日本のプロ野球は各チームのキャンプ入りで来年の予想などがかまびすしく語られている。
米国では最も人気があるプロスポーツ、米ナショナルフットボールリーグ(NFL)は今季スティラーズが優勝して幕を閉じた。
NFLジャパン代表の町田光氏が日本のプロ野球について傾聴に値する提言を『毎日新聞』2月12日付の「発言席」というコラムに書いているので、紹介したい。
【 NFLでは「共存共栄」の原則に基づき戦力や資金力が特定のチームに集中しないように配慮したリーグ運営システムがある。人口12万人のグリーンベイから世界屈指の大都市ニューヨークまで、どこのチームも頂点を狙える。身近なチームにつねに飛躍のチャンスがあるからファンの心を引きつけた。米国テレビ史上の視聴率トップ5はいずれも過去のスーパーボウル中継が占め、レギュラーシーズンは11%程度、スーパーボウルは毎年、平均視聴率が40%に達している。米国ナンバーワンスポーツの地位を絶対的なものにしたNFLの運営手法は、同じプロスポーツとして球界再編に向けて模索を続ける日本のプロ野球界にも示唆に富んだものと思える。
まずは特定球団による選手の買い占めが、リーグ全体の利益にはならないとの考えで、戦力の均衡を図るためのシステムがとられている。NFLは新人を毎年下位のチームから使命出来る完全ウエーバー制ドラフトを実施して、弱いチームから有望選手を獲得できる仕組みとなっている。また選手の年俸はリーグが毎年、年俸総額の最高額を決める「サラリーキャップ制」を取り入れて、年俸の高い有力選手が一つのチーム偏らない工夫をほどこした。球団を経営する資金も特定の球団に偏ることはない。好調な視聴率を背景にスーパーボウルでは30秒のCMが億単位の金額で取引される。来期からのNFL中継の6年間のテレビ放映権料は年4000億円に達するほど。こうした巨額の放映権料も、いったんはリーグの収入とした上で、加盟32球団へ平等に配分する。各チームのチケットの一部とグッズ販売の収入も同様だ。等しく配分された潤沢な運営費が各チームの自立した経営につながっている。
NFLは、これらのシステムが結びつき「どこのチームが勝つか分からない」状況がつくり出されている。例えば、あるチームが強くなると、多くの選手の年俸が上がる。すると年俸総額がサラリーキャップの上限に触れ、年俸の高い選手を放出せざるを得なくなる。弱いチームは年俸総額が低い分、高額の選手を獲得しやすい。加えてドラフトでも優先的に有望な新人の獲得も可能で、強くなることが出来る。
日本のプロ野球界は04年、親会社が経営の赤字を補ってきた構図が限界となり、近鉄とオリックスの合併による再編が起こった。企業の資金力が問われる日本型プロスポーツの運営は格差を生み出すことはあっても、全体の発展につながっていかない。昨年、プロ野球界は「改革元年」として高校生ドラフトの一部でウエーバー制を取り入れたが、大学・社会人ドラフトには資金力のある球団に有利な自由枠が希望入団枠の形で残った。戦力の均衡に向けた取り組みは道半ばといえる。
今年も球界の憲法と言われる野球協約の改正をはじめ、さらなる改革が進められると聞く。求められているのは自立と発展のための明確な理念や哲学である。NFLのさまざまな取り組みは球界改革の一つの参考になるのではと考えている。】
どうでしょうか。
完全ウエーバー制でないようなドラフトに何の意味があるのか。ドラフトを骨抜きにしてしまったボスのような存在が問題である。
一部の親会社の資金力やさらには政治的背景までささやかれるような横暴なオーナーに牛耳られているような時代と違うとは思うが。
☆ 「NFLジャパンとは」HPから
NFLをアメリカNo.1スポーツの座に導いたのが、世界で最も進化し、洗練されているといわれるNFLのスポーツビジネス経営です。NFL JAPANはこの経営手法を十分に生かしながら、日本の状況に合致したビジネス展開を、幅広く展開しています。
NFLの生のゲームをアメリカ国外で楽しんでいただくために開発されたアメリカンボウル。日本ではこれまで東京、大阪であわせて世界最多の13回開催されました。NFLのファンにとっては、憧れのチームの選手に直接触れることができる貴重な機会です。また迫力満点のプレイ、華やかな演出はアメリカンスポーツエンターテイメントの代表であり象徴として、新たなNFL、アメリカンフットボールのファン獲得にも重要です。
NFL JAPANの活動の多くの領域が、日本のアメリカンフットボール団体や個人の方々との協力体制の上で展開されています。フラッグフットボールの普及活動、NPDなどの活動においては既に両者の協力体制は極めて力強いものになっています。
他方、「クリスマスボウル」、「甲子園ボウル」、「ジャパンXボウル」、「ジャパン-USA ボウル」などのボウルゲームでは、ゲームや付帯イベントの演出や、体験型アメリカンフットボールイベント「NFLエクスペリエンス」を使用したファンイベントなどを両者の協力で行っています。
「アメリカンフットボールの発展」という共通の夢と、目標に向けて、この協力体制は今後より深く、広範囲のものとなって行くでしょう。
