老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

  枯菊

2019-12-17 10:58:18 | 俳句

       

 

友人宅を訪ねた。

庭の菊を植えた一隅。菊の葉がすべて濃い黒みががった紅色。

こんな種類の菊かと訊ねる。いいや、もう花が終わった。

なんだ~。枯菊か。

後期高齢になってこのような菊の畑を見たなは初めてだ。

犬と散歩中は何度も何度も数えきれぬほど菊の枯れた景色に出会っている。

菊を束ね倒れないようにし、数日後は倒された菊を山のように積み、もともっと枯れるのを待って焚いていた。

友人の家は庭の菊はいつも夏、秋と菊を鑑賞し楽しむもの。訪れるたび、玄関横の広い菊の畑に咲いた花に一番に出迎えられるのだ。その菊の葉に初めて、枯れるとこのようになると認識をさせられた。

こんな菊?と聞かれた友人はビックリしたかも。(月に一度はおとずれるのだが、、、)

 

      

 

帰り、お土産が山のように。

大根、蕪、白菜。ブロッコリー。カリフラワー。里芋。  大根には葉を付けてもらった。

 

      

もらいに寄ったのではない、顔をみてご機嫌伺いだったのが、いつものように新鮮な採りたての野菜をいただくことに。

 

            菊枯れてそれはそれとて又楽し

            枯菊の枯れるままなる医者通い

            枯菊や肝腎恙なき日和

 

     

 

志度の家から見える景色。もう冬の紅葉。シンちゃんのお尻を見ながら散歩をした附近。

つい一年前は玄関の扉を開けると、この風景が遠目に入った。

 

            山眠る大小の悩み抱へこみ

 

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   暖かい一等場所

2019-12-15 12:57:55 | 俳句

    

 

仕事場、そんなに大げさな。

寒くなって北の部屋から小さな机を南向きのリビングの窓際に運んできた。パソコンを打つにはちょうど良い大きさの机。

屋島を見ながら涼しい風を受けて夏の間はよかったのだが、、、 今は北極のような場所に替った北の部屋。

 

        

 

常はパソコンを打っているが、この暖かい場所でお裁縫も。。。。

昨夜は、モンペを裁った。ウールの生地を買い、冬は下着が分厚くなって普通のパンツは履けない。それでお手製のモンペを縫う事に。

南向きの部屋は暖かだ。持ち運びができる机は、お日さまを追って移動ができる。右に30度、首を回すとテレビが見える。テレビを観ながら、ながら裁縫、ながらパソコン。

昨夜は待ち針を二本落とした。気をつけていたが、拾った連れ合いが、鬼のような顔をして怒った。

「危ないじゃないか、、」「御免なさい🙇!」

当分叱られたり、謝る日が続くことだろう。

 

 

ああ、、、俳句の締切日。

最近は俳句に興味を失い詠む気もおこらない。

 

今日の厨ハイク

      

             蓮根を輪切り炬燵で猫あくび

 

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   屋島から瀬戸大橋が見えた

2019-12-13 16:34:58 | 俳句

 

  

 

屋島へ登る。シャトルバスで。

勝手知ったる屋島だと思い、山頂から見える瀬戸内海の地図を見た事がなかった。

良いお天気で下に見える瀬戸の海はまことに素晴らしい。ちょっと気まぐれに立て看板の地図を見ていると瀬戸大橋の方向が書かれてある。

カメラを覗くとまあ、、遠くだから、おぼろげに、かすかに瀬戸大橋が見える。パチリ。。

その一枚がこの写真。決して良い写りではないけれど、屋島山頂から瀬戸大橋が見えると知った驚き。

 

      

 

この写真は屋島を撮る人の恰好のロケーションの場。四季折々の写真は何度も目にした。

今日は冬紅葉の屋島嶺。鬼ヶ島と男木島が後ろに見える。珍しい風景ではないけるど空と海と屋島が綺麗かった。

 

     

 

この山門を潜って裏参道を降りると我が家までは一直線だ。

ゆっくり、ゆっくりと杖をついて降りる。右の膝が悪い事を忘れていた。一歩一歩に負担がかからないように歩くが、何と大馬鹿さんだこと。平坦地と違うって事を失念していたのだ。

今夜、痛まなければよいのだが、、、

40分程時間を費やした。

 

           木の洞に仏が二体 X X X

さて季語は?山眠る。冬の山。冬紅葉。何とでも詠める。季語が動くとはこういう場面か、、、枯れた木の洞に小さな仏さまが、、、どなかかがお祀りをしたのだろう。私は初めて見たのだけれど、、、、

 

           膝笑ふ石佛の赤い毛糸帽

消化不足。

 

           納経所大きな薬缶ストーブに 

見たままじゃ。

 

           仏のほか信じぬと冬の遍路かな

 

このかたくなな強い信念の持ち主の50才くらいの女性のお遍路さん。八十八の札所寺を回るうちに、やわらかく雪が解けるよう、薄紙が剥がれるよう、きっと心がほぐされると思いつつ、後ろ姿を見送った。

 

自分が一心不乱に仏さまや神さまを祈ったことがあっただろうかと、心の中に問いかけた。祈る姿に接すると、私は何か欠けているのではないかと反省をする。

     

