goo blog サービス終了のお知らせ 

HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

幻の「メリーさんのひつじ」を追え!ー第18章「メリーさん」の完成まで②日本編ー

2025年04月16日 | 幻の「メリーさんのひつじ」を追え!

前回の「アメリカ編」に続き、日本での「メリーさんのひつじ」普及の流れです

 と き

             き ご  

1924(大正13)

「世界童謡集(富山房)」に水谷まさる翻訳の「マリイの羊」が掲載される(↓のサイトより。これが日本での初訳であろう、と書かれています)※

「メリーさんの羊」の作曲者はだれか。 | レファレンス協同データベース


1927(昭和2)

高田三九三が翻訳した「メリさんのひつじ」が発表される

1937(昭和12)

日本ビクターにより、日本での初レコード化

1952(昭和27)

日本NHKラジオ番組「うたのおばさん」で紹介され、全国に広まる

※ この詩を読んでみたら「リトル・ラム、リトル・ラム…」とくり返す「歌詞」ではなく、四行詩「Mary's Lamb」からの翻訳でした。

高田三九三氏は「アメリカの童謡集とイギリスのレコードをもとに本曲を訳詞した」とWikipediaに記載されています。

レコードをもとに!

そうか。

それまでは朗読するための「詩」であった「Mary's Lamb(マリイの羊)」だけど、ガラッと変わって「🎵リトル・ラム、リトル・ラム」と歌うメロディー、そしてそれに合わせて日本語で歌える「歌詞」を日本に初めて伝えたのは、高田三九三氏ということで間違いなさそうです。

そして、その後 1952年にラジオ番組で紹介されたことをきっかけに「メリーさんのひつじ」のメロディーと歌が一気に日本全国に広まり、教科書や歌の本、楽譜集などにも載って みんなに歌われたり演奏されたりするようになった、ということだと思います。

…って、ちょっと待ってよ?

日本に「メリーさんのひつじ」を紹介したのは確かに高田三九三氏、だけどそこから一気に全国に広まったんじゃないんだ。

年表を作ってみて気づいたんだけど、高田三九三氏が日本語歌詞発表してから、初のレコード化まで10年、ラジオ番組「うたのおばさん」で取り上げられるまでさらに15年。四半世紀かかってる。

そしてそれから日本全国に歌が広まった。

そうだよ!

「うたのおばさん」!

これこそが「メリーさんのひつじ」を日本中に広めたキーワードだったんじゃないの?!

To be continued…

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


アプリコットちゃん、一人でレッスン🎵

2025年04月16日 | レッスン日記(幼児)

アプリコットちゃん(年中)が来る時間。🎵ピンポ〜ン とチャイムがなったので、どうぞ!と返事したら、

まあ!ドアを開けて立っていたのはアプリコットちゃん一人です。

まだ4歳、しかも今月入会して、まだ3回目のレッスンなのに。

「うわあ、一人で来たの?」

「うん!」

アプリコットちゃんは得意そうにピカピカの笑顔です。

「ママが途中まで来てくれたのかな?」

「そう!」

アプリコットちゃんはさっさと靴を脱ぎ、きちんと(左右反対に)揃えてからレッスン室に入りました。

「じゃあ、まず出席シール貼ろうか」

「うん!」

アプリコットちゃんはチューリップのシールを「これにする」と選んで出席カードに貼りました。

「最初何やろうか。『ライオンとことり』やる?」

「うん!」

ライオンと小鳥のカードをピアノの端と端にセットしたら、アプリコットちゃんは もうピピピピピ!と ことりの音を弾いています。

「それいいね。じゃことりさんは可愛くピピピピピ!ね。ライオンさんは?」

ダーン!ダーン!

アプリコットちゃんは、今までのレッスンで一番大きなライオンの音を弾きました。やる気満々、自信いっぱいです。

ライオンとことりが済んだら「イーアイ イーアイ オー!の歌!」とアプリコットちゃんが催促して「ゆかいなまきば」を弾きました。2つの黒鍵(ド♯レ♯)を探して弾き、今日は そのすぐ横にある「ドの音」を教わります。

ドの音を見つけて赤いシールを貼ったら、アプリコットちゃんが「🎵ドレミファソラシド〜」と歌ったので、🎵ドレミファソラシド〜、ドシラソファミレド〜 と歌いながら一つ一つ鍵盤を触っていきました。

「『ドレミの歌』知ってる?」「うん」というので、🎵(ドー)はドーナッツのド、(レー)はレモンのレー …と歌いながら先生の伴奏といっしょにピアノを弾いて歌いました。(   )の中がアプリコットちゃんの弾くところです。

そのうち、ただ鍵盤を押してるだけじゃなく🎵ド〜ドドー ドドードド、レ〜レ レレレレレ〜 とメロディーのリズムに合わせて弾くようになってきて、連弾は大盛り上がり。

ドの音の赤いシールは2箇所貼っただけでしたが、アプリコットちゃんが両手の人差し指でそれぞれのドを交互に弾いたり いろんなリズムで弾いたり…とやり始めたので、セッションは「ドラねこロックンロール」へとなだれ込みました。

最後はロックブルースを盛大に弾いて、ジャカジャカジャカ〜🎵🎵🎵とフィニッシュを決めて終わりです(笑)

