ヒメリンゴ
<バラ科リンゴ属>
落葉小高木。
葉は楕円形~広楕円形で、
表面にはしわがあり、始めは両面とも毛がある。
花は、はじめは淡紅色ですが、満開になると白色に変化します。
果実は球形。
頂部には萼片が残ります。
10月~11月頃、濃紅紫色~暗紫紅色に熟す。
庭木、公園樹、鉢植え、盆栽などに利用される。
果実は食用になります。
中国原産のイヌリンゴと同種とする説、
北海道に分布するエゾノコリンゴとイヌリンゴの雑種とする説などがある。
イソギク
<キク科キク属>
海岸の岩石地や崖などに群生する多年草。
上部には銀白色の毛がある。
葉は密に互生し、厚い。
上半部は羽状に浅く裂けるか切れ込みがない。
裏面に銀白色の毛が密生する。
頭花は、黄色で多数散房状につく。
栽培菊との交配もある。
シロヤマブキの実
<バラ科シロヤマブキ属>
山地にまれに自生する落葉低木。
庭や公園に植えられる。
葉は対生し卵形で、ふちに鋸歯がある。
5月、
枝先に白い花を1個開く。
花弁は4個。萼片は4個の狭卵形で4個の副萼片がある。
そう果は4個の楕円形で黒く熟し、光沢がある。
ミツマタの蕾
<ジンチョウゲ科ミツマタ属>
樹皮の繊維を製紙の原料にする落葉低木。
樹皮は黄褐色で、枝が三つに分かれている
葉は互生し、
広披針形で薄く、裏面は粉白色。
3~4月、
葉に先立って球形の頭状花序をつける。
萼は筒形で先は4裂し、内側は黄色。
外側には白い毛が密生する。
果実はそう果で萼筒に包まれる。
アカバナミツマタもある。
<俳句歳時記>春
三椏の花
[黄瑞香(きずいかう)]
三椏の色にはじまる雑木山 伊藤 三十四
花三椏に陽の道どっと水使う 伊藤 和
三椏咲く大釜の村で僕生まれ 山下 正雄
ポインセチア
<トウダイグサ科ショウジョウボク属>
クリスマス用の鉢植えとして人気
葉は互生し、卵状楕円形。
先端はとがり、
ふちには波状またはあらい鋸歯状に浅く3~4裂する。
枝先に杯状花序が集まってつく。
花弁のように見えるのは、
苞葉で鮮やかな紅色やピンク、黄色、白などがある。
<俳句歳時記>冬
ポインセチア
(猩々木しょうじょうぼく)
飲んで食べて笑って疲れポインセチア 蓮田 双川
さよならに泣かない約束ポインセチア 松本 恭子
ポインセチア何に追はるる吾ならん 向笠 和子
大ゲサで赤い淋しいポインセチア 大久保 すみ子
蔦(つた)
<ブドウ科ツタ属>
山野に生える落葉つる性植物。
秋の紅葉が美しく壁や塀にはう。
葉に対生してできる巻き髭の
先端に吸盤があり、木や岩にはりつく。
葉は互生して
卵形で先が裂ける。
6~7月、
枝の先に黄緑色の目立たない花を咲かす。
果実は
球形で、黒紫色に熟す。
和名は伝う”からきたもの。
<俳句歳時記>秋
蔦(つた)
[蔦かずら・蔦紅葉・錦蔦(にしきづた)]
桟(かけはし)やいのちをからむつたかずら 松尾 芭蕉
トルソーの冷え身に移る蔦紅葉 横山 房子
馬車道に瓦斯燈ともる蔦紅葉 古賀まり子
散れば彩とどまれば色蔦紅葉 稲畑 汀子
火の山を駈け登らむと蔦紅葉 北 光星
☆枯蔦(かれつた)または、枯蔓(かれづる)は、冬の季語
ネズミモチの実
<モクセイ科イボタノキ属>
暖地の山地に生える常緑小高木
葉は対生し、卵形。
先はとがり、革質で光沢がある。
6月頃、本年度の先に円錐花序をだし、
白い花を咲かせる。
花冠は筒状漏斗形で4深裂し、裂片はそりかえる。
果実は
楕円形で黒紫色に熟す。
センリョウの実
<センリョウ科センリョウ属>
暖地の林の中にはえる常緑低木。
葉は互生し、長楕円形で先はとがり
ふちにはあらい鋸歯がある。
うすい革質で光沢がある。
6~7月
葉の先に2~3個の短い穂状花序をだす。
花には
花被が無く、子房の横に黄色い雄蕊がつく。
果実は
球形で赤色。
<俳句歳時記>冬
千両(せんりょう)
<千蓼(せんりょう)草珊瑚(くささんご)実千両(みせんりょう)>
名は千両といふ明るくて寂しくて 有働 亮
千両や腫れまぶたなる六地蔵 高井 北杜
流寓の果てのふるさと実千両 高橋 沐石
山より日ほとぼしりきぬ実千両 永田耕一郎
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の実
<ユリ科ジャノヒゲ属>
夏に淡紫色の小さな花が総状花序に開く。
晩秋から冬にかけて、
エンドウ豆くらいの実をつけるが、
果皮は発育せず種子だけを裸出し、
これが濃碧色に熟し堅くて弾力がある。
リュウノタマとも言う。
<俳句歳時記>冬
蛇の髭の実(じゃのひげのみ)
<龍の髭の実・龍の玉・はずみ玉>
掃いてゆく箒の先に龍の玉 渋沢 雨亭
山国を藍豆しぼり龍の玉 末長 有紀
称名の坂に磨かれ龍の玉 藤井 英昭
竜の玉深く蔵すといふことを 高浜 虚子
竜の玉つましき数を蔵しをり 清 和子