『はつかいち』 ぶらり

安芸の宮島の地・・・廿日市を見たまま紹介―独自の好奇心アンテナを張り巡らせて、ビビッと反応したものを紹介します。

石州往還-泉水峠トンネル工事跡

2011年04月03日 | 「廿日市地区」ぶらり

 

泉水峠の手前にトンネル工事が中止された遺構が残されている。

玖島の豪農八田家は旧廿日市市域にも多くの土地を有し、また、後背地の山間部に広大な山林を所有しており、本拠地の玖島と廿日市を結ぶ泉水峠は険しく経済活動を高めるにトンネルの工事を始めていた。
ところが大正3年(1914)廿日市町に本店を置いていた八田貯蓄銀行の取付け騒ぎで、八田家所有の山林1378町歩と田畑6町歩を抵当にするなどして没落し、トンネルを造る必要性も薄れて中止となったものとみられる。大正3年2月に平良・玖島村間の里道改修の議案が上程されているが、このトンネルとの関係は定かではない、おそらく八田家の意向を踏まえた里道改修議案であったものと思われるのである。

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