窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

6年越しの訪問、泡盛の忠孝酒造

2018年11月11日 | BAR&WHISKY etc.


  2012年5月31日に東京・代田橋で「泡盛と沖縄料理の会」に参加し、いずれは訪れたいと思っていた忠孝酒造さんに6年越しで行く機会に恵まれました。

  冒頭の写真は、沖縄三大流派が集った、第1回沖縄国際空手大会の開催記念ボトルです。泡盛の特徴や製造工程については、「泡盛と沖縄料理の会」のページをご覧いただくとして、ここでは見学コースのご紹介をしたいと思います。



  まずは古酒蔵。沖縄では首里城に次いで大きな木造建築物だそうです。



  中には7トン(泡盛2万5千本分)のステンレスタンク数基と甕の棚があります。甕の泡盛は9月4日の「古酒(くーす)の日」に発売するのだそうです。



  忠孝酒造さんでは、甕も自社製造するのだそうです。釉を使わないので、甕由来の風味が生きます。泡盛は瓶内熟成しますが、それが甕だと1.5倍速く熟成するのだそうです。甕の土は南部のジャガール(海のミネラルを豊富に含む硬い土)と北部の赤土を混ぜ、1週間寝かせます。



  それをひとつひとつ、職人が全て手作りします。だいたい5分~6分で1個でき、1日50個~60個作るそうです。



  上の写真のように、粘土から甕になると大きさが45%も収縮し、堅く焼きあがった甕は叩くと高い金属音がします。



  さらに大きい甕はろくろでは作れないため、縄文土器のように手びねり(縄状に伸ばした粘土を成形する手法)で作ります。大甕は二度焼き、その過程で樹液の爆発によって、黒と茶色が入り混じった甕固有の模様がつきます。

  泡盛は20年以上の貯蔵が可能だそうですが、当然年月とともにアルコールが抜けていくため、定期的に少しずつ新しい酒を継ぎ足すことで代々受け継ぐそうです。その際は度数が高いままの泡盛を使います。



  工場の地下の貯蔵庫では、お客さんの泡盛を5年~20年預かることができるそうです。



  製造工程は実際の工場ではなく、泡盛づくり体験ができるスペースを見学しました(泡盛づくり体験は要予約)。



  お土産コーナーでは、新酒から古酒まで様々な忠孝酒造さんの泡盛が試飲できます。6年前の「泡盛と沖縄料理の会」でもいくつかご紹介していますが、今回特に美味しかったのは、2017年度泡盛鑑評会で県知事賞を受賞した12年古酒(40度)です。実にしっかりとした厚みと甘みがあり、芳醇な泡盛らしさを存分に楽しむことができます。

忠孝酒造株式会社



沖縄県豊見城市字伊良波556-2



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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