へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

どんだけえ~

2007-10-18 23:04:34 | へちま細太郎
「生徒に言われて腹たつ言葉って、なんだ?」
けんちゃん先生が、ふと言い出しました。
「ムカつく、ウケる、無理無理、ワケわかんない、意味ねーし、そんなこと言われたくねーし、カンケーねーし、うぜえんだけど、どんだけえ、まじやばい」
藤川先生は、ソッコーで答えました。
「おまえ、毎日よく我慢してんな
けんちゃん先生、同情気味。
「我慢も限界も忘れたね、あいつら日本人とか高校生とか思わないことにしている」
「俺だってあっかんね
おとうさんも参加してきました。
「こ~いっちゃんでもあるわけ?」
「けち」
「は?」
「ねえねえ、何で結婚しないの?彼女いないの?モテないの?かわいそうに」
「…
僕たち、あぜんです。
「金ねーし、払えねーし、ケチケチすんなよ」
さ、最近の高校生って…。
「ところでさあ、何でそんなに色白いの、女子高生とテニスして何が楽しい?あのチャリ恥ずかしくね?」
お、おとうさん、高校生にそこまで言われちゃってんの?
「事務だと思ってもあいつら関係ないから、毎日押し掛けてきて暇つぶしされて、どうでもいい話きかされて、やんなっちまうよ」
「こ~いっちゃん、苦労してんなあ」
藤川先生がおとうさんの両肩をポンポンと、ごくろうさん、という感じで叩きました。
「はあ」
おとうさんたちは、一斉にため息をつきました。
ぼくは、ぼくは、絶対に学校の先生なんかにはならないぞ。
へちま細太郎でした。