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  ちょっと何?  医学部の朝の出来事

2019-12-12 20:48:15 | 俳句

   

 

香川大学の医学部、早く言えば大学病院の玄関ホールの壁画。

ゆっくりと鑑賞をしたことは無い。松の木、寝殿造りの家とも思えぬし、屋敷にいるのは中世の武士らしいが、、、無学だから判らない。

ホールから二階へ行く階段の壁に飾られている。

この事云々ではない。

世の幸せな病気と縁の無い人は医大へ足を入れたこともないだろう。このような壁画が飾られていることも知らないだろう。

 

昨日、病院へ入って行くと、いつもま見かけない、ちょっとみるからに管理職とおぼしき風貌の人達が数人、ドアが開くたびに、我々に朝の挨拶をしてくれる。こんな場面は初めてだ。たまたま検査のために早い時間だったので、毎朝繰り返されている光景かもしれない。少し驚いたが、悪い気はしない。

他の病院と比べて、病棟の看護師も優しい。よく手が行き届いている。人間だから全て良い性格だとは思わぬし、一週間あまりのお付き合いでも人となりは想像ができる。中にはシニカルな看護師、「私、無駄な言葉は言いませんと貝のように無駄な事はいうのが損だみたい、、」今放送されているドクターXみたいな人もいる。

医師だってなべて同じだとは云わぬが、すべての人は知識が豊富、私からみればナイチンゲールのように神の使いの看護師だ先生だと、頼りに仰いでいる。余裕があってせこせこしていない。

 

そして検査が終わり、主治医の診察を待つため長い廊下に設置された椅子に座っていた。

10時頃だったか?一人の男性が腰を低くして、待っている患者一人一人に「今日は」「今日は」と言って挨拶をして行く。

このような行為をされるのも初めての事。読んでいた本のページから目を上げて会釈を返した。

何!何!

ここは国立の大学病院。地域の病院や個人病院に君臨をしていると思っている。

ここで診察を受けれるのは医師や病院からの紹介状が無ければ診てもらえない、診察は受けられぬ。病院側が患者に愛想をふりまわらなくとも、患者を増やさなくてもな~。

私が考えるのはここまで。

挨拶されて誰も悪い気はしない。病気で気が滅入っている時看護師た先生の笑顔がどんなに救いになることか、、良く解っている。

そんな初めての病院での経験を昨日は味わった。結構な取り組みと思いましたよ。

 

      

 

帰りは売店で新鮮な蜜柑とほうれん草。それとシクラメンを買った。

農学部で栽培をされた採りたての野菜。シクラメンも苗がしっかりとしている。お花の苗はここで買うと確かなのだ。

 

          マスクごし主治医優しく目で語る

 

 

 

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   心臓の検査

2019-12-11 16:41:25 | 俳句

 

 

朝8時に家を出て一時間ほど前に帰ってきた。

家から医大まで自動車で30~40分かかった。ラッシュアワーにひっかかる時間でいつもより交通量が多く、運転の荒い人も多い。診察の予約は11時で9時までに受け付けて検査をして下さいとの支持にもたっぷりと時間の余裕はある。

検査で終われば幸い。又悪くなっていて入院ともなれば大変だ。そんな心配が時々心の中に、、、

 

   

 

医大の入り口にはクリスマスツリーが。少し地味だ。この季節に入院をしたことがある。真夜中に病室を抜け出して、誰もいない吹き抜けの玄関ロービーのツリーを見にきたことがあった。

今まで数えきれぬほど入院をした。何時、何の病気で入院をしたか憶えていない。いつも幸いなことに元気を取り戻し退院をした。

家族の元に元気で帰れぬ人を何人も、、、

 

   

 

二階へ検査に行く。

検査室を通りすぎて病棟へ続く廊下に水彩の優しい風景画が展示されていた。

 

   

 

医師や入院患者が行き交う長い廊下。

おおかたの人が素通りをする。身体に病を抱えていると絵を見る力の無い人も忙しい医師や看護師、しかし心を癒された人もいただろうと思いつつ、鑑賞をさせてもらった。

どこかで見た風景が、、、

 

     

 

一番に心をひかれたのが、この雪景色。懐かしく既視感がわきおこる。他の作品もしかり。現地を訪れたい気持ちになる。

作者はこの大学の非常勤講師だそうだ。

 

検査の結果が判る間を楽しんだ。

 

心臓の方は心配がなかった。心臓の痛みはストレスからも起るらしく激しい運動の後でなくとも寝ていても痛くなるらしい。夢の続そのまま痛みが、、、ニトロを貰う。

一年に一度は検査をしましょうと医師。

いつも思う医師の優しさ。どの医師も医大でどんな教育を受けるのか。とくに倫理観が素晴らしい。私よりもっと老いた人も若い人も同じように接し優しい言葉で応対をする。相手の命に正面から向きあう。少なくとも私を診て下さっている医師の方々は素晴らしい人格者だと思うのだ。有難く感謝をしている。いつも。

 

 

         探鳥会一人が隼とらへけり

         イタチ罠仕掛けてありぬ庫裡の裏

         室の花波形きれいな心電図

         小春凪二個さくら貝見つけけり

 

待時間に愚作を詠む。

 

 

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