ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

野辺送り*日々のつれづれ*

2014年11月11日 | Weblog

先日、わたしの暮らす村で、野辺送りがありました。

平日の昼間でも、多くの方が集まりました。


野辺送りは、とてもさみしいものですが、その日、わたしは、静かな感動も抱いていました。


それは、集まった村のみなさんの、ほぼ全ての人と顔見知りであることに、気づいたからです。

そして、そればかりでなく、親しげに会釈をしてくださる方や、話しかけてくださる方も、たくさんいました。


二年前、この村に越してきた頃は、ほんの少しの頼りの方がいるくらいでした。

それなのに、今では、こうして、たくさんの方と親しくなり、仲間に入れていただいています。



あの方は、いつもお野菜をくださる方。

あの方も、いつもお野菜をくださる方。

あの方は、いつもお茶に呼んでくたさる方。

あの方は、時々、昔のことを話しに来てくださる方。

あの方は、いつも優しい言葉をかけてくださる方。

あの方は・・・

あの方は・・・






心の中でかぞえていたら、霊柩車がやってきました。



手をあわせました。


高齢になられた方々、天に召された方々の、つくってこられたこの村は、あたたかな村です。

わたしは今、そのあたたかさに包まれ、護られて、暮らしています。

ありがとうございます・・・



村のみなさんを、大切にしたいと思います。

毎日を、大切にしたいと思います。


そんなことを、語りかけていました。





霊柩車は、かなしく尊い音と共に、ゆっくりと、村を離れていきました。