傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

がん性疼痛緩和

2005年11月11日 | 医療関連
がんによる痛みがある時、まずボルタレンのような非ステロイド性抗炎症剤 NSAIDs で痛みを抑えます。
これらの薬ではコントロールできなくなったら、次の薬に変えていきます。
事実使われている薬が、モルヒネの徐放剤、先日紹介したフェンタニルの貼付剤(デュロテップパッチ)、それから塩酸オキシコドンの徐放剤(オキシコンチン)です。
WHO方式がん疼痛治療によるとモルヒネがスタンダードに使われます。
モルヒネでは効果がない人や、モルヒネの副作用で継続が不可能な場合、デュロテップパッチやオキシコンチンが選択されます。
モルヒネの代表的な副作用は、便秘と吐き気・嘔吐です。
デュロテップパッチはいずれの副作用も少ないようです。また経口摂取が難しい人に選択されます。

モルヒネと聞いてどんな印象を持つでしょうか。

痛みがあるため日常生活に支障をきたしたり、イライラして八つ当たりしたり、楽しくありませんよね。痛みはないことが理想です。
痛みが有るかないかの判断者は、ご家族でも医師でもなくご本人なんです。
痛いのであればそれをなくしましょう。そのための手段がモルヒネであり、上記の薬なんです。
モルヒネに対して悪い印象や先入観を持って使うのを躊躇しますか。
印象や先入観があるために使わなかったら痛みから解放されなくなります。
そんなの損だと思いませんか。大切な時間を痛みとの戦いで過ごすなんて。
今健康な人も痛みから解放されることの重要さ、そしてその手段としてモルヒネの効用を知っておいてほしいと思っています。

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