へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

聞いてくれ、副住職の武勇伝

2016-08-19 21:31:33 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。。。
地震の揺れが長かったね。

住職さまのお許しを得て、副住職のオッサンは勢いこんで話し始めた。
「昔、俺がゾクやってたころ、つくばった山のずっと先の県でのことだ」
「山の中でお巡りに追っかけられて、ムラサキラインを猛スピードで下りていったら、猪にぶつかって転んで」
「それが、ゾク仲間に見られてかっこ悪かったから」
「猪をおもっきしぐーで殴ったら」
「憐れな猪は、すごすごと山に引き返していきましたとさ」
「まる」
「ちゃんちゃん」
本堂の外から、代わる代わる声がすると思ったら、美都地区豪農コンビが、コントをやっていた。
「てめえら、邪魔すんじゃねえ」
副住職のオッサン、青筋立てて怒っている。
そりゃそーだ、自分の話しを勝手に引き継いじゃうんだもの。
それも、全くなデタラメになっている。
「デタラメ?」
「どの辺りが?」
「どんなところて~ん」
と、全然人の話しを聞いていない。
「ムラサキラインは、昔からイノシシの出没率高いからねえ」
「あんなところ、歩いているイノシシがバカなんだよ」
二人は、どうもこんばんは、といって許しも得ずに中に入り込んできた。
「相変わらず、やりたい放題だの、ここまで傍若無人だと、人生楽しいかろう」
住職さまは、ぶわっはっはっはと笑うと、茶をずすりと口にする。
「おい、そこの、俺の話しの邪魔するんじゃねえ」
あ、そういえば、このオッサンの話しだったんだ。
で、いつオッサンの武勇伝が聞けるんだろうねえ。

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