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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

アメリカを売った男(試写会)

2008-02-28 11:39:46 | 映画(あ行)
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クリス・クーパー、ライアン・フィリップ、ローラ・リニー、デニス・ヘイスバート出演。ビリー・レイ監督作品。

ある日、若きFBI捜査官エリック・オニール(ライアン・フィリップ)が上司のケイト・バロウズ(ローラ・リニー)に呼び出され、組織内でもトップクラスの捜査官、ロバート・ハンセン(クリス・クーパー)の監視を命じられる。しかし、オニールにはその真の目的は告げられなかった。そんな中、ハンセンと行動を共にするオニールだったが、何一つ不審な点を見つけることはできない。やがて、自らの任務に不満を持ち始めたオニールは、バロウズからハンセンのスパイ容疑という衝撃の事実を告げられるのだった。

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆

実際に2001年2月に逮捕されたロシアのスパイ・FBI捜査官ロバート・ハンセンの話です。事実に基づいているそうです。
潜入捜査官のエリック・オニールも実在している方で、すでにFBIは退官し、現在は弁護士をしているとのこと。彼が特別顧問として、映画に関わっているそうです。

面白かったです。私はこの手の映画、結構好きなので、楽しめました。が、地味だし、アクションがあるわけでもないし、主役はオッサンなので、日本ではあまりヒットしないだろうなぁ。でもクリス・クーパー渋いよ。カッコいいよ~。
20年間アメリカを欺いてきた人物の元へ潜入し、逮捕に導くのは、容易なことではありませんでしたね。何度も危機が・・・。しかし、エリックは迫真の演技で乗り越えていたし、なんとも口が上手い(笑)。あれくらいじゃないとFBIの捜査官なんて務まらないのかも?
それにしても、シラを切る時のライアンの演技が素晴らしい。ってか、俳優って怖い。ハンセンに疑われた時も全く動揺していない演技が凄かった。(わざと動揺しているシーンもあったけど)あれ、実生活でやられたら、まず見抜けないような気がする(笑)。

ハンセンはかなり信心深い人だったのに、祖国を裏切っていて、なんで?と思うのと同時に、祈ればそれで許されるのか?と思ったり。
世界中にいるアメリカのスパイが50人以上売られ、大半は処刑されているらしい。
神仏を否定するわけではないけれど、謝って済むなら警察いらない、というのと同じで、祈れば許されることではないと思う。もちろん、本人も許されると思っていないだろうけど。
動機については、不満があるらしいことがなんとなく描かれていたけど、私は最近、犯罪を犯す人たちの動機は、そんなに重要じゃない気がしている。世間は皆、理由を欲しがるけれど、なんでこんなことを!という事件に限って、動機は曖昧のような気がする。理由を知って、自分とは違う、と安心したいんだよね。でも毎日少しずつ積もっていく不満と、些細なキッカケがあれば、犯罪を犯してしまう可能性は否定できないと思う。

現在は、ロバート・ハンセンはコロラド州で終身刑になり、1日23時間は独房の中で過ごしているそうです。コロラド州って死刑制度がないのかな?

あ、そうそう。「24」のパーマー大統領(兄の方ね)が出てました。デニス・ヘイスバート。出てきた瞬間、心の中で「パーマー大統領!!!」と叫びました(笑)。