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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

ディパーテッド(東京国際シネシティ映画祭・招待作品)

2006-11-27 15:36:57 | 映画(た行)
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レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォルバーグ、マーティン・シーン、レイ・ウィンストン、ベラ・ファーミガ、アレック・ボールドウィン、アンソニー・アンダーソン出演。マーティン・スコセッシ監督作品。

公式サイト

東京国際シネシティフェスティバル2006 公式サイト

ボストン南部。刑事ビリー・コスティガン(レオナルド・ディカプリオ)は、コステロ(ジャック・ニコルソン)が仕切るギャングのシンジケートへ潜入、一方、冷淡な犯罪者、コリン・サリバン(マット・デイモン)は警察へ潜入する。互いに組織の作戦を探り合う二重生活が始まる…。 (goo映画より)

皆様ご存知の通り、香港映画の「インファナル・アフェア」のリメイク版です。
私の「インファナル・アフェア」シリーズのレビューは下記の通り。
「インファナル・アフェア1」
「インファナル・アフェア(TV放映)」
「インファナル・アフェア2 無間序曲」
「インファナル・アフェア3 終極無間」
「インファナル・アフェア3 終極無間(2回目)」
「インファナル・アフェア1,2,3 キネカ大森で連続鑑賞」

東京国際シネシティフェスティバル2006のクロージング作品として上映されたこの映画を観てきました。
いつもこのブログに来て下さる方々は、よくご存知だと思いますが、私はオリジナル版の大ファン。この映画で香港映画オチしたと言っても過言ではありません。なので、リメイクの話を聞いた時は、やめてくれ、と正直思いました。
十数年後にリメイクするならともかく、今リメイクする意味がどこにあるのか、私には理解出来ません・・・・・・。単にアメリカ人は字幕読むのが苦手だから、面白い映画はリメイクしちゃえ、という感じなのか?とか、アンタたちもたまには字幕読めよ(笑)と思ってしまいます・・・・・・。
リメイク権を買っても、そのまま放置される事も多々ある中、ちゃんとリメイク版を作ったのは、やはりリメイク権が高かったから?(笑)

前フリはともかく(笑)、観てどう思ったかというと・・・・・・「インファナル・アフェア」に思い入れのある人は観なくていいです。観ない方がいいです。ワタクシ、後悔しました(苦笑)。

昨日、観終わった時点では、怒りや悲しみを通り越して、せつなくなり、落ち込んで帰ってきました。一晩寝たら、どうでも良くなったけど(笑)。
マーティン・スコセッシ監督は、オリジナル版を観ないで(現時点ではどうか分からないけど)映画を撮るという話を聞いていたのですが、やっぱり観るべきだったのでは?
「インファナル・アフェア」のどういう所が観客の心を掴み、これだけヒットしたのか、という事を分かってないような気がします。
香港の観客がどう思ったのかは具体的に知りませんが、私がこの映画に惹かれたのは、潜入捜査官ヤンの、警官でありながらマフィアのふりをして、悪事を働き、暴力をふるい、いつバレるか分からない危険に命をさらす辛さや苦しみ、アイデンティティの危うさであり、潜入マフィア・ラウの、エリート警官として、マフィアからの情報で昇進していくものの、正義に目覚め、善人として生きたいと願いながらも許されず、太陽に恥じる事なく生きたヤンに憧れ、精神を崩壊していく様子、そして二人の運命に翻弄される姿だったのに・・・・・・。
少なくとも、この映画には、潜入マフィアの葛藤が描かれていなかった。リメイクというのは、そのまま作る必要はもちろんないのだけれど、そこを描かなくて、一体何を描きたいのだろう?これじゃ主人公、ただの悪いヤツじゃん・・・・・・
一晩寝て思ったのは、もともと仏教的思想が根底にあるという設定で作る事は無理なわけで、同じ視点で作る必要もない。主人公二人の葛藤を描く、という事も望むべきじゃなかったのね・・・・・・。
ただ、それを差し引いても、あのラストはねぇだろ、とか(笑)、なんであんなに会話が面白くないのか、不思議でならない。全然心が惹き付けられない。
ハリウッド映画の会話(セリフ)のウィットに富んだ面白さには、いつも感心するのに、それが全然感じられなかった。
冒頭のジャック・ニコルソン(コステロ)のモノローグにもちっとも心を惹かれないし、レオナルド・ディカプリオ(ビリー)とマーティン・シーン(クイーナン)&マーク・ウォールバーグ(ディグナム)が最初に交わすビリーの過去や家族の会話も長いだけで、なんだかあまり要領を得ない感じでした。レオの目つきが鋭くなっていく様子は良かったけれど。
せっかく観たのだからいい所を探したいのだけど、あまり見つからない・・・。唯一、変更点で悪くないなと思ったのが、リー先生じゃなくて、ベラ・ファーミガ(マドリン)の役。マット・デイモン(コリン・サリバン)の恋人でありながら、患者であるビリーにも惹かれてしまうという役。ケリーとサミーの役が一つになってた。三角関係のドロドロとかが始まったらそれはそれで嫌だなと思ったのだけど、さすがにそれはなかった(笑)。
ビリーとマドリンのカウンセリングルームでの会話も面白くなかったな・・・・・・

・・・・・・今、思ったんだけど、もしかして字幕のせいもある??(汗)
ちなみになっちゃんではないです(苦笑)。

あとは、ジャック・ニコルソンがでしゃばり過ぎ(苦笑)。出番増やせと言ったとか言わないとか噂は聞きましたが、あなたはいるだけで十分存在感があるんだから、若い二人に焦点充てさせてあげてよ(笑)。
コステロVSクイーナンというシーンがなくて(コステロVSクイーナン&ディグナムはちょっぴりあった)、あの腎臓だか肝臓が一つだけあって麻雀パイで選んで・・・というくだりのシーンがない。別に麻雀パイじゃなくていいんだけど、ああいう息を飲んで見つめてしまう会話のシーンとかがないんだよね・・・・・・
当然、あの屋上での拳銃突きつけるシーンも、アッサリしたもんで・・・(苦笑)。まぁそれを言ったらキリがないんだけれど。
一つ吹き出したのが、コステロとサリバンの映画館の密会の後、ビリーがサリバンの後をつけるシーン。携帯が鳴った(爆)。確か映画館の中ではちゃんとマナーモードになってたのに、直後のあのシーンだけ着信音鳴ってんの(笑)。

結局文句ばっかり書いてるみたいでいやーな感じなんだけど、それぞれの役者の演技はまぁまぁ良かったと思います。特別誰がいいという感じでもなかったけれど。
レオは、これで主演男優賞を狙っていると聞いたけど、アメリカではこの映画、ヒットしたみたいなので、それもアリなのかな?
この映画、ヒットもそうだけど、評価もなかなか良いらしく、どの辺が高評価に繋がっているのか、私にはちっとも分からない(泣)。スコセッシ監督の映画は、「ギャング・オブ・ニューヨーク」を見たけど、ダラダラ長いだけで、何が面白いのか分からなかった・・・。スコセッシ監督とは相性が悪いのかしら・・・。

ところで、上に観なくていいです、と書きましたが、私がまだ観てなくて、観た人のレビューを読んでいて、そう書かれていたとしても、観ますよ。で、後悔する、と(笑)。
世間が×を出す映画にめちゃくちゃ惹かれる事もあるので、やっぱり自分で観て判断したいですから。じゃないと文句も言えないし。

というわけで、営業妨害をしているわけではありませんのであしからず(笑)。