へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

同居人は3人?

2015-07-04 13:30:03 | へちま細太郎

1か月のご無沙汰です。ぼくがへちま細太郎です。

ぼくら、再び、赤松の部屋に入り込んで、むさい男3人ぐらしとなった。
でもまあ、赤松の部屋、涼しいんだ。
「エアコンなくても平気だ、外の暑さがうそのようだ」
と、電気代かかんねえと、嬉しそうだ。
そりゃ、そうだよねえ、とたかのりと顔を見合わせる。
「妻にも言っているんだ、この部屋は涼しいぞ、でも、帰ってこない」
いや、だから、それはアンタねえって。。。
もっとも、涼しい原因を作ったのは俺のせいでもあるわけで、こんなに長いこと居座られるとは思わなかった、と鎧かぶとのおじさんも恐縮の体だ。
部屋のすみにいるのは、どうみたって“顔なし”なんだが、本人?は、
「だあれが顔なしだ、この野郎」
と、首から上をどっかに落としってきたらしいからだから声を発して脅してきた。
「こわかねえよ、バカめ」
「頭なし、黙れ」
と、2人そろってこの世ならぬものに言いたい放題だ。
でも、脅し過ぎて出ていかれても困るので、それ以上はやらない。
で、赤松の背後ではねている首は、この顔なし?の頭ではないらしく、
「は?ふざけんな、俺様は、戦場で失くしてきた首なし野郎とは全然違うわ、ボケ」
と、こっちはこっちで文句の言いたい方だ。
「今日は寒すぎるからナベな」
赤松~!!
おめえ、見えてねえのか!!
と、いいつつ、脅かすばっかりで、実はものが食えない連中に見せびらかしながら、ナベをつつくのは、悪くなかったりするんだな。

って、俺たち、いつまで放浪してんだ?