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迷歩録  期待

2015-12-23 15:27:02 | 日記
  森の中  雨の師走や  冷たさの

             枝で鵯  雨宿りかな



                    ひのひら  ろくべえ






    我々は期待の中で対人援助をして行こうとしている。特に自分が一生懸命になればなるほど期待も膨らみ

   クライアントにプレッシャーをかけてしまう傾向にないだろうか。期待をかけることでクライアントの回復

   や成長を遅らしてしまう、あるいは駄目にしてしまう事があれば、本末転倒ではないだろうか。

    期待をしているだけにその成果を当然と思い込むのは、対人援助側の身勝手な思い込み、その思い込みで

   クライアントを駄目にしてしまう。このようなことは子供を持つ親にもよくある現象ではないだろうか、今

   の状況に満足せず、さらに高望みをして援助側が期待をかける、その期待に応えられない者は、その行為や

   生きてる気力さえ失ってしまう事になる。人間は如何なる才能を持っていようとも無限に成長できるわけで

   はない。そのことを知りながら援助する側、応援する側は勝手に期待を膨らませ、プレッシャーをかけてし

   まう。スポーツの国際大会などに、マスコミや国民が選手に過剰な期待をかけすぎて、選手自身が活躍でき

   ない事がある。この現象が期待というものの恐ろしい現象である。このような小さなことが、対人援助の職

   場では、大なり小なり起きてしまう。このようなことを考えながらかかわりを行うことが、われわれの職業

   ではないだろうか。良くならないことは相手(クライアント)のせい、良くなったことは自分の力と錯覚す

   るより、良くならないのは自分の技術のせい、良くなったのは相手(クライアント)の力があったからと考

   える。そのことで過剰な期待を防ぐことができるのではないだろうか。過剰な期待ではなく冷静に状況を受

   け止める力こそが、対人援助職プロフェショナルに近づくことなのかもしれない。

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