老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

2015-06-08 08:31:27 | 俳句
 朴の花を山へ見に行く途中、廃校になった小学校が、産地直送の野菜売り場になっているのでそこへ。 採れたての山菜や、農家が丹精した新鮮な野菜が市価の七割程度で売られている。 過疎化で小学校は廃校になり、大きな銀杏の木の下に、タイムカプセルが埋められたりしている。買物を終えて帰ろうとし、傘を干しているのに気づく。
半世紀も前、私は傘屋を生業とする家で育った。お嫁に来るときも、紫色の美しい蛇の目傘を持たされた。その傘も 何回か引越しを重ねるうち、今どこへ仕舞い込んでいるのか分からない。しかし 懐かしい。いろんなことが思いだされる。



日傘の句しか見つけることができなっかたが、、

   ☆  日傘指さすとき突堤を思い出す   岡本眸

 好きな作家だ。彼女に見えた突堤はどこ? あの大き少女みたいなくりくりした瞳で 傘を開くたび何が甦ったのかしら。

   

   ☆  白日傘道に沿うたり外れたり   長谷川櫂

 はっきりした景。省略がきき、平明で、映画のワンシーンみたいな動きがある。
ぶらぶらと歩いている。楽しいのか、小径から外れて物思いにふけっているのか。
読み手は想像力をかき立てる。わずか十七文字の中に。


      

 朴の花にはまだ早かった。莟も無かった。後十日かな?

 昨日のしりとり俳句
  💌  風蘭を咲かせ古木の威風かな
  
  💌  おしゃべりの猫と話しぬ四葩かな
  
  💌  夕凪の公園へ船笛のかすか
  
  💌  風入れやすつぽんぽんの木偶人形

          



  

コメント
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