おしまいに、大きな五線紙に「ドのおと」の音符を赤いダーマトペンシルでたくさん描いてるところへママがお迎えに来て、レッスンはおしまいです。

この間まで、お姉ちゃんのロータスちゃんのお迎えについてきていた時は なかなか教室に入って来れなかったり、何か話しかけてもオズオズと声が出せなかったりだったのに、一人でレッスンした今日は(レッスン直前になって『一人でやる!』と言ったそうで) 別人のように元気いっぱいで、大きな声で自分から「これやる!」と言ったり笑ったり、見違えるようでした。

「付き添い」の気持ちと「私が主人公!」という気持ちとの違い、その自信ってすごいなーと感動しました。

夕方にはロータスちゃんがレッスンに来るので、アプリコットちゃんはまたお迎えにきます。

「またあとでね!」と手を振って帰っていきました

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


がんばれ小学生ボーイズ!🎵

2025年04月16日 | レッスン日記(小中高生)

新学期が始まって1週間。

ヒバリ教室のみんなも1つ学年が上がって、レッスンに来た顔を見ると みんなちゃんと新学年にふさわしい余裕の顔になってる!

4月になってから1〜2週間経ちましたが、この数日でちょっと興味深く思ったのは 「小学生男子たち」の善戦です。

ジェリーくん(新・小4)

「やりたいのは好きな歌にコードをつけて弾くこと」という気持ちまっしぐらのジェリーくんですが、「バーナムや練習曲でしっかりテクニックをつければ、もっともっとかっこよく曲が弾けるんだよ!」と言われ、宿題になったアルフレッドピアノライブラリーの「貨物列車」をがんばって練習してきました。

曲全体にわたって左手急速八分音符連続ですが、ジェリーくん、今まで聞いたこともないほどの素晴らしい速度と力強さで弾いてきたのにはびっくり。本気出せばこんなに弾けるんじゃん。

エースくん(新・小5)

通常レッスンを始めたのが去年の発表会(12月)の後、友達のカメですくんと二人一緒で月に2回のレッスンなので、入門プログラムを経てテキストをやり始めてからはまだ数回目のレッスンです。

今日は たまたま相方のカメですくんがお休みでエースくん一人のレッスンとなったので、いつもなら「エレクトーンでの自己練習」と交代交代の「マンツーマンピアノレッスン」も、今日はエースくん独占です。

初心者用の「たのしいピアノレッスン」を開き、楽譜を真剣に見ながら次々と両手で弾いていきます。

3〜4曲進めて、もう疲れたんじゃないかなと思い「今度は打楽器リズムやろうか」と持ちかけたんですが「次はどんな曲かな」と さらにページをめくって新しい曲に挑戦していきます。

子どもたちは大抵、知ってる曲は弾きたいけど知らない曲を楽譜を見て弾くのはイヤ、と言うもんですが、エースくんは知らない曲でも果敢に取り組んで弾いていく。

楽譜がわかって、それを読んで、指で音にして、さらに右手と左手を合わせたら曲ができていく、という過程に楽しさと達成感を感じているようで、大変大人っぽい知的好奇心だと思います。

ごましおくん(新・小5)

「アルフレッド」の本で、前回の「アーカンソー旅行者」、そして今回の「にぎやかダンス」と カントリー系の曲が続きました。

アルフレッド・ピアノライブラリーシリーズはアメリカの教則本なので、アメリカ民謡やポピュラー曲なども取り入れられています。

今回ごましおくんが弾いた「アーカンソー旅行者」や「にぎやかダンス」は ブルーグラスと言われるアメリカのカントリー音楽のスタイルの曲。

フィドル(カントリーバージョンのバイオリン)やバンジョーを使ったバンドで、めっちゃんこハイスピードで演奏されるのが定番スタイルです。

このテキストのレベルからみて、多分そこまでは要求されてはいないのかもしれないけど、楽譜を見ただけでは到底ブルーグラスのテイストは伝わらないので、ごましおくんにはYouTubeでアーカンソー旅行者の本場の演奏やブルーグラスの演奏などを見せて「こういう音楽なんだよ」と言っておきました。

今日は「にぎやかダンス」の2回目のレッスンだったんですが、ごましおくんはフィドルの急速演奏を模した右手の連続八分音符パートを すっごく一生懸命弾いてきていて、「すごい!いっぱい練習したんだねえ!」と感心しました。

小学生男子たちって、なんか女子に比べて子どもっぽく、あんまり練習もせずチンタラやってるようなイメージだけど、この三人を見て、ここへきて一気に成長してる気がしました。

ようやく女子の成長に追いついてきたというか開眼したというか、とにかく頭も体も、思うままに動かせるようになってきたし やる気も出て「やるときはやるんだよ!」感満載です。

大体10歳前後くらいの彼ら。

そうか、オトコは10歳からなんだね!

