでしょうか。

それをせずに市民還元されていないという理由でコンクールを廃止するとなれば、指摘のあった通り国際信用力を失墜することになり、コンクールに使わている補助金以上に神戸が大きな損失を被ることになりかねないと思います。

*参考:高松国際ピアノコンクール ホームページ http://www.tipc.jp/