“ピタゴラスの定理、本で見てもよくわからないんだけど、ママ、教えて?”
調べものをしていた息子が言いました。
工作をする中で、疑問に思ったことがあり、本で調べていたようです。
ピタゴラスの定理・・・。
なんのことだったかしら・・・。
まずは、わたしが復習しなくては。
図鑑によると、図形の面積に関する決まり、のこと。
思い出した、思い出した。
ピタゴラスの定理を説明しながら、三角形の名前や面積の求め方も、ついでに話してみました。
息子は、一生懸命に聞いています。
そして、自分で図形を書いて、あれこれ実証していました。
“すごいねえ、すごいねえ”
と驚きながら。
“じゃあ、どんな形の三角形も、面積の求め方は同じなの?”
と聞いてきました。
どうだったかしら・・・?
見てみると、ちょうど、五年生の算数の教科書に載っています。
わたしも、復習をしながら、一緒に学びます。
三角形の面積は、同じ底辺と高さの四角形の面積をまず求め、その半分、と考えて計算するんですね。
でも、息子は、ちょっと違う方法で面積を計算していました。
それが、正解だったので、大喜び。
嬉しくてジャンプしています。
少し時間のかかる求め方だったのですが、本人が一番納得できる方法のようで、
それがまた、とてもユニークな思考回路。
三角形も、四角形も、息子はどんどん面積を出していきます。
平行四辺形も、台形も。
ひし形も、教科書にはない方法で面積を計算し、見事正解。
“おもしろいねえ”
と、嬉しそう。
“じゃあ、どの辺も平行じゃない形は、どうやって面積を出すんだろう。いくつかの三角形に分ければ簡単だけど。”
“円は、どうやって面積を出すの?辺じゃなくて丸だから、その丸いところは、どう計算するの?”
興味が尽きない様子です。
ここ数日、こんな風に、息子と一緒に学んできました。
面白くて知りたくて、眠るのも惜しく、翌日が待ちきれない、といった様子です。
少数や、分数の勉強も紛れ込み、(正確には、わたしが紛れ込ませたのですが。)
五年生の算数は、2週間も経たずに終わりそうです。
教科学習としては数年ぶりですが、息子には自分なりの知識と思考回路が育まれていたようで、理解も早く、発想はとても自由でした。
求める時こそ学ぶ時。
本当に、その通りでした。
息子は、自分のやりたいこと(工作)の中から、学びを進めていきます。
工作には、様々な教科が混じりこんでいます。
知りたいと思う時、強く求める時、学ぶことは喜びです。
吸収力も、すごいもの。
わたしがお手伝いできる範囲は、うんと狭いので、色々な人に協力していただけるような環境を、作っていきたいです。
わたしにできることは、だんだん減り、内容も変わってきています。
上手にできているとは、とても言えませんが、
できることがあることが、嬉しいです。
たくさん書き込まれた教科書と、芯が丸くなった鉛筆。
まだ少しあどけない寝顔を眺めている夜。
明日も、どうか、息子の学びが、人生が、よろこびに包まれていますように。