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メイドインジャパン驕りの代償

2013-03-22 04:35:45 | 書籍
メイドインジャパン驕りの代償
九大を卒業後、NEC、朝日新聞経済記者として自動車、電機産業関係を担当後、フリージャーナリストとなった井上久夫氏の著書。

目次は以下。

第一章 パナソニック・ショック
第二章 存亡の危機シャープ
第三章 日産自動車再生の教訓
第四章 ソニー、パナソニック、シャープ新社長の実力
第五章 エンジニア流出
第六章 トヨタの栄枯盛衰
第七章 日本企業の課題ー失われた20年を取り戻せるか

書かれている内容は、世間で報道されている内容に若干の深堀りがされているくらいで、さほどビックリするようなことは書かれていない気がする(それでも興味深いですが)が、やたらと日本の経営(経営者)を否定し、日産を立て直したゴーン氏への称賛が気になるところ。短期的には功績は大きいでしょうし、結構な役員報酬を得ていますが、長期的に見ると良い歴史も分断されただろうし、評価はもっと先じゃないと分からないと思います。ソニーの出井さんも、社長時代は称賛されていましたし。

とは言え、著者の言うように、日本流(日本人)の継続していく経営では、これからの時代を切り開いていく強いリーダーシップを示すのは困難であることは確かだと思います。ただ、一方でバブルや流行りに乗らず(乗り遅れ)、結果堅実な経営となって、好業績を挙げているのも日本的経営でもあると思います。

失われた10年が、いつのまにか失われた20年となり、また次の10年が失われないよう、過ちを認め、リソースを集中させ、世界と伍していかないと生き残ってはいけないことは確かです。


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