これからどんどん実力を付けて、かっこいい曲をバリバリ弾きこなしてもらいたい。

ヒバリ教室の小学生男子、今回欠席したカメですくん(新・小5)と 今年から小学生になったひよの山くん(新・小1)もいるので、彼らも含めて今後の活躍に期待したいです

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS



幻の「メリーさんのひつじ」を追え! ー第17章 「メリーさん」 の完成まで①アメリカ編ー

2025年04月12日 | 幻の「メリーさんのひつじ」を追え!
これまで調べてきて、「メリーさん」が現在の形の歌になるまでにはいろんな人の手が加わっていることがわかってきました。今日は、それを年表にして整理してみます。

 

             で き ご と

1815

メリー・ソーヤーちゃんが学校へひつじを連れて行き「ひつじ事件」が起こる

翌日1

学生ジョン・ラウルストンが3節のスタンザ(4行詩)を作ってメリーに渡す

1830

作家サラ・ジョゼファ・ヘイルがジョンの詩に3節付け足し、自作として詩集に載せて出版する※2

1833

サラの詞に曲がつけられ、発表される。作曲はローウェル・メイソン。3

1847

「グッドナイト・レディース」がミンストレル・ショーの音楽として作られる。作曲はE.P.クリスティ。

1867

「グッドナイト・レディース」に後半コーラス部分4が付け加えられ、リメイク版として再演される

1868

ニューヨークのホバード大学の学生が発行した学生歌集に「グッドナイト・レディース」のコーラス部分と同じメロディーの「メリーさんのひつじ」が掲載される5

※1.  当日の放課後、との説もあり。乗ってきたのは馬らしい。

※2. サラは「全部自分がつくった架空の詩(物語)で、モデルや実際の出来事はない」と言っている

※3. 現在の「メリーさんのひつじ」とは全く違う曲。詩も繰り返しのない「スタンザ」の形。

※4. 現在の「メリーさんのひつじ」と完全に同じメロディー。

※5. この時初めて「メリーさんのひつじ、ひつじ、ひつじ〜(英語)」のリフレインがついた形となった。

アメリカの元歌にも、こんな紆余曲折(うよきょくせつ)がたくさんあったのです。びっくりですね!

幻の「メリーさんのひつじ」をつかまえようと、ずっと追いかけてきた旅ですが、そろそろ終わりが近づいてきたかもしれません。

次回は、いよいよ日本の「メリーさんのひつじ」を追っての考察を書こうと思います。

To be continued …

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


コード奏法の落とし穴・ヒバリ先生の意見🎵

2025年04月10日 | コード奏法

前の記事で、コード奏法についてのたくさんのメリットを書きましたが、コード奏法にもデメリットはあります。

それは、微妙な音の流れや複雑なパッセージなどが伝えられないこと。

演奏の内容は演奏者にまかされるということになるので、音楽性の高い演奏をコード譜面だけで表現するためには、本来 楽譜に書き込まれるべき内容を 楽譜なしで演奏できる、演奏者の高いセンスや高度な技量が必要ということになります。

YouTubeや街ピアノなどで「弾いてみた」や「街ピアノで○○を弾いたら人だかりがして驚かれた」など「どや!」をアピールしてる人がたくさんいます。

コード奏法や耳コピを駆使して、自分の好きなユーチューバーの演奏を真似したり、自分のできる範囲のテクニックの中で最大限に盛った演奏をしてる人たちが目につく。

でもね、ヒバリ先生から見ると(聴くと)、独りよがりな演奏してる人が多いなあ、と思うことが多い。

コードには書き表されない、多声部の絡み合いや微妙な内声の旋律、ダイナミクスの表情などが ピアノの醍醐味なんだけど、そういったものがない単純な構成。もっと丁寧に、曲の魂が伝わるように弾いてほしいなあ、とか、スピードさえ出してればかっこいいとか名人とか思うのは勘違いだよ、とか。

生徒のみんながそういう演奏を見て、かっこいい!と思ったり、真似して弾いたりして、もうこれでピアノはマスターできた!なんでも弾ける!と思っちゃったら残念だなと思います。

もうなんでもできる、と思った時点で、ピアノの上達も成長も止まってしまいます。

ちょっと一つ前の記事を見てもらっていいですか。「コード奏法のメリット」のひとつ「コード奏法によって、好きな歌や知っている曲を弾くことも可能になる」というメリット。よく見てね。それは、「初心者にとって」なんだからね。

「好きな曲が弾ける」って、いくら超スピードで、技巧満載な曲を大音量で弾いていても、独りよがりな演奏では ピアノ精神はしょせん「初心者」なのよ?

本人がそれ止まりで満足ならそれでいいけど、ピアノはすごーく奥が深いので、そのことに気づいた人は、どこまでいっても「もうこれで頂点に達した」などとは思わないです。

まあ、現代のメディアの発達によって、音楽の裾野(すその)が大きく広がった、というのは良いことだよ。

「技巧のある『初心者』がたくさん増えた」って言ったら辛辣(しんらつ)すぎるかな。

軽く愉快にピアノを楽しむ人と、奥深い音楽の森に進んでいく人と、二分化してるってことなのかしらね?

今後の日本のピアノの流れが興味深いところです

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


コード奏法について🎵

2025年04月10日 | コード奏法

まず最初に、クラシックの記譜法とコードの記譜法について簡単に整理しておきます。

教会音楽が元になっているクラシック音楽はヨーロッパで始まったので、音楽用語はドイツ語やイタリア語です。「ドレミ」=C、D、E (ツェー、デー、エー)と読みます。

それに対し「コード奏法」はアメリカのジャズやポピュラー音楽で始まった手法。だから用語は英語です。「ドレミ」=C、D、E (シー、ディー、イー)と読みます。

ここで言う「コード」とは和音のことなので、コードネームのないクラシックのやり方では「ドミソ」、あるいは「ツェーデーエー」、または「ドソミソ」などと言わなければ弾くべき音が伝わらないのに対し、コードでは「C」一言でOKです。

譜例はメンデルスゾーンの「春の歌」の終盤部分ですが、オリジナル楽譜でこんなに事細かに書かれている楽譜も、コードで表せば この全部が「A」のコードひとつで完了なのです。

さて、時々ブログにも書いていますが、ヒバリ教室では ポピュラー、クラシック、大人、子ども、全てのコースで「コード奏法」を取り入れてレッスンしています。(コード奏法だけでレッスンしているのではありません。誤解のないように)

それはコード奏法にはメリットがたくさんあるからです。

【コード奏法のメリット】

1.初心者にとって

右手でメロディーさえ弾ければ、左手はコードで簡単に伴奏をつけることができるので、大人になってからピアノを始めた人とか初心者の子供たちにとってのピアノのハードルが1メートルは下がります!

