へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

へべれけなおっさん

2009-02-17 22:19:57 | へちま細太郎
「酒飲んだら人前にでるな」
「はい」
「頭がふらふらしてきたら、すぐに飲むのはやめろ」
「はい」
ぼくは、藤川先生の前で正座をして黙って教訓を聞いていた。
「風邪薬も用法を守って飲め」
「はい」
「ラリってもしらないからな」
「はぁ」
そういえば、歯が痛くてたまらない時、痛み止めを数種類飲んでしまったことがあるって言ってたっけ。
「あの時はなあ、効かなくなった×××リンの後に、歯医者でもらった○○○ニンを飲んでさあ、ラリって頭がいかれるわ、呂律が回らなくなるわで散々だった」
藤川先生が頭を振った。
「よかったな、まともな言い訳けができて」
鎧甲のおじさんが、相変わらずテレビの前に陣取って、財務大臣のニュースを見ながらニヤニヤ笑いながら振り返った。
「酒はいかんぞ」
「俺は飲めねえからな」
おとうさんが、答えるようにつぶやいた。
おとうさん、一滴も飲めないんだよね。よ
かった、恥かかなくてすむし。
それにしても、世界中に恥をさらしちゃった大臣、気の毒~。
へちま細太郎でした。