ハエドクソウ(蠅毒草)
<ハエドクソウ科ハエドクソウ属>
一属一種で花は筒状、果実は先端がかぎ状で、
それが衣服や動物の毛に引っ掛かり遠くへ運ばれる。
草に殺虫成分があるので、昔は肥溜めにハエなどを発生させないために
居れたのが名前の由来。
花は筒状で、全体の長さが5~6ミリと小さくて目立たない。
花冠は唇形で上下に分かれ、上部は反り、下部は平らで比較的大きい。
花は白~淡紅色で、つぼみでは上を向いているが、
開花すると横を向く。
実になると下を向く。
草丈は15~70センチで低山の林の下などに生える。
特に殺中成分が強い根を煮詰めた汁がかってハエ取り紙になった。
もう、今の若い人は知らないだろう。
細長い油紙色の長いテープにハエがぺたぺたと、
くっついたまま、
よく天井からぶら下げてあったものだった。