goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

藤袴の仲間たち

2008年11月19日 | 08 花たち


今年も秋の七草の悼尾を飾ったのは藤袴でした。

秋の七草、そらで言えますか?

一応、復習しておきましょうかね。
今年撮った秋の七草の写真を載せてもいいんだけどね、今回の記事、写真満載なのでね、やめときます。
花の画像等、過去記事で確認してください。

     「ハギ・萩」
     「ススキ・薄」
     「クズ・葛」
     「オミナエシ・女郎花」
     「フジバカマ・藤袴」
     「キキョウ・桔梗」
     「ナデシコ・撫子」

「秋の七草」とは、先人(山上憶良が詠んだ2種の和歌に因むそうです)が定めた「秋咲きの野草を代表する7種」だと思っていますが、長い歴史のなかで改良が加えられ、「秋咲き」ともいえないくらい早くから咲くものがあります。

改良されていないのは「葛」だけじゃないのかな?
「薄」にだって園芸種がありますのでね。
言葉を変えると、現代人が見ている秋の七草は、万葉人が見た花と同じものは、「葛」だけということになりますかね。
「萩」や「薄」も同じものを見ることができるはずですが、都会の公園だとそれも怪しいですしね。

フジバカマにも園芸種が数多く投入されています。
少々早めに開花する品種も出てきておりますが、それでもいちばん最後に登場してきます。

昨年までは、この現象はおじさんのフィールドに限るのかとの疑問がありましたのでね、断定はしていませんでしたが、これはもう既定事実のようです。
でも日本は広いですからね、まあ、関東エリアではということにしておきましょう。

そんなフジバカマですが、お仲間がいるんですよ。
「キク科の花たち」のシリーズでもあります「藤袴の仲間たち」を、紹介いたしましょう。

「野菊の仲間たち」同様、詳細は過去記事に丸投げしております。
花名をクリックしてみてください。
撮影日は長きにわたっておりますのでね、表記しておきましょう。

まずは本家から。

【フジバカマ・藤袴】キク科ヒヨドリバナ属 9/27

園芸種や自然交配で、純粋なフジバカマは少なくなっております。
今回紹介しているのは、信頼できる場所の名札付きのフジバカマですのでね、まあ間違いないでしょう。

10/12


【シロバナフジバカマ・白花藤袴】キク科ヒヨドリバナ属 
11/1

フジバカマの改良種でしょうね。
葉っぱの感触の差は顕著ですが、株全体にも柔らかい印象があります。

10/30

10/2


【マルバフジバカマ・丸葉藤袴】キク科ヒヨドリバナ属 10/19

増えるんじゃないかとの予感がありましたが、マイフィールドに限っては、確実に増えています。


【サワヒヨドリ・澤鵯】キク科ヒヨドリバナ属 10/29

今回紹介している「藤袴の仲間たち」のなかでは、いちばん最後に咲き始めました。

「サワヒヨドリ」の名前で登場するのは初めてのことになります。
過去記事では同じこの株の花を、「フジバカマ」として紹介しています。
わかっていなかったら、フジバカマと見分けるのはおじさんには不可能です。
葉っぱの裂けかたとか、あるらしいんだけどね。
変異も多いそうです。

日本各地や東南アジアに生育する多年草です。

名前の「サワヒヨドリ・澤鵯」をみてもわかるように、本来は湿原など、湿り気のある草原などを生育場所にしています。


【ヒヨドリバナ・鵯花】キク科ヒヨドリバナ属
9/27

フジバカマをはじめ、紹介したすべてがキク科ヒヨドリバナ属ですのでね、こちらがヒヨドリバナ属の基本種ということになります。

開花はいちばん早いし、草丈も2m近いものもあります。
6月の終わりには咲き出しておりました。

10/25

6/28


【ユーパトリウム】キク科アゲラティナ属
9/13

今年だけでも2回かな? キク科の仲間たちとして紹介しております。
白花は初めてですけどね。

10/2

「ユーパトリウム」という名前は、「Eupatorium」という属名からきています。
「Eupatorium」を日本語に訳しますと、「ヒヨドリバナ(属)」です。
以前は「ユーパトリウム」は「ヒヨドリバナ属」でしたが、現在は「アゲラティナ属」に分類されています。
旧属名が名前にそのまま残ったという例は、外国出身のかたにはよくあることです。