コード奏法によって、好きな歌や知っている曲を弾くことも可能になるので、今まで「ピアノは指も楽譜も難しいから」と諦めていた人も、みんながピアノを始められるし楽しめるのです。

  1. 中級くらいの人にとって

コードの構成や理論がわかるようになってきたら、習っている曲(クラシック、ポピュラーなどジャンルにかかわらず)の楽譜を見てコード分析すると、読譜スピードが10倍くらい上がります。ポピュラー曲や耳にした曲などに自分で工夫した伴奏をつけて、楽しく素敵に弾くこともできるようになってきます。

  1. 上級者以上の人にとって

 複雑な和声がたくさん使われているクラシックなどの楽譜も、コード分析することによってアナリーゼ(楽曲分析)がより早く容易になり、また多声部の楽曲の 声部ごとの表現にも役に立ちます。

コード奏法というと「ポップスとかを簡単にジャンジャン!と弾くスタイルじゃないの?」と、なんかチャラい音楽のように思っている人もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。

コード奏法、コードネームは、楽譜の読み方の一つのスタイル、というだけなので、クラシックでもポピュラーでも、みんなが使って、ぐんぐんステップアップしてもらいたいです!

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


レディースに新しいメンバー🎵

2025年04月08日 | コード奏法

今日から、ローズさん(レディース)がヒバリ教室のメンバーになりました🎵

中学生くらいまでピアノを習っていて、ソナタアルバムくらいまで進んでいたそうですが、それ以来○○十年弾いていないので…とのこと。

好きな曲は ショパンのノクターン9-2と伺っていたので、その曲やロマン派のピアノ曲などをまた思い出して弾きたいのかなと想像していましたが、レッスンにみえてお話しているうちに「ピアノを楽しみたいんです。もう小さな音符を読むのも大変だし、手も動かないと思うし、昔 叱られながら難しい教則本を練習したようなのじゃなく、楽しんで弾きたいんです」ということがわかりました。

そこで、ちょうど初心者用に作ったリードシート譜面(メロディー譜にコードネームをつけたもの)の「ダイアナ」があったので、「こういう楽譜もあるんですけど…」とコード譜面について説明してみたら

「あら、こういうのイイわ!『ダイアナ』大好きです!青春の音楽よ!」と顔が輝きました。

まずはメロディーを弾いてもらって(音符が読めるので、譜面を見てメロディーを弾くのは余裕!)私が伴奏を付け、二人で弾いてみました。

ロックンロールのごきげんなリズムです。

「楽しいです!こういうピアノがいいです」とローズさんが言うので、早速いくつかのコードを教えてあげて、だんだん自分でも伴奏がつけられるようにしましょう、としました。

テキストはコード奏法をやってるレディースたちが使ってる鍵盤ハーモニカ スタンダード100曲選  Amazonを購入して使ってもらうことにし、目次を見て「こーんな曲が出てますよ」と見せたら「あらー、素敵な曲ばっかり♡ 『魅惑のワルツ』とか『ジュ・トゥ・ヴ』とか『誰も寝てはならぬ』とか、こういうの弾きたいわ〜♡」と、目がハートになってるので「こ、こういうのはちょっとだけ待ってね。コード奏法に慣れるまでは、簡単なものからやっていきましょう」と手綱を引っ張っておきました。

コード奏法学習中レディースのG子さん(仮名)やK子さん(仮名)の二の舞を踏んで、ややこしくならないようにね。

ともあれレッスンの終わりには「楽しかったです!まずはよそ見せず『ダイアナ』に集中してがんばります🎵」と帰っていったローズさんでした。

次のレッスンが楽しみです

 HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS



幻の「メリーさんのひつじ」を追え!ー第16章・「メリーさんのひつじ」に関わったすごい人ー

2025年04月06日 | 幻の「メリーさんのひつじ」を追え!

結局のところ「メリーさんのひつじ」の詩を書いたのは いったい誰なんでしょう?

作家のサラ・ジョゼファ・ヘイルが1830年に詩を作って出版したんですよ、という人たちの説→サラは作家で編集者で、おまけに社会的にも有名な要人だったし、その出版物があるのが何よりの証拠、というのが論拠。

いやいや、その15年も前に、無名の学生ジョン・ラウルストンが詩を書いたのが最初ですよ、という説を掲(かか)げる人たちもたくさんいました。

しかしジョンが詩を書いたという証拠の「紙きれ」が現存していないので(だって15年も前の『紙きれ』なんか残ってるわけないよね)ジョンが作者だという証明ができません。おまけに、ジョンは「ひつじ事件」があった数年後、ハーバード大学の1年生だった17歳の時に亡くなってしまったので、本人から証言を取ることもできませんでした。

「サラか? ジョンか?」

この論争は何年も何年も続きました。

ちなみに、メリーちゃんが育てて学校に連れて行ったひつじは、女の子です。その後 成長して3匹の子ひつじを産んでいます。

しかしサラの詩の中では、ひつじの代名詞を「He」と言って男の子だとしています。これって、実際の出来事を見てなくて、想像で書いてるってことだよね?

