へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

アメリカザリガニじけんその4

2022-05-05 09:00:11 | へちま細太郎

へちま細太郎です。

ちょいと雨があるGWの前半。
田植えを終えて、昼を挟んで小川のガサガサをやってきた。小川にはアメリカザリガニが大量に流れ込んでいた。
バケツに大量に入ったアメリカザリガニを、ボールに分け入れて酢を混ぜた水にひたして冷蔵庫にしまった。
「泥抜きして明日、唐揚げにしよう」
と話しているところにキチローがやってきた。
「何してるの?」
「明日アメリカザリガニ食わしてやるよ」
「え?食えるの?」
キチローは、亀を威嚇しているザリガニをピンと弾いた。
「たんぼから面白い格好で流れてきているから、動画にとってアップしちゃった」
だめだこいつ…。でも、確かに面白いやねえ。。。
「で、どーやって食べるの?今夜のおかず?」
「明日だよ、ドロ抜いてよく茹でで唐揚げにしてやるよ」
「楽しみだああ」
キチローは珍しく喜んでいる。こいつ、なんでこんなにまともになっているんだ?
「雪降りそうだ」
たかひろとみきおがボーゼンとしている。でも、
「おまえら、くうな明日、唐揚げ食わしてやるぞ」
と、すっぽんからザリガニを奪い取ろうとして噛みつかれた。
「いってえええええええええ」
やっぱりバカだった…。

つづく


アメリカザリガニ事件その3

2022-05-04 09:14:29 | へちま細太郎

へちま細太郎です。

彼女とは正月以来喧嘩中で作者は一向に仲直りさせてくれません。どうやら、別れさせる方向ではるみと話がつきそうだ、と作者のペットのユウメイ君がこっそり教えてくれました。
あのな〜。。。

と、冗談はさておいて…

*ちなみに、作者は専門家ではないので、とりあえず付け焼刃で調べました。詳しくは環境省などやガサガサの専門家たちの動画をごらんください。

GWに入り、藤川農園にいった。仕事だ。バイト料はきっちりと払ってもらうけどな。 で、この時期なので田植えをやらされるわけだが、まあ、孟宗の後輩たちがきているのでそんなめんどくさいことはない。自分の領分だけやって、終わる。もう何年もやっているのでなれたもんだ。
でもって、この田圃のための用水路が田吾作がつくったやつで、農場の林のなかにも流れている。結構きれいな小川になっていて、水質も悪くない。たまにきて水質検査も研究のためにやっている。
ガサガサをやって外来種探しをするが、みどりがめ(ミシシッピーアカミミガメ)やらくさがめだのを見つけ次第駆除してる。駆除っていっても巨大水槽にいれて飼育をしているんだが、たまにいなくなるからたぬきだのがきて捕食している可能性も高い。ま、いいけど。
さらにブラックバスとブルーギルは駆除の対象になるがこれもまとめて水槽に入れて亀の餌にしている。こいつらは特定外来種なので生きたままの移動はできない。その場で〆るのがいいんだが、このまんま亀の餌にしてやれと放り込んでいるんだがこれも瞬く間にいなくなる。外来種の最たるものといえば、アメリカザリガニだ。でも、なぜか特定外来種にはなっていない。だけど、もともと食用として輸入されたものだから、食えないことはない。
久しぶりに5人で集まり、荒波・ゴメスと合流してガサガサを決行した。で、ガサガサをするまでもなく川を覗き込むなり、
「げ」
と俺は驚いた。上流から流されてくるまっかちん。いるわいるわ川底に赤いザリガニが大量に。
「どーするの、これ」
「てか、なんでこんなにいるんだよ〜」
「うまそ〜」
口々に感想?を述べていたが、
「まさかと思うけど、昔学校で飼ってたザリガニ捨てたのが原因で〜」
としんいちが笑いながら言った。
「あったねえ、そんなこと」
小学校の時は、まさかザリガニを川に放流していいなんて思わなかった。
「代わりにかえる入れといたねえ」
あったなあ、みんな口々に笑いあった。都会育ちの荒波は、ドブ川にもいたな、とぶつぶついっている。
「ドブ川なんぞにいるやつには気をつけろ、閲覧注意なくらい寄生虫ついているからな。ここいら辺のはそうでもないとは思うが、ま、いたらいたで…」
「気持ち悪いこというな」
俺たちは、増え過ぎたアメリカザリガニをあみですくっていく。
「あみいらね」
「あ、これ、バスだろ、バス」
たかのりが網をまさぐっている。
「それ、そのバケツに入れておいて、亀にやるから」
「お、おう」
「あと、ウシガエルみつけたらそれも捕獲な。特定外来種だから」
なんて難しいこと言っていても、やっぱりガサガサは楽しい、童心に帰れるしなあ。。。
というわけで、林の小川の半分をガサ入れしたのであった。。。
つづく


ソンナツモリジャナカッタ…ジャアドンナツモリダ、コノヤロウ

2022-01-31 11:54:42 | へちま細太郎

「ばかだ、おめえは」
「どうしてこんなやつがモテるんだろうねえ」
「まあ、初めて付き合った相手としよう、で、結婚したい、うん、よくある話だ」
「俺なんて、逃げられてばっかりだ」
「彼女いない歴、オレ、大学入って野球ばっかりだから、5年か?」
「オレは途切れたことねえなあ」
「そりゃあ、うらやましいこって」
「しかしねえ、あの性悪女とよく結婚しようだなんて思ったよな」
「ほんとだよ、多少マシになったとはいえ」
さっきから、友人4人が構内の某コーヒーショップで口々に先日の顔面餅はりつけ事件について、語っている。
「は?ちげーよ、何ごまかしてんの?餅はりつけじゃなくて、その前にあんた口走ったでしょ」
「は?なんのことかな?」
焦ってごまかすも、そんなことが通用する小学校からの親友たちじゃない。
「いくら勢いでいったとしても、ああいう場ではねえ」
「デリカシーないねえ」
「ソンナツモリジャナカッタンダヨ」
「じゃあ、どんなつもりだったんだよ」
「知るかああああ」
マジで逃げたい5秒前な、細太郎でした。。。
トホホ


オレ、何かしたか?

2022-01-18 12:16:17 | へちま細太郎

細太郎です。

はるみは、無言でテーブルにどんぶりをどんと音を立てて置いた。おれとたかのりとたかひろは、やっぱり無言でどんぶりを見た。うまそうな…
「なんだよ~これっつ!!」
おれは、思わずどんぶりを指さしてはるみに怒鳴った。
「ごはんの上におかゆのっけんなよ」
「『究極超人あ~る』を読んでたら出てきたのよぉ~おかゆライス~」
「あのなあ」
はるみはにこやかに言うが目が笑っていない。
「あ、でも、七草かゆっぽいし、ね?味ついていそうだし…」
場をとりなそうとするも、はるみは笑っていない目で、
「でしょう?昨日、お餅たべたんでしょう?もたれちゃって大変よね?」
「うっ」
誰だよ、こいつに昨日のことチクったのは。
「聞いたのよ~、鈴木涼子子持ちで嫁いびりされているんだって?そういえばさあ、よしこちゃんたちに聞いたのよ~、すごい噂になってたって~。私たち情報おそくなあい?孟宗に進学したの間違ってたかしら~」
「だからあ、何で怒ってんだよ!昔のことじゃないか!」
「むかし~?その割には、後ろ姿目で追ってたじゃないの!!」
「そんなことしたかよ!」
「してたっ!!」
「してねえ」
俺たちは、たかひろたちの前だってことを忘れて言い争い。何で、俺がりょうこちゃんの後ろ姿を追ってたんだよ、してねえよって、してたか?
たかひろとたかのりは、交互におれとはるみを目でおいつつ、
「これ、食わねえと怒られっかな」
「食っちゃおう、まずくてもうまいって言おうぜ」
とこそこそ言っている。
「無理して食べなくたっていいわよっ!!」
それに気づいたはるみがふたりを怒鳴りつけ、
「私はぁ~あんたとぉ~鈴木涼子がぁどんな関係だったかんてぇ気にしてないからぁ~許せないのはぁ~目で追ったって事実なのよぉ~まだぁ気があるんじゃないのぉ」
「ねえよっ!!あいつは俺がいながらきょうすけに心変わりしたんだっ!!許せっかよ、バカ!!おまえだって秀にいちゃんに気があったろおがあ!!」
と言ったところで、しまった!と思った。おめえやべえぞ、とたかのりが視線で訴えている。たかひろは、救いようがねえという表情を浮かべていた。
「はあ?誰が滝沢先輩に気が合ったって言ったのよ!」
「だって、お、おまえ、秀兄ちゃんが好きでチアに入ったんだろ~が!おまえ、それで性格よくなって…」
オレ、何を言い始めたんだ?
ん?という表情をたかひろがした。眉をあげたのはたかのり。
「おまえみたいな、性悪女、俺がつきあわなきゃ誰がつきあうんだよ~、それが秀兄ちゃんに矯正されてさあ、こんな悔しい思いしたの、初めてだぞ」
「あ?」
「なんだ、それ」
ふたりが呆れたようにつぶやいている。
「何言ってんのよっ!!バカじゃないの!!」
「うるさい!!俺は、おまえと結婚しようってそう思ってつきあって…」
一瞬沈黙がした。はるみが無表情になっている。
「悪趣味」
たかひろがつぶやいた。
「昔だったらそうだ」
たかのりがそれに答えた。
「で、バカだ、こいつは」
たかひろの言葉に、はっとなる俺。
頭まっしろ…
そしてはるみが動いた。
「ばかああああああああああ」
と同時にどんぶりが顔面にはりついた。
「細太郎君なんて、大っ嫌い!!」
おれ、何かしたか?
「したよ」
呆れたようなたかひろの声が、聞こえてきた。
「つくづく救いようがねえな」
「うん」


たかひろは情報通

2022-01-17 15:23:26 | へちま細太郎

細太郎です。

おれの小学校時代からの友人の一人たかひろ。現在つくばった大学の院に進学して、とりあえず経済学の研究をしている、と思うwww
昔から女の子が大好きだったが、今はフリーで遊びまわっている。特定の彼女は、当分いらないそうだ。それゆえか、女の子の情報はたっぷり持っている。
「ああ、鈴木涼子ね?おまえが中学時代にちょっと恋人未満だったやつ」
孝太郎先輩所有のアパートには、俺たちの仲間うち俺とたかのりとたかひろがくらしている。しんいちはつくばった市内に住んでいるし、みきおはバイクか車で美都市内から通学していた。
今日は、そのたかひろの部屋で餅を焼いて食べていた。
「うるせえな、もう昔のことだ」
「おまえはモテる割には鈍感だし、りょうこみたいな優等生にフラれ、野茂に片思いされても気づかず、結局選んだ相手は性悪はるみだ。バレンタインのチョコ大量に貰っても、誰からもらったのかなんてわかってないだろ」
「うん」
正直にいうと、そうだ。大量のチョコの送り主なんて考えたこともない。
「破れ鍋に綴蓋、性悪同士がくっついただけじゃんか」
みきおは、とろけるチーズとのりを巻いた餅をほおばりながら相槌をうった。
「まあ、当たっているだけに反論もできない」
俺もチーズ巻餅をほおばる。
「鈴木涼子な、あいつ、きょうすけと学生結婚したらしいぞ」
「へ?」
「できちゃったらしい」
「あいつ子どもいんの?」
「いるけど、トメコトメに嫁いびりされて性格が一変したらしい。優しいお母さんのイメージないらしいぞ、教育ママっぽいし」
「ひえええ」
俺たちは、明らかに小学校とは違う、もう大人の世界の話に餅を食う手を止める。
「生々しいな。だから、小学校時代とは違って逆に性格がまともになったはるみに嫉妬してんだろ」
「は?コイツと付き合ったからじゃないの?」
としんいちはきな粉餅をのばしながら、ちろっと俺をみた。
「そんなわけあるか。羨ましいんだろ」
「ちげーよ、ハタチで結婚して嫁いびりされて自由がない。だけど、性悪はるみが自分を好きだった男と付き合っている、面白くないだろうよ」
う~ん、全員、なんとなく納得したようなしないような、そんな気になった。
というか、たかひろ、何でそんな情報しっているんだ?
「情報を得ることは、研究の第一条件」
なんだそれ。
「おまえ、孝太郎先輩の会社にでも入れてもらえば?」
「うん、誘われている」
ほんと、女好きだけどおぼれてないところが、たかひろのいいところだ。
「それな」
しんいちは、グローブみたい手で餅を丸めながら、うなづいている。
おまええ~、餅で遊ぶなよ~。


新年あけましておめでとうございますでもなかったできごと

2022-01-11 17:29:58 | へちま細太郎

細太郎です。

謹賀新年です、遅くなってすいませんでした。
正月早々、はるみと大喧嘩して餅を顔面に貼り付けられるという、命あぶねえできごとがあったので、しばらく無視しています。
喧嘩の理由?それは…。
ふたりでシャカイの散歩をしていたら、偶然懐かしい同級生と再会してしまったからです、はい。ここまでくると、長い読者の方は想像つきますよね?
はい、それはりょうこちゃんです。
ぼくに向かってにこやかに笑いかけ、
「細太郎君久しぶり、中学校以来だっけ?元気そうでよかった…え~と、そちらの方はご親戚の方?」
とはるみにはにこりともせずに、そう言ったんだ。
はるみも同級生だったろうに。こんな性格の悪いバカ女を忘れるやつがいるか。という以前に、りょうこちゃんの言い方も厭味ったらしかった。
コンナオンナダッタカナ?
「はあ?あんたこそ誰よって、あんた、鈴木涼子じゃない」
はるみはぼくとりょうこちゃんのことは知りません…って、なんで小学校の時の口調に戻ってんだ、オレ。
「あらあ、そういえばその意地悪い口調、中野治美さんじゃありません?」
うげ、なんだこいつら。というか、なんだよ、りょうこちゃんの言葉遣い、昔と全然違う。そういえば、どことなくキツイ顔つきになっている。
何があったんだ、中学校の時から…。
「あらあ、優等生の鈴木さんとは思えないお言葉ですこと」
オンナ同士はフンと顔を背け、はるみはオレを帰ろうと促した。
「あ、じゃ、また」
俺はりょうこちゃんの去って行く姿をいつまでも目で追っていた。
で、それをみていたはるみに餅をぶつけられたというわけだ。
「私、知っているんだからね、中学校の時にちょっと関わってたって」
「へ?」
「一高にいってきょうすけ君とあの子付き合ってたって。細太郎君、フラれたんでしょ?」
「ああ」
嫌な思い出を…。で、何を誤解したんだか、餅を、というわけだ。
「でも、今は全く関係ないだろ」
「何よ、いつまでも見てたくせに」
う~、めんどくせ~。何でもねえっていうのに。
「あいつとは関係ないだろ」
「あいつ?あいつですってええええええ」
なんだよ~、どうでもいいじゃねえかあ。
「許さないかんね」
めんどくせえええええ。
こたつから顔を出したシャカイが、帰っていくはるみを追いかけドアの向こうに消えてしまうと、オレにむかって吠えやがった。
「なんでえ」
くどいようだが、めんどくせええええええ。


しちごさん

2021-11-15 09:45:43 | へちま細太郎

「しちごさんって…」
と、藤川家の書類を見ていて俺はぽつりと、つぶやいた。。。
「代々の当主の幼名だったんかい!!」
「それは、なごみ、またはしめ、とよむのでございます」
義祖父になる執事の北別府さんが、系図をひとつひとつ指し示しながら教えてくれた。
「初代がなごみ、二代目の田吾作様でございますね、この方がしめ、三代目がしちごさん、四代目がまたもとに戻りましてなごみ、と順繰りに名乗ってこられたのです。。。」
「田吾作っていうのは…」
「いうなれば、越後のちりめん問屋光右衛門さまと同じでございます」
「へ、へえ」
ということは、今の当主のあのダンディなおっさんは、昔ならば、
「しめ、でございます。ご隠居様がなごみ…」
「なごみって…は?ちょっとまって?んっじゃあ、俺らのサッカー部の顧問の坊ちゃんは…」
「は、しちごさんでございます」
ぶわっははははっははは
おりゃあ、たまらず笑ってしまったね、あの、女たらし野郎がしちごさん?
「主人たるお方を笑ってはなりませんよ、婿殿」
北別府さんは、むっつり顔でそう俺をたしなめたが、眉がぴくぴくしてる。そら、笑うだろう。あの、狂暴なくそじじいがなごみで、ダンディ女たらしがしめ、で、あのバカ殿がしちごさん?笑うわ…。
と、そんなわけで、通称(仮)亀梨軍団のLINEグループで流したことは言うまでもない。。。
そんなおれは、もうすぐ婿養子になる悠樹だぜ。。。


須庭寺のポケストップ

2021-10-07 09:34:23 | へちま細太郎

細太郎です。

セブンからポケストップがなくなる、というニュースをみたが、たまに須庭寺に行くと境内をスマホやタブレットを持ってうろうろしている人間を見かける。その中にたまに、住職さまと孫たちもまざっていることもある。副住職のおっさんが青筋立てて蹴散らしたこともあったが、寺からも戸籍からも文字通り叩き出されたおっさんがいなくなり、住職様は寛容にも境内を開放している。自分がやりたいだけだろう。
で、その副住職のおっさんは、今は修行のやり直しで、北陸の本山の山深く作務やひたすら只管打座の生活と一時たりとも無駄な時間を過ごしていない。ざまあみろだが、暴走バイクでパトカーに追いかけられた方がマシかもしれない、と泣いているに違いない。ざまあみろだ。
といっても、住職になるための最終の首座法戦式も住職様と近隣の親戚寺院でまとめてやったものだからその程度も伺いしれるし、改めてやり直させて欲しいと一応高僧でもある住職様のお願いがあり、何年か後には機会が巡ってくるかもしれない。そう、なんたって若く将来を嘱望されている修行僧は大勢いるわけだしね。
一生禅問答してろ、とはことみさんのセリフ。
でも、住職様が万一の時はどうするんだ?と、思わないわけでもないがその時は、
「まあ、美都市内に同門のお寺を継いでいる従兄弟に来てもらうわよ。檀家さまとはお話がついているしね」
ここみちゃんにここあちゃんに、蓮君に照君に吾君の5人の子供たちか、百合絵さんの生んだ正法(まさのり)君のうち誰かがあとを継ぐのだそうだ。キラキラネームの坊さんがいたって別に悪くもない。少なくとも、正法君にいたっては読みにくい。なんで修道女の子供が跡継ぎになるんだよ。謎だ。
ポケストップの話題だったっけ。須庭寺にはポケスポが2か所あり池と五輪塔と、本堂にはジムがある。平日には近所の愛好者がやってきて、よほどのことがない限り本堂の広い縁側でジムで戦っている。百合絵さんはこども園の園長として日々忙しく、ことみさんが内心うっとうしそうにしているものの穏やかな笑みでたまにお茶を振る舞っている。
う~ん、と俺はうなりつつも本堂の隠し部屋で今日も一人孤独を楽しんでいるのであった。


野球の応援歌の話

2021-10-05 13:37:12 | へちま細太郎

ここタコ壺保健室で、まったり過ごす藤川だ。
野球の話は、まだ続く。

「早くコロナ収束して欲しい」
「せやなあ、球場もしばらくいってへんし、今のままやったら六甲おろし歌えんし、風船も飛ばせん」
「風船が飛ばせなくなるのはつまらんよね。業者も大変だよ」
「広島と阪神に卸していた業者大丈夫かいな」
「ほかだって、風船飛ばしてるだろ」
桜井とタコ壺が、首を回してじっとみてきた。
「あかんあかん、しょぼいしょぼい、甲子園とズムスタで経験してみ」
「ほんと、パ・リーグの球場は寂しいもんよ」
「あんた、どことどことの試合を見てきたの」
「ロッテVS日本ハム戦。これがなあ、交流戦で阪神戦やってみ。マリスタで前の年にとばした黄色のジェット風船がひっかかったままになってわ」
「西武球場…あ、メットライフだっけ?あれは球場が阪神ファンに乗っ取られていたみたいだね」
阿部さんは、今日は木下のユニフォーム着ておさぼりタイム。
「ああ、西武電車が阪神電車になって話やろ」
げたげたげたと大笑いしている。何がおかしいんだよ。わけわからん。
「西武といえば、山川穂高の応援歌好きなんだよねえ」
「気が抜けちゃったけど、一度聴いたら忘れられないよね」
「あと、チャンテ、行ったり来たりの」
「あれやられると、負けそうな気分になってくる」
「桜井、おまえは何戦をみてきたんだ」
片山教授が呆れた視線を投げれば、
「日本ハム戦、私はハルキとナカシマのファンなんだ」
「おまえ、顔だけ見に行っているだろう」
「うん、否定しないよ。チャンテの関東バージョン好きなんだ、あとチキチキバンバン。横浜のチャンテ0あれもかっこよくね?」
「ですよねええ」
布川がここぞとばかりに、声を上げる。
「でも、ライジングサンをきくと、ドアラが踊り狂っているシーンしか浮かんでこない」
阿部さんが、ニコニコ動画のら~ぶあんどじょ~い、とチアドラが叫んでいる動画を見せてきた。
うげ、なんだこれ。
「じっかはあ、ひのきぶろ~、りほ~むりほ~む~、これに勝てるのはいないよな」
布川も腕組みしてうなづいている。なんだなんだ?実家はヒノキぶろ?うちだってそうだが?いや、槙もあるぞ。
「まあ、これより、あれだ、やっぱり〆は…これやろ~」
と、タコ壺が立ち上がり、
「ま~ゆみ~ま~ゆみ~ほ~むらん」
さらに阿部さんが、
「お前が打たなきゃ、だれがうつ~」
おあとがよろしいようで…。
最後に、不適切な歌がありましたが、ご容赦願います(笑)

 


鎌ヶ谷で野球をみてきた

2021-10-05 11:31:49 | へちま細太郎

先週の土日は暑かった。
その前の23日、秋分の日も暑かった。
鎌ヶ谷まで野球を見に行っていた片山教授が、
「暑くてたまらんかった」
と、鎌ヶ谷スタジアムの外野を初経験してきて、さらにこう付け加えた
「おまけに野球に集中できんかった、記憶にあったのは大田泰示のケツだけだ」
土曜日に布川夫婦も鎌ヶ谷観戦をしてきたらしい。
「いや、熱いの何の、野球に集中できなかった。記憶にあるのは、大田泰示の均整のとれたスタイルだけだ」
同じこといってら。
ご存じの通り、大田泰示は讀賣GIANTS時代に、チャリでこけてケガをしたことで有名だ。背番号55を受け継いだ、讀賣の4番を嘱望された逸材だ。
それが、日ハムにトレードされ、開花した。理想体型を維持する泰示の努力は見事だが、顔もこれまた非常にいい男だ。
ヘレニズム文化の象徴のような彫刻のような男だ。
うらやましい、うらやましいぞ~!!
ところで、二軍の試合って楽しいのか?わけわからん藤川でした。
「そりゃ、藤川先生、通ならファームに行きますわよ」
あ~、そーかよ、布川おめえに言われたくねえ。