頑強なおかたとお見受けできますのでね、いつの日か野に飛び出すかもしれませんよ。

9/13

9/13

「ユーパトリウム」には花色の差だけじゃなく、開花時期、高性や矮性など大きさの違うものなど、品種も多岐にわたります。
「白花藤袴」も、ユーパトリウムの1品種かもしれませんね。

「アオイロフジバカマ・青色藤袴」、「セイヨウフジバカマ・西洋藤袴」、「ヨウシュフジバマカ・洋酒藤袴」など、藤袴にとことんこだわった和名もあります。

9/6


次にお見せするのは、?花です。

10/18

10/25

ユーパトリウムの1品種だとは思うんだけどな。
納得できる答えには辿り着けませんでした。


    ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽

藤袴の仲間でもキク科でもありませんが、こちらも紹介させてください。
登場の機会を、外しちゃってたものでね。

しいて言えば、遠目の花姿が藤袴の仲間たちに似ています。


【オトコエシ・男郎花】オミナエシ科 オミナエシ属 9/3

9/27

10/5

9/27


食物、観賞用、そして現在

2008年11月18日 | 08 花たち



【ヒモゲイトウ・紐鶏頭】ヒユ科ヒユ(アマランサス)属

「ケイトウ」には、「ケイトウ」「ハゲイトウ」「ヒモゲイトウ」の3系統があります。

今年は「ケイトウ」「ハゲイトウ」を紹介いたしましたので(ケイトウ属の「ノゲイトウ」も紹介しています)、是非とも「ヒモゲイトウ」を見つけて、3系統の「ケイトウ」を揃えるぞと意気込んでおりましたよ。
実は「ヒモゲイトウ」には、過去にも一度も出会ったことがありません。
ネットの画像を見ておりましてね、ユニークな花ですのでね、見てみたいなと思ってました。
今年は会えるんじゃないかと楽観してた節がありました。
何の根拠もなかったんだけどね。

とは言ってもね、これがなかなか出会えなくて、焦っちゃいました。
ケイトウ類は耐寒性に乏しいのでね、寒くなっちゃうとアウトなんですよ。

そこはそれ、楽観人間の思いが通じたのか、出会えました。
わが町のしばらく行ってなかったエリアで。
先週の木曜日、所要があって久々に足を踏み入れた場所で、待っててくれました。

ネットで見ていたものは、紐状の長く伸びた花序が、幾筋も垂れ下がっているものが多かったんだけど、こちらは少々容姿が違ってはおりましたが、紛うことなき「ヒモゲイトウ」です。

アメリカからアフリカの熱帯地域が原産の1年草です。
中南米では、インカ帝国の時代から、ヒモゲイトウの種子は穀物として食べられているんだそうです。
それを16世紀末、イギリス人が持ち帰り、形状の面白さが注目されたんでしょうね、観賞用として栽培されるようになりました。
日本には江戸時代末期にやってきていますが、あまり人気はなかったようです。
注目を集めるようになったのは最近のことで、流動感のある花が大胆なアレンジメントに使われるようになり、再評価されるようになっています。

野菜としての評価もあるんだそうです。
葉の成分にカルシュウムや鉄分など、ミネラルが豊富に含まれていることがわかり、「熱帯のホウレンソウ」とも言われているんだってさ。

わが国では食料としては、野菜としてではなく、穀物としての評価が高くなっています。
近年の雑穀ブームもあり、東北地方では栽培もされているそうです。
「アカアワ・赤粟」の名前で並んでいるのが「アマランサス」の種子だそうですよ。

「アマランサス・Amaranthus」とはヒモゲイトウの属名で、総称でもあります。
ヒモゲイトウにもいくつかの品種があるようですのでね、すべてが食用になるとは限らないってことなんでしょうかね。

「ヒモゲイトウ・紐鶏頭」の名前は、説明の必要はありませんよね。

別名の「センニンコク・仙人穀」は、「仙人の食べる穀物」という意味合いだと記述されておりましたけどね・・・

仙人ってさ、霞を食べて生きているんじゃなかったっけ?


