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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

青春☆金属バット(試写会)

2006-07-25 11:59:25 | 映画(さ行)
竹原ピストル、安藤政信、坂井真紀、上地雄輔、佐藤めぐみ、若松孝ニ、寺島進出演。熊切和嘉監督作品。

公式サイト

熊切監督と竹原ピストルさんのティーチ・インのある試写会に行ってきました。
原作漫画は既読です。安藤くんが出演する映画は、先に原作を読んでしまうことが多いですね。単に待てないという(笑)。



映画のキャッチコピーになっているように「コンビニバイトさえうまくやれないやつ、拳銃ぶっぱなしたいだけの不良警官、車をボコボコにする呑んだくれ女」の出てくるストーリーです(笑)。
原作を読んだ感想は、正直、とても面白い!という感じではありませんでした。
勢いやテンポといったものからは遠い存在で(苦笑)、でもマッタリというのとも違う。誰も彼もやる気がないのかというと、そういうわけでもなく、過激で暴力的なのに、ギラギラしているわけではない。
もしかして、映画もその雰囲気なのかなと予想していたら、予想通りでした(笑)。
しかも映画は、それプラス、シュールだけど、妙にリアリティがある感じ。主人公のナバンバの生活している地域を「所沢」に限定しているからかもしれません。ファンタジックで、ちょっと郷愁を誘うような雰囲気もあり。

テンポが良いとはお世辞にも言えないので、苦痛に感じる人もいるかもしれませんが、私は嫌いじゃないですね。
ストーリーはほぼ原作に沿っていて、プラスアルファという形で寺島進さんの役が増えていたり、安藤くん演じる石岡のキャラがさらに嫌な酷いやつ、でもなんだか憎めない(笑)になっていたりしました。
原作と同じくどうしようもない呑んだくれで凶暴な巨乳女のエイコは、ただ凶暴なだけじゃなく、ベランダの窓から外を見ているシーンでは、ハッとするようないい表情をする時がありました。その表情のあと、すぐに元の凶暴女の表情に戻るので、演技でこの表情したんだ、と思いました。坂井真紀さんって、特に注目している女優さんではないんですが、さすがだわ、と思いましたね。エイコは、原作でもなぜこんなに凶暴なのか、呑んだくれているのか、いったい今迄どんな生活をしてきたのかなどは、全く描かれていません。映画でもそうでした。でもああいう表情を見せられると、エイコも過去になんかあったんだろうな、と思えますね。

竹原ピストルさんは、演技初めてだそうですが、ナバンバの雰囲気がよく出てました。ぬぼ~っとした感じ(笑)。んで、バットのスィングが凄くいいです(笑)。セリフがあまりなくて、間が持たない感じも原作の雰囲気と同じでした。

ところで、この映画、舞台が所沢です。以前にもどこかで書いたような気がしますが、ワタクシ所沢出身です。自分が見たことのある風景があるかなとちょっとワクワクしながら見てました。
舞台になっていたのは、西所沢ニュータウンだそうで、私が住んでいた地域とはちょっと場所が違ったので、見覚えのある風景は少ししか出てきませんでした。米軍基地をぐるっと囲んでいる道路を車で走っているシーン。あそこは場所分かる~。
ナバンバと石岡の出身高校は所沢南高校に設定されていました。実際には南高校は存在しません。でも安藤ファンの私としてはですね。安藤くんが「所沢(南)」と刺繍された野球部のユニフォームを着ているのを見るだけで、もう嬉しくて涙が出そうでしたよ(笑)。セリフでも「とこなん(所沢南)のエースをなめるなよ」とか、言ってたので、それも嬉しくって、一人で舞い上がってました。
他にも安藤くんは、学ラン姿、ほぼ丸坊主の頭(笑)、警官の制服姿を披露してくれて、制服フェチの私には万歳したいくらいの映画です。
キャラとしては、上にも書いたように原作のキャラ設定を踏襲しつつ、さらに嫌なやつになってました。やる気のない警官というのは原作通りですが、安藤くんが演じるとさらにやる気がなさそうに見える(笑)。あのテンションの低さが私には凄く良かったです。
肘を痛めて野球を諦め、彼女に振られ、その後警官になって・・・という人生もサラっと説明し、感傷的には描いてはいません。でもそれが逆にクライマックスのナバンバと石岡の対決をカラっと爽やかに見せているような気がしました。

途中まではやる気が全然なくて、ヤンキーに殴られたり、奥さんに逃げられたりと情けないですが、クライマックスのあのナバンバとの対決は、かっこいいです。(鼻血出てますけど・笑)ピッチングフォームがキマッてるし、「腐ってもエースだぜ、俺」(語尾はうろ覚えです)というセリフとかもシビれました。また観たいです。
あ、ちなみにキッチンでの例のシーンはありましたよ(笑)。

ラスト、車でナバンバとエイコが行ってしまうシーンで、エイコの「私、悪魔だもん」というセリフがなかったのが、ちょっと残念。あれ、聞きたかったな~。

そうそう、寺島さんは原作にはない役でした。必要かどうかと聞かれるとうーん、という感じがしなくもないですが、個人的に寺島さん好きだし、良しとします(笑)。

昨日見終わった時よりも、今の方が、結構いい映画だったかも、とじんわり来ているような気がします。
ただ万人にオススメかと聞かれるとうん、とは言えません(苦笑)。画面は終始暗いし、テンポ良くなくて淡々としてるし、地味と言えば地味な映画です。でも私は公開したらまた観ようっと。

上映後、熊切監督と竹原ピストルさんがゲストで登場。ティーチ・インがありました。竹原さんはすでにこの映画を13回くらい見たとか言ってましたね(笑)。安藤くんはいい人だったとちょこっとだけ話題にしてました。熊切監督も、安藤くんを「キッズ・リターン」で観てから好きだったと言ってました。

公開日は8月26日だそうです。「46億年の恋」と同じ日じゃないか~~~!