まあいいや、サラ自身「この歌は私が子どもたちに動物愛護や温かい心について教えようと思って作った詞ですから、モデルなどありません」って言ってるんだしね。

さて、「サラか?」「ジョンか?」の論議が起こってから さらに100年近く経った1920 年代に(その頃、サラもメリーも すでに亡くなっていました)、 「ジョン説」の支持を表明する大物が現れました。

それはアメリカのヘンリー・フォード氏。

有名な「フォード自動車」会社の設立者で、自動車王と呼ばれた人です。

フォードさんは、 メリーちゃんが通っていた学校「レッドストーン・スクール」の校舎を買い取り、マサチューセッツ州のサドベリーに移しました。

その学校は今では閉鎖されていますが、校舎は現存しているとのことです。↓


Redstone School - Wikipedia

Redstone School - Wikipedia

 


フォードさんは、また、メリーちゃんと羊についての本まで出版しちゃったのです。

Amazon | The Story of Mary and Her Little Lamb | Ford, Mrs Henry | 20th Century


「結局は、単にサラが何かのきっかけでジョンの詩を手に入れて、そこに 数節の詩を追加した、というのがいちばん論理的な説明となるだろう」(「The True Story Behind “Mary Had a Little Lamb”原文:英語『メリーさんのひつじ』の裏に隠された本当の物語」より)

私もその通りだと思っています。みなさんはどう思いますか?

あ、そうそう、「メリーさんのひつじ」に関わったすごい人がもう一人。

それは発明王のトーマス・エジソンさん!

1877年に世界で初めての「蓄音機」を発明した時に、そのテスト録音に彼自(みずか)ら「メリーさんのひつじ」を朗読したんだって!!

 HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


新メンバー🎵アプリコットちゃん

2025年04月05日 | レッスン日記(幼児)




アプリコットちゃん(4歳)がヒバリ教室入門しました。

初めてのレッスンの今日。

🎵ピンポ〜ンの音にドアをあけたら、まあ!

可愛いディズニーのドレスで精いっぱいおめかししたアプリコットちゃんと、その後ろにはママと一緒にお姉ちゃんのロータスちゃん(7歳)もついてきています。

アプリコットちゃんは、小さい時から毎週ロータスちゃんのレッスンのお迎えで、ママと教室に来ていたんですが、最初のうちは玄関のドアを入る勇気がなくてドアの外で待っていたことを思い出しました。

そのうちだんだんとドアの内側へ … 靴を脱いで玄関まで上がれるように … 廊下を通って教室の入り口まで … 教室の中まで … と だんだん入ってこれるようになり、去年の冬くらいには 教室に入ってきて オズオズと置いてある打楽器や音楽おもちゃを触ってみたりするまでになり、今年に入ってからは鉄琴やドラムをちょこっと叩いてみたりするようになっていました。

そして「年中クラス」になる今月から、ついに生徒として入門することになったのです。

「アプリコットちゃん、ほら、ここに出席シールあるよ。貼ってあげようか?」と お姉ちゃんのロータスちゃんが細々と世話を焼こうとしてくれますが、ママが「ロータスちゃん、私たちは見学だけよ!」と きっちり立場を通告してくれて、ロータスちゃんは やりたくてムズムズしてる気持ちを我慢して、「保護者席」に徹してくれたのは立派でした。

アプリコットちゃんは、カスタネットでリズム打ちも上手にできたし、ピアノに動物の絵のカードを並べて「ライオンとことり」や「ゆかいなまきば」の歌も元気に弾きました。

最後にワークを使って、赤や青の風船をたくさん描いて、初めてのレッスンは大成功でした

夕方は選手交代、お姉ちゃんのロータスちゃんのレッスン時間です。

ロータスちゃんは「先生、音符書く紙ある?アプリコットちゃんのために色で音符描いてあげるの」と、五線紙に赤ード、 黄色 ーレ、などの色で音符を書き、次にはピアノの鍵盤に その色と対応するシールを 一つ一つ丁寧に貼っています。もうアプリコットちゃんのレッスンは済んだんだから、教室のピアノに貼っても見れないよ?と思ったら

「先生、これ写真に撮って、ママに送ってね。そうすればお家でアプリコットちゃんが見れるから!」と、至れり尽くせりの心づかいです

さらに、お家のピアノにも貼れるように、と 教室の色分けシールを 持ち帰り用に各色数枚ずつ切り取りながら「妹がいるってことは、色々大変!」と言っています。

ついこの間まではヒバリ教室で一番小さい生徒だったのに、今や自分より小さいメンバーがアプリコットちゃんを入れて3人も増えた 頼もしいお姉さんです

ロータスちゃんのレッスンが終わる頃、いつものようにママとアプリコットちゃんがお迎えに来ました。

アプリコットちゃんは ずんずん教室ヘ入ってきながら「ハロー!」と元気な声で言っててびっくり。

付き添いで来ていた時と違って,今は生徒になったんだ!という自信と誇りに満ちた表情がまぶしいアプリコットちゃんの笑顔でした!

