すごい大学生がいたものだ
大阪市立大学工学部4年生の山下明さん(21歳)が自費出版した工業高校向け教科書「電気基礎」が文部科学省の検定に合格、教科書の目録に掲載され、今春から、北海道旭川工業高校で使われるのだそうだ。2月6日の毎日新聞夕刊の一面の記事から引用させていただき紹介したい。
山下さんは、大学で電子・物理工学を専攻、教科書の作成を思い立ち、電気の専門書、関係法令、正確な日本語表現など大変な勉強の末、10年10月に完成し、自費出版する。文部省の検定に申請、11年9月検定意見の通知があり101カ所の修正を求められた。役人やら御用学者がイチャモンをつける。
先進国では珍しい教科書検定(日本とドイツ・ロシアぐらいのようだ)という制度は、教科書の国定化といってもよい愚かな制度というべきだが、よく合格したものだ。
山下さんの教科書は、親しみが持てるように「です・ます調」で表現。一般的な教科書は約600ページあるが、内容を絞り込み153ページにまとめた。教員の教え方の自由度が高いのが特徴なのだそうだ。すばらしい。
今春から山下さんは大阪府立の工業高校の教師になるそうである。背筋の寒くなるような教育行政の大阪より、いっそ北海道旭川工業高校に行けばいいのにと思う。この教科書を採択したこの学校の教師集団に拍手を送りたいと思うのだ。
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