丸投げ、野菊たち

2008年11月17日 | 08 花たち


キク科の野草たちのなかに、「野菊」と呼ばれるている一群があります。
分類では「野菊」という名前の植物はありませんが、昔も今も「野菊」と呼ばれる花は、日常のなかにあるんですよね。
でもキク科の野草がすべて「野菊」かといったら、そういうことではなく、「野菊」は「野菊」として存在しています。
タンポポやハルジオンは都会でもよく見かけるキク科の野草ですが、決して「野菊」とは呼ばないし、思いもしないでしょう?
野辺で見かける(ある種類の)菊の花を、「野菊」と呼んでいるんですよね。

そんな「野菊」たちを集めてみました。

常々「野菊」は「野菊」、それ以外の名前など必要ないくらいに思っております。
よく似た花がありますのでね、いくら花好きとはいえ、素人には手に余ることもあるんですよ。
専門的な言葉を使ってどうのこうのって言うのも、主義ではありませんのでね。

昨年同様、名札付きの「野菊」に出会いましたので、一応名前を書いておきます。
個々の花につきましては、昨年とほぼ同じ場所での撮影です。
詳細等過去記事に丸投げいたします。
昨年の記事、「野菊ですよ」をご覧になってください。


【ヨメナ・嫁菜】キク科ヨメナ属

おそらく「カントウヨメナ・関東嫁菜」でしょう。
7月にはすでに咲いていました。


【ノコンギク・野紺菊】キク科シオン属


【コンギク・紺菊】キク科シオン属

ノコンギクの色の濃い品種です。


【ユウガギク・柚香菊】キク科ヨメナ属 
 


【シラヤマギク・白山菊】キク科シオン属


【シロヨメナ・白嫁菜】キク科シオン属


初秋の菊の仲間たち

2008年11月16日 | 08 花たち


秋の深まりとともに、キク科の花たちの攻勢は凄まじかったですね。
一部まだ続いていますけどね。

シリーズ「キク科の花たち」の秋版を紹介しなくてはと思いつつ、時間だけは徒に過ぎていくんだよね。
自分で立てた企画物ですが、キク科の呪縛にとりつかれて、記事を書くのも楽しめなくなってますよ。
気分を奮い起こして紹介いたします。

今回は「初秋編」ということで、ほとんどの撮影は9月の半ばから10月半ばまでの、ほぼ1ヶ月のうちに撮ったものです。
例外が多々ありますので、撮影日を掲載しておきます。

写真が多目ですので、文章控えめでいきましょう。

過去に詳細を記事にしている花は、花名にリンクしております。
詳しくはそちらをご参照ください。


【ムギワラギク・麦藁菊】キク科ムギワラギク属
8/31

オーストラリア原産の1年草ですが、現地では常緑の小低木だそうです。
草丈は1mほどになり、花径は3~5cmほどでしょうか。

「ムギワラギク・麦藁菊」の名前は、触るとわかります。
目隠しして触ると、麦藁で細工した花なんじゃないかと錯覚するでしょうね。
カサカサしています。

花びらに見える部分は舌状花ではなく、総苞片です。
何重にも重なっています。

  

  

  

8/31から10/25

  

  

昔に比べると花色が増えましたよね。
黄色やピンクって、ありましたっけ?