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


ジェリーくん、コード奏で「調性」に目覚めたか🎵

2025年04月03日 | コード奏法

ジェリーくん(小3):

先週、春休みの恒例「ドラえもん」の新作映画を観てきて、そのテーマ曲を弾きたいから楽譜作ってね、と約束をしていたので、今日、その曲(あいみょんの「スケッチ」)の前半まで、楽譜を作って渡しました。

「伴奏あり?」

「伴奏は、ほら、このコードネームでつければいいでしょ」

「そっか。最初はGか。Gってソからだね」とGのコード「ソシレ」を弾いてみたジェリーくん、ふと何か気づいたように言いました。

「なんで『ドミソ』って聞こえるの?」

おおー、それに気づいたか。

小さい頃からコード奏をやってきて、基本的なコードは大方つかめるようになった今、ただコードネームを見て構成音を見つけていただけの頃とは違って一段階アップしたようです。

「これはね、Gの鍵盤(ソだよね?)を主役にして『ド』と考えてるってことなの。Cのコードはドの音が主役で『ドミソ』だよね。そしたら、このソの音Gをドと考えて『ドミソ』を作ればさ、ほら、Gのコードになるじゃん?」

「ふーん、じゃあほかの音をドにしてもできるの?」

「できるよ。やってごらん」

ジェリーくんは、自分の知ってる曲のメロディーで確かめてみることにしたらしく、前に発表会で弾いた「カイト」のメロディーをソの音から弾いてみています。

🎵ソーレレー、ソラーシラソーシー

「ほんとだ!」

前に弾いた時は、先生がハ長調で楽譜を作ってあげてたから🎵ドーソソー、ドレーミレドミー と弾いていたんだけど、ソから始めてもちゃんと弾けるよね。

「へ〜」

ジェリーくんはこの新事実を確かめるように、いろんな音を「ド」に見立てて、いろんな調の「カイト」を弾いてみました。

🎵ファードドー、ファソーラソファラー

🎵レーララー、レミーファ♯ミレファ♯ー(この場合は黒鍵も使わないと変だね、ってことも、鍵盤をあちこち探して気づきました)

「黒いとこ(鍵盤)からでもできるの?」とジェリーくん。

「どこからでもできるよ。ぜーんぶの鍵盤でできる」と先生。

ジェリーくん、試しにF♯の音から弾き始めてみました。

「ほんとだ!できる」

F♯からだと、ほとんど全部に近い音が黒鍵になり、ちゃんと「カイト」のメロディーになりました!

ジェリーくんに専門的なことまでは言わなかったけど、これは「移調」とか「キーチェンジ」という手法であり、「○○の音をドに見立てる」という説明は「移動ド」と表現される用法でもあります。

🎵ドーソソー で弾いてた「カイト」を 🎵ソーレレー で弾くということは、ドを主音、Cをトニックコードとするハ長調(Cのキー) → ソを主音、Gをトニックコードとするト長調(Gのキー)へ移調(キーチェンジ)するということなのです。

これらの理論は、楽典(音楽の文法みたいな学問)では「調性」というカテゴリに含まれます。

ジェリーくん、いつのまにか「調性」のことを感じるまでになっていたんだね。

よしよし、この調子で、ひとつひとつ音楽の神秘を解き明かしていこうよね。

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


幻の「メリーさんのひつじ」を追え!ー第15章・作詞者(英語)の謎・その③ 付け加えられたラスト

2025年04月01日 | 幻の「メリーさんのひつじ」を追え!

前の記事の続きです。

ジョン・ラウルストン=「たまたま訪れていた青年」説を私が支持する理由…

それは、この時彼が書いた3節の詩が ちゃんと韻(いん)を踏んだ単語を選び、正式な「四行詩」の形式を踏襲(とうしゅう)していて、これを素早く書き上げるのは 文学素養のある、しかも感性の瑞々(みずみず)しい人でなければできないと思ったからです。

メリー(9歳)より1〜2歳上くらいの小学生には無理だろうと思ったし、視察に来たおじさんでは、このささやかな「事件」に感動して詩を書いてしまうような瑞々(みずみず)しい感性はないだろうと思って。それに「おじさん説」は、いっぱい見た文献やサイトの中で たったひとつしかなかったから、想像で書かれたんじゃないかと思います。悪いけど。

で、この可愛い詩にオマケを付けて、しかも自分が出した詩集に ちゃっかり自分の名前で載せちゃったサラ・ジョゼファ・ヘイルおばさんって…

「これは全部、私が創作した詩です。モデルなんかありません」って言ってたらしいよ?ほんとかな。

この人は自分でも子どもたちの学校で教えていた経験もある人のようで、文献によっては「メリーさんのひつじ」に登場する先生=サラ自身、となっているものもあります。

だから、詩の最後に、ちょっぴり教訓部分を添えたんでしょうかね。

今現在「メリーさんのひつじ、ひつじ…(英語版)」では、ジョンが作った(という前提で)3節に付け加えられているのは2節(「どうしてひつじはメリーさんが好きなの?」と「それはメリーさんがひつじを愛しているからですよ」)ですが、サラが付け加えた部分は、最初は3節あり、最後にもう一節「そして、あなたたちがいつも親切にすれば、動物たちは信頼してついてくるようになるんですよ」というのが付いてたんですが、さすがに説教臭いと思ったか、現在は「先生が言いました」までの2節のみ付け加えられています。

