唐突ですが、世界三大紅葉樹ってご存知ですか?
えぇ~、そんなものがあるのかよって、そう思われるかたのほうが多いでしょうね。
三大○○という概念はあらゆるジャンルにありますので(特に日本人は好きですよね)、紅葉にもあっていいのかなとも思いますが。
取り敢えず紹介いたしますね。
①ニシキギ②スズランノキ③モミジだと言われています。
ただね、①と②はどこのサイトでも記されていますが、③については別の樹木が揚げられていることがあります。
アメリカハナノキ、ニッサ・シルバティカ(アメリカヌマミズキ)などと書かれているサイトもありました。
でも日本人にとって紅葉とは「モミジ(カエデ)」でしょう。
それぞれ生まれ育った地域を代表する紅葉はあることでしょうが、モミジは全国区の紅葉じゃないでしょうか。
「コウヨウ」も「モミジ」も、漢字だと「紅葉」ですものね。
そのくらい、目にも文字にも、「モミジ」こそが「紅葉」を代表する樹木であることは、衆目の一致するところでしょうね。
疑問がうまれてきませんか?
世界三大紅葉樹って、誰が決めたんだよって。
おじさんはね、スズランノキが怪しいと睨んでいます。
未だ出会ったことのないスズランノキのことをとやかくいうのも何ですが、あまりポピュラーでもないこの木が選ばれていることに、園芸関係者の思惑が見え隠れすると思ってしまうのは、うがち過ぎでしょうかね。
与太話はともかくとして、本日はニシキギの紹介です。
こちらが世界三大紅葉樹に選ばれていることには、何の異論もございません。
【ニシキギ・錦木】ニシキギ科
名前の由来にもなっている、ニシキギの紅葉です。
美しく真紅に紅葉することから、豪華な錦の織物に見立てての命名です。
この木の名前がニシキギだとわかったとき、えらく納得したおじさんです。
錦の木、よくぞこの名前を授かれたことよと、命名者に感服した憶えがあります。
ニシキギを称するときに、紅葉の美しさと並び必ず言われるのが、翼(よく)のことです。
写真でもおわかりですかね、枝に、コルク質の翼があるのが。
よく似たマユミやコマユミとの見分けは、この翼のあるなしで簡単につきます。
「ヤハズニシキギ・矢筈錦木」や「カミソリノキ・剃刀の木」は、この翼を矢筈(矢羽根)や剃刀に見立てたことの別名です。
そうそう、ニシキギは、「科名の花」でもあるんですよ。
goro's 花 Diary では、ニシキギ科の「ツルウメモドキ」や「マユミ」の赤い実を、今年は紹介してきました。
ニシキギは、どうしても紅葉の美しさに目がいきがちですが、れっきとした「赤い実同盟」の会員さんでもあります。
ニシキギの紅葉はすっかりお馴染みですが、赤い実にはなかなかお目にかかれません。
おじさんの花フィールドでも、公園をはじめ、道路脇の植栽のなかにと数多のニシキギを見ることが出来ますが、実を付ける個体は、ほんの僅かしかありません。
あまりにも実を見かけることが少ないので、もしかしたら雌雄異株なのかなと思って調べてみましたが、一部そんな記述も見かけはしたのですが、明確な結論には辿り着けませんでした。
ニシキギの実は、ふたつ並んでいることが多いです。
花柄の先で朱赤の実が揺れてます。
写真の枝には翼が見られませんが、上の紅葉と赤い実が写っているのと同じ株なんですよ。
翼が無いのは、お年寄りってことなのかな?
11/3
こちらは別の場所で出会った赤い実です。
紅葉する前でしたが、赤い実が西陽を受けて、光り輝いておりましたよ。
こちらには、コルク質の翼も、びっしり付いておりました。