嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

切り取られた、フィルムのような囁きの中で。

2008年08月24日 12時52分03秒 | 
からからに乾いた土曜日の午後、ただ僕は日曜日を感じてる
二つの蝶番がめくれてひょっこりと空気をこの世界に送り出す。
本当に不思議だけれど食欲を増進しようと暴れ回るよりは
ただずっと君の側で水になって佇んでいたいと思う
ただ、媒介となって誰かから誰かへ手紙を受け渡すようにそこに孤独はあるから。
伝えたい想いから、伝えたい想いへと、かかれているとき、
言葉は、必死なほどに荒れ狂うほど孤独だ。

手紙を、君に届けたいと思ったんだ。
真っ白なノートを 一枚だけやぶって世界のほんの一握りの印にしかならないような、奇跡の味を、
ここに記すことで、誰かが誰かとして、許されるんじゃないかと
そんな気配さえ、淀んだ夢の中で囁けたから。

動的な世界の表象をすくいとって、
ただやぶからぼうにぬぐぅと静止した一面性を取り出す嘘ばかりを言葉に固めて。
握られた紙屑みたいな十円玉の決意を心に秘めて。
ただ、僕は、手紙に白い奇跡の味を託した。

落ちていく雫の中に、まるでつややかな世界のすべてが映り込んでいるような、
そんな真剣のような鋭い真実を求めて。

ただ僕は、君を殺して、僕を僕でない何かに変えたかった。

それが冷たい囁きだったなら、ただ僕は、響きとして、この世界に残存する魂だ。
エクレアのような甘い時間が、蜘蛛の巣のように白い意味にからめとられていったなら、
僕は君のために、誰も知らない孤独を囁くだろう。

透明な世界の王者に君臨して、ただ宇宙と溶け合うだけだ。

感動が世界をそよがせてゆく風になるたびに
ただ僕は私から切り離され、俺から切り離され、僕としてそこに残存していく
置いていかれた魂になる
短いアンテナを土の中に張って
何年も何万年も奇跡の羽化を待つセミのように静かな素数になる。

たとえば回転する花びらのように
たとえば末広がる葉っぱのうずまきのような
真剣なゆったりとした一部始終のために。

生命の形を、君の居る場所に映し込むひいらげた予定調和のように。

木星の、あじさいを探しにゆこう。

そこで僕達は、勇気と友達になろう。