hayashi5 blog

Time goes by, Life goes on...

政治と宗教のしくみがよくわかる本―入門編―

2013-08-30 22:48:44 | 書籍
政治と宗教のしくみがよくわかる本―入門編―
哲学博士で作家、評論家。元国家公務員の林雄介氏の著書。ようは雑学好き、宗教好きのおじさんが書いた宗教の歴史や現在のあり方から、あやしいカルト宗教について纏めた力作と言ったところ。

目次は以下。

第1章 よくわかる宗教のしくみ
- あなたは宗教の肩書きを知っていますか?
- ユダヤ教・キリスト教・イスラム教 ほか

第2章 よくわかる世の中のしくみー○○信仰
- よく使われる心理学効果
- 博士号・海外信仰 ほか

第3章 よくわかる政治と社会のしくみ
- 政治でも使われる権威付け
- 政治でも使われる心理学効果 ほか

第4章 よくわかる宗教と自己啓発セミナーの元ネタのしくみ
- だいたい元ネタがある
- 「愛」に注意 ほか

付属 よくわかる世界の宗教事典
- 全体像/一神教と多神教/エルサレム問題と中東情勢/十字軍
- 悪徳宗教、カルト対策

真面目な宗教の歴史あり、戒名を数万のパソコンソフトで考えてることなど宗教ビジネスのからくりなど結構おもしろく、かつビックリです。

日本では宗教は崇高なものでなんだか遠いような感じですが、ほんとは近くて生活に密着したもの。従って時として衝突の原因になったりするもの。世界的に無宗教化していくのだと思いますが、こういう本を読むと歴史や今の世界の勢力が見えてきたりして面白い。


Casa 161 『死ぬまでにみておくべき 100の建築』

2013-08-03 22:09:14 | 書籍
Casa 161 『死ぬまでにみておくべき  100の建築』
ハコモノ好きなのでついつい買ってしまいました。

100の中で見た場所は、
028 ニューヨーク近代美術館(アメリカ)
041 パルテノン神殿(ギリシャ)
069 ジョン・F・ケネディ国際空港(アメリカ)
071 シャルル・ド・ゴール国際空港(フランス)
079 マリーナ・ベイ・サンズ(シンガポール)
082 ブルジュ・ハリファ(ドバイ)
100 広島ピースセンター(日本)
のたったの7つ。

世界中の素晴らしい建築を見てみたいですが、日本にもまだまだ行ってないところがたくさん。香川県庁舎は、丹下健三さんの1958年の設計。若き日の安藤忠雄さんも圧倒された建築物だそうです。その他、ベネッセアートサイト直島やイサム・ノグチ庭園美術館(ニューヨークのは行きましたが)など結構瀬戸内も色々あります。

残念ながら、カナダはモントリオールの一ヶ所だけです…


2030年世界はこう変わる - アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」

2013-07-22 21:18:21 | 書籍
2030年世界はこう変わる -   アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」
米国国家情報会議(National Intelligence Council)による17年後の世界を分析する内容。以前は大統領やCIA長官等の一部の関係者のみに公開されていたものらしいが、今は一般に公開され、和訳版を読むことができます(但し、抜粋版でしょうが)。

目次は以下。

第1章 メガトレンドー「2030年の世界」を決める4つの構造変化
個人の力の拡大
権力の拡散
人口構成の変化
食料・水・エネルギー問題の連鎖

第2章 ゲーム・チェンジャーー世界の流れを変える6つの要素
危機を頻発する世界経済
変化に乗り遅れる「国家の統治力」
高まる「大国」衝突の可能性
広がる地域紛争
最新技術の影響力
変わる米国の役割

第3章 オルターナティブ・ワールドー「2030年」4つの異なる世界
「欧米没落」型
「米中協調」型
「格差支配」型
「非政府主導」型

目次にあるとある通り、今後の世界を観るキーワードとして、4つのトレンド、6つのゲームチェンジャー(変動要素)があり、その結果として、大きく4つの世界が想定されています。

アメリカの衰退、EUの崩壊、中印の台頭と懸念、そして進まないアフリカ諸国の発展等を予測データと考えられるシナリオを踏まえつつ解説。

なるほど、アメリカ大統領向けとあって、データの量と切り口に信憑性があります。一般公開向けがこのレベルなので、実際の大統領向けはもっと広範囲で深度の高い情報が織り込まれているのだと思います。

本著の主な論点として、先進国の衰退、アメリカと台頭する新興国の対立があります。但し、これはアメリカの国家機関が編纂した内容であり、そうなるべきに次なる手を打つべしと推挙するもの。これまで同様、同盟国を巻き込み新たな世界の枠組みを構築するのでしょう。ニュースなどの情報をから見えてくる情報は一部の公開できる内容であり、水面下では色々な思惑が蠢いているという認識が必要です。

今世界がどんな問題に直面し、どこへ向かっているかが理解できる書籍です。



自分がいなくてもうまくいく仕組み - これからのチームマネジメントを再定義する本

2013-07-04 23:59:27 | 書籍
自分がいなくてもうまくいく仕組み - これからのチームマネジメントを再定義する本
ビジネス向けチャットツールのChatWorkを提供するChatWork株式会社代表取締役 山本敏行氏の著書。

目次は以下。

第1章 自分のコピーを作る
第2章 理念・ビジョンを共有する
第3章 スタッフとの心の距離を縮める
第4章 メールの時代は終わりました
第5章 自分を高める

現職を去るまで残り1ヶ月を切り、文字通り自分がいなくても回るように仕事を分担していますが、数ヵ月単位で出来るものではなく、残る皆さんには苦労をかけるかなと申し訳なく思っています。

ただ、自分が去年マネージャーになり、採用を担当してきた社員が立ち上がってきて、だいぶ任せることができるようになりました。組織作りがあと1年早かったら、会社にとっても自分にとっても良かったと思って残念です。いい人を見つけること。育てること。チームを作ることは本当に難しいです。うちみたいな寄せ集めの会社は特にです。

本書では、まず自分のコピーを作り(任命し)、仕事を任せつつ、ITツールを駆使し(著者の会社が提供するChatWorkなど)情報共有を図りながら、自分がいなくても仕事が回るようにし、経営に注力することを、氏の経験を基に説明しています。

とかく、エンジニア出身の経営者、マネージャーは、小さいことが分かるのと、エンジニアリングが好きなので、いつまでたっても前線でやりたがるものです。今後、新しい組織を新しい環境で作っていくことになりますが、いかに人に任せるかがこれからの課題です。


世界のエリートはなぜ歩きながら本を読むのか?

2013-06-17 00:10:32 | 書籍
世界のエリートはなぜ歩きながら本を読むのか?
最近あまり本読めてませんでしたが、久々の読書感想文。

元参議院議員の田村耕太郎氏の著書で、世界(アメリカ)の文武両道のパワーエリート達と、あなたにもできる運動や食事の実践方法について紹介する内容。

目次は以下の通り。

1 文武両道のパワーエリートとは何か?

2 世界のエリートが実践するコンティショニング術 運動ーカラダを鍛えれば脳の機能もよくなる! 食事ーベジタリアン食の有効性をアメリカに学ぶ! 座禅ー世界のエリートは座禅に走る!

3 世界の文武両道事情 婚活もグローバル化の時代だ! ジムを見ればお国柄がわかる!?世界のジム事情 日本はまだまだフィットネス小国である 勝負は高校からすでに始まっている! 世界を牛耳る!?シンクタンクは文武両道の聖地なり! 日米でこんなに違う体育会事情 来るべき年齢不詳社会のために鍛えよ! 体を鍛えるとスーツの着こなしが変わる

海外での経験が長い氏の著書はやたらと「世界」を語る内容が多く、世界のエリート達との親交を紹介する内容が多いのですが、実際何やってる人かよくわからず、参議院議員を2期勤めているものの得たいが知れない感じに。

ただ、本書は、運動や食事の実践方法が詳しく紹介されていて、それ系の本と思って読むと面白い。

欧米のエリート達はとにかく体を鍛えること(いじめる)ことはよく言われていて、それに比べて日本の経営者や管理職はまだまだくたびれた感じ。文化の違いは往々にしてあるのでしょうが、グローバル化を叫ぶ会社の幹部の皆さんもそういう欧米の人たちと対峙し交渉をしていくためには、知識や経験だけでなく、ベースとなる体力とそれによる気力が大切。40過ぎて体力の衰えが加速して行くこの頃ですが、一生懸命体をいじめていかないとなりません。過労ではなく健全に。そういう意識を持たせる一冊です。


自転車

2013-04-24 23:28:34 | 書籍
自転車
はかったかのようなかぶりネタ。やっぱり春は自転車に乗りたくなる季節。

Tarzanは、どこでどう乗るか。penは、どんなバイクにどんな格好で乗るか。がポイント。
青山って、バイクショップ結構ありそう。こんど行ってみよう。


採用基準-地頭より論理的思考力より大切なもの

2013-04-16 01:07:09 | 書籍
採用基準-地頭より論理的思考力より大切なもの
マッキンゼー日本法人に17年在籍し、うち12年間コンサルタント採用業務を担当、現在は独立しキャリア育成に従事する伊賀泰代氏の著。マッキンゼーの求める人材と採用基準、採用プロセスなどを解説する著。

目次は以下の通り。

序章 マッキンゼーの採用マネジャーとして
第1章 誤解される採用基準
第2章 採用したいのは将来のリーダー
第3章 さまざまな概念と混同されるリーダーシップ
第4章 リーダーがなすべき四つのタスク
第5章 マッキンゼー流リーダーシップの学び方
第6章 リーダー不足に関する認識不足
第7章 すべての人に求められるリーダーシップ
終章 リーダーシップで人生のコントロールを握る

守秘義務があり、情報開示の範囲が限られているとは思いますが、前半の採用基準に関しては非常に興味深い内容です。マッキンゼーブランドで、たくさんの優秀な人材が応募してくる中、ただ賢いだけの人ではなく、考える力を優先。ケース面接も必ずしも模範的な回答ではなく、答えは出なくても色々な質問を繰り返し、情報を引き出しながら、思考していく姿勢を大切にする。など。まー、マッキンゼーに応募してくる人たちなので、相当自信がおわりな方が多いのでしょうが。

後半はリーダーシップ論一辺倒となり、ちょっと残念な内容ですが、自身がどんなポジションにいても、例え、一担当者だったとしても、リーダーシップを発揮することはでき、常にそれを心がけることが出来る人こそ、マッキンゼーが求める人材であると。これは、ある意味当たり前ですが、和と調和を大切にする日本企業では、出る杭は打たれるで、育たないのは確かです。

カリスマ的に人をぐいぐい引っ張っていくのがリーダーシップなら、みんなの力を合わせて組織の力を発揮していくのもリーダーシップ。色々なリーダーシップがあると思いますが、その時々でのリーダーシップを身に付けて、常にステップアップをしていきたいと思います。


メイドインジャパン驕りの代償

2013-03-22 04:35:45 | 書籍
メイドインジャパン驕りの代償
九大を卒業後、NEC、朝日新聞経済記者として自動車、電機産業関係を担当後、フリージャーナリストとなった井上久夫氏の著書。

目次は以下。

第一章 パナソニック・ショック
第二章 存亡の危機シャープ
第三章 日産自動車再生の教訓
第四章 ソニー、パナソニック、シャープ新社長の実力
第五章 エンジニア流出
第六章 トヨタの栄枯盛衰
第七章 日本企業の課題ー失われた20年を取り戻せるか

書かれている内容は、世間で報道されている内容に若干の深堀りがされているくらいで、さほどビックリするようなことは書かれていない気がする(それでも興味深いですが)が、やたらと日本の経営(経営者)を否定し、日産を立て直したゴーン氏への称賛が気になるところ。短期的には功績は大きいでしょうし、結構な役員報酬を得ていますが、長期的に見ると良い歴史も分断されただろうし、評価はもっと先じゃないと分からないと思います。ソニーの出井さんも、社長時代は称賛されていましたし。

とは言え、著者の言うように、日本流(日本人)の継続していく経営では、これからの時代を切り開いていく強いリーダーシップを示すのは困難であることは確かだと思います。ただ、一方でバブルや流行りに乗らず(乗り遅れ)、結果堅実な経営となって、好業績を挙げているのも日本的経営でもあると思います。

失われた10年が、いつのまにか失われた20年となり、また次の10年が失われないよう、過ちを認め、リソースを集中させ、世界と伍していかないと生き残ってはいけないことは確かです。


統計学が最強の学問である

2013-02-18 00:30:56 | 書籍
統計学が最強の学問である
東京大学医学部卒、同大学院医学系研究医療コミュニケーション学分野助教、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員等を経て、現在はデータに関する調査、分析、システム開発の戦略立案のコンサルティングを行う、西内 啓(ひろむ)氏の統計学についての著書。

目次は以下の通り。

第1章 なぜ統計学が最強の学問なのか?
第2章 サンプリングが情報コストを激減させる
第3章 誤差と因果関係が統計学のキモである
第4章 「ランダム化」という最強の武器
第5章 ランダム化ができなかったらどうするか?
第6章 統計家たちの仁義なき戦い
終章 巨人の肩に立つ方法

あとがきにおいて、氏の父親の話が出てきます。氏同様、医療に携わっていた父親は、家族と過ごす時間もなく、睡眠時間を削ってまで、働かれたそうです。それは、人の命を預かる医者として、「全力」と「万全」を期するという決意だったのだそうです。氏はそれに対し、寝食を犠牲にし「全力」でがむしゃらに働くことで、肝心な時に疲労等でミスを犯してしまえば、それは「万全」ではないと、疑問を呈しています。医者に限らず、経営者などのリーダーも一緒で、不足の事態に適切で迅速な判断を下すためにも、ある程度の取捨選択は必要なわけで、そのために今何に注力するかの判断に統計が大切というのが、本書の根底にあるテーマです。

統計学とは、膨大なデータを色々な切り口で分析し、仮説をたて、実証していきます。最近ではマシンパワーの向上と低価格化によりビッグデータの分析が流行りであり、大きなビジネスに成長しつつあります。氏はその風潮にも苦言を呈しており、マーケティングに統計学を用いる場合は、やみくもにコストをかけ、意味のない分析を行うのではなく、その分析がどれほどの価値を生むのか、投資に見合う利益を得られるのかを考えることが重要と説明。その上で分析結果に対し、以下の3つの問いに対し答えを出すことを求めています。

問1 何かの要因が変化すれば利益は向上するのか?
問2 そうした変化を起こすような行動は実際に可能なのか?
問3 変化を起こす行動が可能だとしてそのコストは利益を上回るのか?

たくさんの歴史とデータを持ちながら、経験と勘という定性的かつ主観的なやり方の日本の産業界。プレイヤーも少なく、日本というブランドと努力だけで、成長できた時代は終わり、これからは確率の高い成長分野にリソースを注ぐ必要があり、そのためのツールが統計学というのが、本書のテーマでした。

その他、統計学の歴史や解説など、読みごたえのある内容でした。


世界の大富豪2000 人に学んだ幸せに成功する方法

2013-02-03 21:46:59 | 書籍
世界の大富豪2000  人に学んだ幸せに成功する方法
石播(IHI)でジェットエンジン開発に携わり、ロールスロイスで5ヵ国共同開発のメンバーとなった、トニー野中(野中正樹)氏の著書。氏は、その後ゴルフ用品メーカーを経て、IT業界に移るも、ITバブル崩壊で破産。但しジェットエンジン開発やゴルフ用品開発を通し、世界の真の大富豪達と知り合った経験を元に再起。現在は、5社を経営する傍ら、成幸者研究家でもあるそうです。

目次は以下の通り。

第1章 「成功」する人と「成幸」する人
第2章 幸せな成幸者が持っている四つの自由
第3章 成幸者の言葉に学ぶお金に愛される人の習慣
第4章 成幸者の言葉に学ぶ時間に束縛されない自由な習慣
第5章 成幸者の言葉に学ぶ健康で長生きができる習慣
第6章 成幸者の言葉に学ぶ人脈に恵まれる人の習慣
第7章 成幸者の言葉に学ぶビジネスがうまくいく習慣
第8章 成幸者の言葉に学ぶ幸せを引き寄せる人の習慣
第9章 成幸者が今、未来を先取りして密かに行っていること

著者が出会った2000人のお金持ちの中には、お金はあっても、時間や家族がなく、実際はさみしい人生を送り人もいれば、お金はそこそこだが、人生は充実した人もいるそうで、前者を「成功者」、後者を「成幸者」と読んでいます。

著者の経験から、成幸するパターンは、「幸福感を味わう→行動する→習慣化する→成功する→富を得る」だそうで、「富を得る」ことが第一である、成功できない人や成功しても幸せになれない人と反対のプロセスなのだそうです。まぁ、大成功したから言えることだろうとは思いますが、物欲、禁欲がない人の方が、変な邪心がなく成幸できる可能性は高いのかもしれません。数十万の給料で一喜一憂しているようじゃだめなわけですね。はい。

そして、成幸の定義として、「お金」、「時間」、「健康」、「人脈」の4つを挙げ、これらのバランスが大切と説明。人脈って言うのは、たしかに成功するには不可欠で、成功した人には成功した人が引き寄せられ、より新しい情報、一般に出ていない情報がもたらされ、より成功するという好循環をもたらすのでしょうね。もちろんそのためにはお金だけではなく、魅力のある人であることが条件なのだと思います。

その他、著者の経験から見た、成幸者の習慣など、興味深い話も多くありました。ドバイの時も感じましたが、本当に成功した人は、偉ぶらず、相手を尊重し、もてなし、楽しい時間を過ごさせてくれる人だと思います。