迷歩録 ちょうーどいい

　　しとしとと　　雨粒落ちて　　夜明けかな　　冷たさ感じ　　花びら落とす


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ


　　　　　未明からしとしとと雨が降りだし、冷たい夜明けとなった南九州である。

　　　　朝から賑わしい鳥たちも静まり返り、静寂の朝である。晴れてる日は朝から

　　　　何かと賑やかだが、雨ともなると、静まり返る。禽獣草木寒さに耐えている

　　　　ことが伝わる瞬間でもある。

　　　　　雨はしとしとと長雨では困るが、大地を潤すほどのしとしとは、大歓迎で

　　　　ある。逆に大雨でも困る。人間はちょうーどいいを求めている。このちょうーどいい

　　　　を探し当てるのが難しい。特に人間関係においては、自分のちょうーどいいではなく

　　　　相手のちょうーどいいを探しながらの関係作りということになる。この点が人間関係

　　　　の難しい所である。多くの人が自分のちょうーどいいを優先させ、そのことにマッチ

　　　　する、マッチした人をいい人などと位置付ける。これでは人間関係はうまくいかない

　　　　まずは自分から、相手のちようーどいいを知って、そのことに当てはまる話題などを

　　　　提供することが大切である。

　　　　　人間関係は難しいと悩むよりも、一人でも多くの人のちょうーどいいを知ることが

　　　　大切な事なのかもしれない。