米国では最も人気があるプロスポーツ、米ナショナルフットボールリーグ(NFL)は今季スティラーズが優勝して幕を閉じた。
NFLジャパン代表の町田光氏が日本のプロ野球について傾聴に値する提言を『毎日新聞』2月12日付の「発言席」というコラムに書いているので、紹介したい。
【 NFLでは「共存共栄」の原則に基づき戦力や資金力が特定のチームに集中しないように配慮したリーグ運営システムがある。人口12万人のグリーンベイから世界屈指の大都市ニューヨークまで、どこのチームも頂点を狙える。身近なチームにつねに飛躍のチャンスがあるからファンの心を引きつけた。米国テレビ史上の視聴率トップ5はいずれも過去のスーパーボウル中継が占め、レギュラーシーズンは11%程度、スーパーボウルは毎年、平均視聴率が40%に達している。米国ナンバーワンスポーツの地位を絶対的なものにしたNFLの運営手法は、同じプロスポーツとして球界再編に向けて模索を続ける日本のプロ野球界にも示唆に富んだものと思える。
まずは特定球団による選手の買い占めが、リーグ全体の利益にはならないとの考えで、戦力の均衡を図るためのシステムがとられている。NFLは新人を毎年下位のチームから使命出来る完全ウエーバー制ドラフトを実施して、弱いチームから有望選手を獲得できる仕組みとなっている。また選手の年俸はリーグが毎年、年俸総額の最高額を決める「サラリーキャップ制」を取り入れて、年俸の高い有力選手が一つのチーム偏らない工夫をほどこした。球団を経営する資金も特定の球団に偏ることはない。好調な視聴率を背景にスーパーボウルでは30秒のCMが億単位の金額で取引される。来期からのNFL中継の6年間のテレビ放映権料は年4000億円に達するほど。こうした巨額の放映権料も、いったんはリーグの収入とした上で、加盟32球団へ平等に配分する。各チームのチケットの一部とグッズ販売の収入も同様だ。等しく配分された潤沢な運営費が各チームの自立した経営につながっている。
NFLは、これらのシステムが結びつき「どこのチームが勝つか分からない」状況がつくり出されている。例えば、あるチームが強くなると、多くの選手の年俸が上がる。すると年俸総額がサラリーキャップの上限に触れ、年俸の高い選手を放出せざるを得なくなる。弱いチームは年俸総額が低い分、高額の選手を獲得しやすい。加えてドラフトでも優先的に有望な新人の獲得も可能で、強くなることが出来る。
日本のプロ野球界は04年、親会社が経営の赤字を補ってきた構図が限界となり、近鉄とオリックスの合併による再編が起こった。企業の資金力が問われる日本型プロスポーツの運営は格差を生み出すことはあっても、全体の発展につながっていかない。昨年、プロ野球界は「改革元年」として高校生ドラフトの一部でウエーバー制を取り入れたが、大学・社会人ドラフトには資金力のある球団に有利な自由枠が希望入団枠の形で残った。戦力の均衡に向けた取り組みは道半ばといえる。
今年も球界の憲法と言われる野球協約の改正をはじめ、さらなる改革が進められると聞く。求められているのは自立と発展のための明確な理念や哲学である。NFLのさまざまな取り組みは球界改革の一つの参考になるのではと考えている。】
どうでしょうか。
完全ウエーバー制でないようなドラフトに何の意味があるのか。ドラフトを骨抜きにしてしまったボスのような存在が問題である。
一部の親会社の資金力やさらには政治的背景までささやかれるような横暴なオーナーに牛耳られているような時代と違うとは思うが。
☆ 「NFLジャパンとは」HPから
NFLをアメリカNo.1スポーツの座に導いたのが、世界で最も進化し、洗練されているといわれるNFLのスポーツビジネス経営です。NFL JAPANはこの経営手法を十分に生かしながら、日本の状況に合致したビジネス展開を、幅広く展開しています。
NFLの生のゲームをアメリカ国外で楽しんでいただくために開発されたアメリカンボウル。日本ではこれまで東京、大阪であわせて世界最多の13回開催されました。NFLのファンにとっては、憧れのチームの選手に直接触れることができる貴重な機会です。また迫力満点のプレイ、華やかな演出はアメリカンスポーツエンターテイメントの代表であり象徴として、新たなNFL、アメリカンフットボールのファン獲得にも重要です。
NFL JAPANの活動の多くの領域が、日本のアメリカンフットボール団体や個人の方々との協力体制の上で展開されています。フラッグフットボールの普及活動、NPDなどの活動においては既に両者の協力体制は極めて力強いものになっています。
他方、「クリスマスボウル」、「甲子園ボウル」、「ジャパンXボウル」、「ジャパン-USA ボウル」などのボウルゲームでは、ゲームや付帯イベントの演出や、体験型アメリカンフットボールイベント「NFLエクスペリエンス」を使用したファンイベントなどを両者の協力で行っています。
「アメリカンフットボールの発展」という共通の夢と、目標に向けて、この協力体制は今後より深く、広範囲のものとなって行くでしょう。
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