中東・中近東などの概念は、歴史的に大きく変わってきましたが、いまや混迷する世界情勢を理解するにはとても大切な地域となりました。
「異質なようですが、似ている部分もある」イスラム教とキリスト教の対立に、世界混迷の原点があるのでしょうか。
シリア北部を「ISから解放」=トルコ軍
【カイロ時事】シリア反体制派は24日、トルコ主導の軍事作戦により、シリア北部ジャラブルスを過激派組織「イスラム国」(IS)から解放したと述べた。(時事:2016/08/25-00:30)
複雑すぎて分りにくいシリア情勢。
とかく異国のことはわかりにくいものです(笑)。
地図にはGoogleMapを使いました。
ロシアが
アサド政権を補助して反政府勢力やISを空爆していますから
- ロシアが反政府勢力を敵視
- トルコが反政府勢力を支援
していることになります。アサド政権が敵視している反政府勢力ですが、この反政府勢力を、敵視したり支援したりする外国があるということが、混迷の一端です。
また反政府勢力そのものが複雑に別れていて、一つの反政府勢力ではありません。
クルド人が関連してくるとさらに分りにくくなります。
- トルコは、自国内とシリアにも分布しているクルド人を敵視しています。
- 一方アメリカは、ISと戦うクルド人を支援しています。
- 反政府勢力とクルド人との関係はどうか。
先日、
アメリカの海兵隊のヘリコプターがクルド人を敵視するトルコによって爆撃されています。同胞軍やクルド人を支援する途中だったとされます。
この裏側がわかっているとよく理解できますね。一番の問題はアメリカの近視眼的な対応でしょうが、アメリカの理解を越えた複雑さがある、とも言えます。
同時にトルコも自国の治安維持のためには深刻なんでしょう。
歴史を見ると
- さかのぼれば、一方的に引かれた国境線と国家をもたない民族の発生が、シリアの激しい内戦・外国の介入と空爆・難民多数発生、につながったのでしょう。
- さらにさかのぼれば、欧米のこの地域への介入
- もっとさかのぼるとこの地域を支配していた地元大国の問題
などと、益々わからなくなります。
ただ言えることは、混沌のなかに「真の偉人」が現われて、双方が納得する事態が突然やってくることもある、というのが歴史なんですね。今の国際社会には、そのような人が登場していない、のでしょう。
どれかを支持する人には、それに都合のいい情報のみを集めたがり、不都合な情報をガセネタとする傾向があります。
私はこの件でどこにも加担(荷担:かたん)していないので、「フラフラ」かも知れませんが、公平に見ることができます(笑)。
さてさて、皆様はどう思われますか。