マーガレットコスモス】キク科ステイロディスカス属
9/15

南アフリカ原産の常緑低木です。

前回は、冬場の花の少ない時期に咲いてくれる、ありがたいお助け花として紹介いたしましたが、盛りの時期は9~10月でしょうかね。
もちろんこれからしばらくの間、咲いておりますけどね。


コスモス・秋桜】キク科コスモス属
9/26

お馴染みの秋の桜です。 

  

  

10/1から10/10

10/2

八重というか、花びらが多いものもあります。

10/2

こちらは舌状花が筒になってますね。

コスモスにも多くの品種があります。

10/1


【シオン・紫苑】キク科シオン属
10/10

中国原産ですが、日本には古い時代にやってきています。

背が高いんですよね。
2m越えも当たり前です。
花は2~3cmの小花ですけどね。

今回出会ったのは30~50cmほどのものだったんですよ。

小さいものを「ヒメジオン・姫紫苑」とか「コジオン・小紫苑」とか言うらしいので、こちらはそっちかな。

10/5


クジャクソウ・孔雀草】キク科シオン属
9/25

北米原産の多年草です。
日本には昭和30年代に導入されたんだそうですよ。
意外と新しい花だったんですね。

1mを軽く越える長い茎が数多く枝分かれし、そこに1~2cmの花をたくさん咲かせるのを孔雀の羽に見立てたのが、「クジャクソウ・孔雀草」の名前の由来です。

いい名前ですよね。

10/1

9/23

10/3

11/1

紫の花色もありますし、八重もあります。


アキノノゲシ・秋の野芥子・秋の野罌栗】キク科アキノノゲシ属
9/15

東南アジア原産の1年草(2年草とも)ですが、日本には稲作とともにやってきた史前帰化植物です。


セイタカアワダチソウ・背高泡立草】キク科アキノキリンソウ属
10/5

北米原産の多年草です。
お馴染みですよね。

明治末期に切り花用として導入されたのが、昭和の初めにはすでに帰化していたそうですが、爆発的に増えたのは、戦後になってからだそうです。

花粉症のアレルゲンとの濡れ衣は、晴れたんでしょうか。
真犯人は「ブタクサ・豚草」なんだけどね。

10/3

10/13


♪色づく街~

2008年11月16日 | つぶやき…


土曜の午後、天気はイマイチだし崩れていくのはわかっていたんだね、暖かかったし、出かけてきました。
チェックしておきたい花があったので、皇居方面を目指しました。

シンシアの「色づく街」がBGMだな・・・

♪いまもあなたが好き~~
    まぶしい思い出なの~~


迎賓館のユリノキ
下の画像は、四ッ谷駅方面


桜並木


皇居東御苑芝生広場
いましたよ、篤姫ツアーのご一行様が
これからの画像のそこかしこに入り込んでます


青空バックとはいきませんでしたが、十月桜も花盛りでした
上の写真でもわかるように、遠くからでも目立っていましたよ
手前が冬桜です


クヌギかな?


【イワガラミ・岩絡】ユキノシタ科イワガラミ属 
光量不足でボケてますね


【ハギ・萩】マメ科ハギ属
萩がきれいに色付いているのは時折見かけますが
この萩の紅葉は、ほんとに素敵でした


【サクラバラ・桜薔薇】バラ科バラ属
いい感じの黄葉です
こんなグラデーションは好きですね


【リョウブ・令法】リョウブ科リョウブ属
こんなにきれいに紅葉するんですね

この他にもいくつかの潅木系の樹木や、チゴユリなどの草紅葉も数種撮ったんだけど、空模様が一気に変わってしまって、ただでさえ薄暗い林の中ではピントが合わず、すべてボツです。

雨もパラパラしてきたので、持って行ってた外ごはんも食べずに、急いで引き揚げることにしました。
予定してた時間より、1時間も早目のご帰還と相成りましたよ。
4時過ぎにはgoro’sに来ちゃってたもんね。
帰り道で採取したかったものも、あったんだけどなぁ、ブツブツ・・・

お目当ての花たちはしっかりゲットしてきました。
追々紹介いたします。

                  ここではツワブキの大群生をお見せいたします。