カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

知的好奇心

2014年10月25日 06時09分42秒 | その他

時折

めっぽう芸能界に詳しい人がいて、いろんな芸能人のデビュー当時はいうまでもなく、出生のことから、親兄弟、配偶者から子どものこと、その人の仕事の変遷まで、なぜそんなに詳しいのか、とその好奇心に驚くことがあります。

この人が、自分の仕事や他のもっと有益な分野でその能力を発揮すれば素晴らしいと思うのですが、そうはいかない魅力が芸能界にはあるようでして・・・・・・。

落語の場合、このようなマクラから始まり、本題に入っていくものですが、ここではそういう知的好奇心について。


先日 2014/09/18 NHKBSプレミアムで「微量元素」という番組がありました。

私は、多分こんな番組を見る人は少ないだろうな、と思いながら、ずっと視聴し続けました。ただし録画ですが。

内容は、宇宙のかなたから届く光を分光器で調べ、その星に含まれる元素を推測するもの。

かつてはだいたい似たような成分だとされてきましたが、近年の観測で、遠くの星には銀河系とは異なった成分が含まれることがあるらしい。鉄よりも重い元素がなぜ含まれるのかという旅が始まったというのです。超新星で生成されるのか、それとは別の方法か、と。

これを見ながらこんなことを考えました。

あるものごとに興味をもつためには、一定以上の基礎知識が必要で、たまたま私には

ある光のみ吸収(吸収線) 元素 波長 宇宙の構造

核融合 電子のエネルギー準位

などについて、ほんの少しだけですが、テレビ番組の内容をほぼ理解できる程度の基礎知識があったために、大いなる関心をもち最後まで視聴できたのです。もしこの基礎がなければ、さっぱり興味を示さないだろうな、と思ったものです。

芸能ニュースについても、同じことが言えるでしょう。

ある芸能人に関する周辺事情をたくさん身につけているからこそ、ちょっとしたことにでも興味をもてるのです。芸能界に関して私にはその基礎素養?がないため、「芸能ニュース」はどうでもいい「迎能ニュース」にしか見えなかっただけで、素養のある人には貴重なニュース源なのでしょう。

ここで私が言おうとしているのは

芸能界について若干の知識がある人と、宇宙の構造についての若干の知識がある人では、どちらがいいか、ではありません。

そうではなく、人の好奇心が、どのようにして生まれてくるかについて、考えているのです。

これは義務教育段階での子供たちに、どのようにして世の中に関心をもたせ、どのような技能を身につけさせることができるか、にも関係してきます。

とにかく親がうるさく言わないと何もしない「指示待ち世代」というものを、一体そんなものがあったのかどうかも含めて、考え直さなければならないことでしょう。

まずは親が、強制ではなく、見本を示すことが大切。自分は何もしないで子どもに口うるさく強制するだけの親なら、子は大きく成長するずっと前に、親の手の内を悟ってしまい、間違いなく親を軽んじるようになるでしょう。そうなったらもう手遅れ。

それが恐いから、まるで友だちのように子と接していると、20歳を超えた頃にはもう手が付けられない人間になり果ててしまう。そうなってから門限は何時などと言い始めても、もう遅い。

どっちにしても、「もう遅い」のでした。やはり親のできが、そのまま子に感染してしまうのです。

誰かに危害を加えるという悪意さえなければ、

自立して、何かに取り組む姿勢を、私たちは高く評価したいものです。自分が果たせなかった夢を子どもに、という意味はわかっても、強制的に押しつけるのが最も危ない。お金やお菓子で子どもを釣るのは、さらに悪質です。

自分にとっては夢だったことでも、子どもにとっては夢ではないのです。

少しばかり財産を蓄えた人に限って

もういい歳をした大人になっている子供たちの中で誰が自分に一番なつくか、その度合いによって財産分与の比率を変えたいと思うもの。それだけが自分に行使できる最大の自由な権限だと思っている場合、最悪の結果を生むでしょう。

これは本人の好みですから、好きなようにすればいいと言えますが、こういう親が原因で、仲のよかった子供たちが仲違いするとは、凡俗の親ならば気がつくめぇ~(笑)。

若乃花と貴乃花の例を出すまでもなく

幼少の頃には、仲がよかった(少なくとも仲が悪かったとは言えない)子供たちが、長じて大きく仲違いをすることがあります。

本人に問題があるのは当然ですが、このほかに配偶者同士による表面下での見栄の張り合いや縄張り争いが原因となることがあります。しかし、このように親の妙な支配欲が原因となって、仲違いすることも、けっこう多いのです。

尤も子供たちが親よりも「人間ができている」なら、そんな親の謀略を見破ることができますが、それにしても面倒なことですね。

親ができの悪い子をもったときにも、この上なく面倒ですが、できが悪いゆえにまだ支配できる可能性が大なので、少しはマシかも知れません(笑)。


親が、成長した子どもの顔色をうかがい、誰が一番自分になつくかを観察するのも好奇心ならば、親よりももっともっと面白い対象を見つけて進むのも子どもの好奇心。さてさて、どんな好奇心が一番いいのでしょうね。

 


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