メリーの生まれたのは1806年、場所はマサチューセッツ州スターリング、メリーが通っていたのはレッドストーン学校で、ひつじ事件があったのは1815年でメリーが9歳の時、最初の作詞者はハーバード出身ジョン・ラウルストン、と具体的な地名や年がたくさん挙がっているにもかかわらず、ジョンが最初の作詞者であると決定づけられないのは、証拠となる「詩を書いた紙」が消失しているからです。

そのため、1830年に出版された詩集「子どもたちのための詩集」に収められて世に出たのが形ある最初のものとなり、作者はサラ・ジョゼファ・ヘイル、となるのです。なんなら作詞作曲サラ・ジョゼファ・ヘイル、とされてる説もたくさんあります。

何が本当なのか、もう昔の話だからわかりません。

でも私は、メリー・ソーヤーちゃんとジョン・ラウルストンくんの存在を信じています。

↑同じ意見の人が いて、それはすごい有名な人で、すごいことをやっちゃったんですが、そのことについてはまた近いうちに…

To be continued !

HP HIBARIピアノ教室

Youtube HIBARI PIANO CLASS


幻の「メリーさんのひつじ」を追え!ー第14章・作詞者(英語)の謎・その② ジョン・ラウルストンって誰?ー

2025年04月01日 | 幻の「メリーさんのひつじ」を追え!

「メリーさんのひつじ」の詩は、実際に起こったできごとをもとにして作られたもので、「メリーさん」のモデルは マサチューセッツ州の農場に住んでいたメリー・エリザベス・ソーヤーちゃんと言われています。

1815年、当時9歳だったメリーは、産まれたばかりで死にそうだった子ヒツジを大事に育ててペットにしていました。子ヒツジはメリーのいくところ、どこでもついていくほど彼女になついていました。

ある日、学校について行ってしまってクラスは大騒ぎになり、先生が外へ追い出したにも関わらず,ヒツジはおとなしく教室の外で、メリーがお昼休みになって外へ出てくるまで、辛抱強く待っていたのです。

これを見ていて心惹かれ、直ちに3節の四行詩を書いたのが ジョン・ラウルストンでした。

ここまでは、同じ内容の文献がほとんどです。

ただ、ジョン・ラウルストンという人物についてはいろんな説があります。

・メリーと同じクラスに在籍していた、少し年上の少年

・たまたまその学校を訪れていた青年

・学校視察に来た偉いおじさん

など、年齢も立場もさまざまです。

その中で、ヒバリが一番有力と思うのは、たまたまその学校を訪れていた青年という説で、これはメリー自身が大人になってから証言していることとも一致します。

当時は、大学への進学準備をする学生は牧師のもとで勉強するという慣わしがあり、ジョンも牧師である叔父の元で勉強する傍ら、たまたま近所にあるメリーの学校を訪れていた際に「ひつじ事件」に遭遇し、心を惹かれたので すぐに3節の詩を書き上げ、その日の放課後(または翌日。諸説あり)自転車で学校に来て、詩を書いた紙をメリーに手渡したそうです。

その時の詩は「ひつじがおとなしく待っていた」の節までの3節だったとメリーは話し、続きの部分がなぜ付けられたか、どういう経緯で詩が編集者のサラ・ジョゼファ・ヘイルの手に渡ったかもわからない、と言ったそうです。

さて、次の記事は 女性編集者で作家のサラ・ジョゼファ・ヘイルと、付け加えられた「どうしてひつじはメリーさんがそんなに好きなの?」「それはメリーさんがひつじを愛してるからですよ」についてです。

To be continued !

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


幻の「メリーさんのひつじ」を追え!ー第13章・作詞者(英語)の謎・その①ー

2025年04月01日 | 幻の「メリーさんのひつじ」を追え!

前回「最初に書かれた『メリーさんのひつじ』の詩は、正式な形式によるスタンザ(四行詩)だった」と書きました。

詳しくは、4行ずつ3つの節(スタンザ)からできていて、内容はこうです。

メリーはひつじを飼っていた

その毛皮は雪のように真っ白だった

メリーが行く所どこへでも

ひつじは必ずついていった


ある日学校へついて行った

これは規則違反

子どもたちは大はしゃぎ

学校にひつじが来るなんて


先生がひつじを追い出した

でもひつじはウロウロして帰らない

おとなしく待っていた

メリーが外に出てくるまで


これが元の、「4行ずつ3節でできている詩」の直訳です。

今現在歌われている歌は、この1つのスタンザ(4行)を2行ずつに分けて、1番、2番…としているので、歌詞が6番までできるということになります。

元々の詩はこれで全部でした。

そして最後の どうしてヒツジはメリーさんがそんなに大好きなの?と子どもたちが聞き、先生が「それはメリーさんがヒツジを愛してるからですよ」と答えた、というラストの結末は、どうやら後からつけ加えられたものらしいのです。それも元の詩を書いた人とは別の人によって。

具体的には、最初の「メリーが出てくるまでひつじはおとなしく待っていた」までの四行詩(スタンザ)を書いたのはジョン・ラウルストンという人で、結末の「先生が言いました」の件(くだり)は、女性編集者で作家でもあるサラ・ジョセファ・ヘイルが、子どもたちのための詩集を出版するにあたって、『メリーさん』の詩に続きの3節を付け加えて、その詩集の中に入れたというものです。

これについては諸説あり、アメリカでも大論争になった案件だそうです。

ジョン・ラウルストンとは何者か?

