ドイツの指揮者オイゲン・ヨッフムがEMIに残した全録音を20枚のCDに収めたセット。
収録内容
・ベートーヴェン 交響曲全集 ロンドン交響楽団
・ブラームス 交響曲全集 ロンドン・フィル
・ブルックナー 交響曲全集 シュターツカペレ・ドレスデン
・バッハ ミサ曲ロ短調 バイエルン放送交響楽団
・モーツァルト ミサ曲ハ長調 バイエルン放送交響楽団
録音は1976年から1980年とヨッフムの最晩年のもの。
実はオイゲン・ヨッフムという指揮者、今まで名前は良く知っていたが、まともに聴いたことがなかったのです。風貌が地味、作る音も地味。レコード会社から発売される曲も、三大Bとブルックナー、そしてミサ曲という地味。クラシック誌の扱いも小さく、あえてお金払って買うまでもないという指揮者でした。
今回20枚組CDが5000円ほどで発売。これを機に聴いてみようとなったという、あまり積極性の無い動機でした。
CDの1枚目から順に、すなわちベートーヴェンの全集から聴き始めました。
まず、この時期の録音としてはEMIの悪いところが目立つ、解像度が低いベールをかぶった音。これはがっかりでした。そして演奏は、・・・クラッシック誌で評論家が困っただろうなと思うほど、特徴のない、自己主張のない、極めて地味な演奏。どれが良かったか? と言われても困ります。強いて挙げれば、ベートーヴェンの交響曲第7番、第8番ですか。
ヨッフムの有名なエピソードは困った時に役に立つ。ベイヌムが急逝した際にハイティングを補佐するためにアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の主席指揮者に就任。またカイルベルトが急逝した時はバンベルク交響楽団の芸術顧問に就任して急場を救った。これ以外にはこれといった大きなポストにも就いていません。指揮者のスーパーサブというような存在だったのでしょう。
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その全曲集(1番2番はライブ収録)を聴いて、ヨッフムの、明るくおおらかで、お爺ちゃん指揮者とは思えない若々しい音楽に、ポリーニの良さが引き立つ演奏だなぁと驚いたものです
(できる事ならベーム盤ヨッフム盤2種類の全曲集が欲しかった)
鉄板の「カルミナ・ブラーナ」は買って損は無いとは思いますが…
気が向いたら再チャレンジしてみて下さいね