はたまた  サラ・ジョセファ・ヘイルとは?

続きはまた後ほど。

To be continued…

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


1ヶ月で「エリーゼ」弾こうよ!最終回🎵

2025年03月30日 | クラシック曲

3月いっぱいでピアノレッスンをいったん「終了」するはなちゃん(小4)。

その申し出があったのが3月の初めだったので、「残った1ヶ月間(4回)のレッスンで『エリーゼのために』のメインテーマ部分を弾こうよ」と提案して、レッスンしてきました。

今日はいよいよ第4回、最終回です。

先週まででメインテーマが弾けるようになり、目標に手が届いたので、最後にもうひと踏ん張り、ダメ押しをつけることにしました。

フィニッシュ近くのこの部分です。


ここは派手に聞こえますが、実はAmの基本形和音を3オクターブの上行アルペジオで弾き、続いて半音階進行で降りて来るだけ。既にバーナムで学習済みのパターンばかりなので、仕組みがわかれば「ナーンだ」というくらい簡単に弾けるのです。今日は、

①まずAmのアルペジオを何度か練習して流れをつかむ

②半音階の下降で「メインテーマ」の始まりの位置まで降りることを確認

③Amのアルペジオに左手の伴奏(Amの基本形)を合わせる

④アルペジオで上行〜半音階までスムーズにできたら、最後にアルペジオに入る前の和音(E7)を添えて、「フィニッシュパーツ」の完成。

さあ、出来上がったフィニッシュパーツを先週までに出来た「メインテーマ部分」に繋げ、その後 もう一度 最後のメインテーマを弾いて…そして最後は、曲の一番最後の音、Amの和音をジャーンと弾いておしまいです。

「よしっ、初めから全部通して弾いてみよう!」

先生に言われて、はなちゃんは最初から今付け加えたフィニッシュパーツ、そして最後の締めくくり和音まで、全部続けて弾きました。

「いいじゃない?コレで『エリーゼ』が出来上がりだ 」

はなちゃんも満足そうににっこりしました。

何かの時、ピアノ弾いて!と言われたら、これで充分「エリーゼのために」だから、レパートリーにできるように何度も練習しておいてね。

そして、いつか…中学生とか、高校生とか、大学生とか…になって、メインテーマ以外の部分も弾きたくなったら、その時弾けばいいんだよ。

コレで「1ヶ月で『エリーゼ』弾こうよ計画」の目標達成です!

はなちゃん、遠くから通ってよくがんばりましたね。

これからは吹奏楽や鼓笛隊がんばって、音楽を楽しんで続けていってね

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


幻の「メリーさんのひつじ」を追え!ー第12章・作曲者の謎ー

2025年03月28日 | 幻の「メリーさんのひつじ」を追え!

前回の記事で「現在みんなが『メリーさんのひつじ』として歌っているメロディーって、実は『グッド・ナイト・レディース』の後半(コーラス部分)を借用した替え歌」と書きました。

つまりパクリというなら、メリーさんのひつじの方がパクリだよね?

『ミンストレル・ショー』で『グッドナイト・レディース』の歌を聴いた大学生が、その軽快なコーラス部分が気に入ったんで『メリーさん』の詞を当てはめて歌っちゃったんじゃない?とヒバリは思うんですが、その根拠を説明します。

英語のWikipediaその他で  「メリーさん」の元になったオリジナル詩を探して読んでみたら、驚いたことに なんとそれはきちんと詩の定型に乗っ取った四行詞(スタンザ)だったのです。

定型詩 - Wikipedia

Mary had a little lamb;
Its fleece was white as snow;
And everywhere that Mary went,
The lamb was sure to go.


It followed her to school one day,
Which was against the rule;
It made the children laugh and play
To see a lamb at school.


And so the teacher turned it out;
But still it lingered near,
And waited patiently about
Till Mary did appear.

 

ちゃんと4行ずつの節にまとめられ、1&3行、2&4行で韻を踏んでいます。

そもそも1830年に初めて世に出された時、この詩は歌うための「歌詞」ではなく読み物、「詩(ポエム)」としての発表だったのです。

前回ご紹介したローウェル・メイソン作曲の楽譜は、その詩にメロディーをつけたものですね。

リトル・ラム、リトル・ラム…などのリフレインがないし、タイトルも「メリーズ・ラム」と、オリジナル詩の通りなのがわかります。(現在歌われている「メリーさんのひつじ」の英語タイトルは「メリー・ハッド・ア・リトル・ラム=メリーは子ヒツジ飼っていた」です)

 今、世界中で歌われている「メリーさんのひつじ」のメロディー。

一体、正式な作曲者は誰と言えばいいんだ?!

現代の私たちが見聞きする楽譜や本、ウェブサイトなどには「アメリカ民謡」と書かれていたり、「作曲者ローウェル・メイソン」と書かれたりしていることもありますが、後者は明らかに間違いですし、前者の「アメリカ民謡」っていうのも なんだかなーとは思います。 

日本語歌詞の翻訳者が謎なばかりか、本家アメリカの作曲者までが謎な「メリーさんのひつじ」。

でもそれだけじゃない。

「メリーさんのひつじ」には、まだまだいっぱい謎があったのでした。

じゃあ続きはまた。

To be continued…

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS