goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

パニックシンドローム

2008年10月12日 | 08 花たち


ルンルン気分で現地に行ってみると、目的の物が無くなってしまっていたとしたら、あなたならどうしますか?
あるべき物が跡形もなく、きれいさっぱり無くなっていたらです。
おじさんの場合は「花」でしたが、言葉を置き換えればいろいろなケースで考えられる話でしょう?
映画館とかレストランとか、飲み屋とかさ。
実家が無くなっていたという、笑えない話を聞いたことがありますよ。

つい最近noodlesさんがアップした花で、そんな局面を体験したおじさんです。


何でだよ  何故処分しちゃったんだよ
蔓だって元気だったじゃないか  
蕾だっていっぱいあったじゃないかよ
これからがようやっとおじさんの花時間になるはずだったのにぃ・・・

瞬間目の前が真っ暗になり、虚しさに押し潰されそうになりました(過度な表現は、話の行きがかり上お許しください)。

この花のことなんだけどね。
ヒルガオ科の「ルコウソウ・縷紅草」の白花です。

夏のある日、お気に入りの公園の一角に、「シロバナルコウソウの種を蒔きました、大切に育てましょう」とのメモ書きが立てられたいたんですよ。
公園に遊びにくる子供たちへ向けたメッセージには違いないんだけど、このメモを読み、喜び勇んで、開花をいちばん待ち望んでいたのは、他でもないこのおじさんだろうことは、断言してもいい!

ルコウソウのお仲間の「ハゴロモルコウソウ・羽衣縷紅草」や「マルバルコウソウ・丸葉縷紅草」にはお目にかかっていますが、本家本元のルコウソウとは出会えないまま来ています。
会いたい、見てみたいとずっと望み続けていましたので、やっと叶うことになるかと思うと、こころが震えましたですよ、ほんまのところ。

ルコウソウ・縷草ですのでね、ほんとは白花じゃなく、い花色のものを見てみたいと思ってはいましたが、そんな贅沢を言ってる場合ではありません。
そもそも白花好きは、おじさんの専売ですしね。

でも、やっぱりまず見てみたいのは、赤花のほうだったりするんだよな、ブツブツ・・・

この写真はね、9月15日午後2時20分に撮影したものなんだけどね、花が萎み始めた状態です。
ルコウソウは早朝にに開花し、午後になると萎んでしまいます。
そういうタイプの花、アオイ科の植物を、最近数多く紹介しましたよね。
そんな時間のサイクルで咲いていた花たちも、秋が深まるに連れ、開花時間が午後にまでずれ込んできます。
そうなったら、おじさんの時間帯でも開花したのを見ることが出来る植物があることは、過去再三書いてきましたよね。

まさにルコウソウが、そうなるはずだったんだよね。
心置きなく観賞出来ると、そう思ってルンルンだったんだけどね。

ああ、あ、しょうがない。処分されてしまったものは、戻ってこないもんな。
諦める以外、何をしろってんだよ。
このあたりのこころの切り替え、天下一品だったりするんだよね、おじさんは。

何だかダラダラベラベラグチャグチャ言ってるけど、一体何の話だったけ?

そうそう、目的の物が無くなっていたらどうするかってことでした。 

大泣きして忘れる。これがおじさんの答えです。
この場合は、泣くしかないし、諦めるしかないでしょう。

とまあ、こんなことがありましたが、それとは違う、答え「その2」のケースも、ちょっと前にあったんだよね。

どんな答えかといいますとね・・・

 

          自分を否定する。

 

まあまあまあ、これはあくまで文章表現であって、
強く自分を否定するなんてこと、まず出来ませんけどね。

噛み砕いて話しますとね・・・

あるブログでその花が咲き始めていることを知りましたのでね、ルンルン気分で向かった訳ですよ、マイ花マップ登録会員のところに。9月3日のことです。
ところがあるべき場所に、その花が無かったというのは、ルコウソウのケースとまったく同じです。

でもおじさんの反応は、ルコウソウのときとは違ってたんだよね。

昨年見たのは、この場所じゃなかったんじゃないか。
別の場所だったのではないか。
ここだと思っていたのは、よくある思い込みに過ぎないのではないか。

こういうこともあるでしょう?
道を一本間違えたんじゃないかとか、移転したのをすっかり忘れていたとかね。

年とともに覚束なくなったとはいえ、そこそこの記憶力を誇るおじさんですからね、自分の記憶への信頼が一気に崩れちゃいました。
ガタガタと音を立てて、大崩壊です。

ほんの一瞬でしたけどね。
確かにここだったってことは、間違いないんです。
1年前ですのでね、どうやって写真を撮ったのかも、憶えてます。
その後の果実の写真だって撮りましたしね。
この際だから、そのとき撮った種子の画像、見せちゃおうかな。

07/11/11撮影


ただ一瞬とはいえ、自己を否定したのも事実です。

結果をお知らせいたしますとね、園内のほかの場所に移植されていたので、おじさんの記憶に齟齬があった訳じゃありませんでした。

でもあると思っていた花が無かったことに、それなりのショックを受け、パニクりそうになりました。
この場所がマイ花マップ唯一の会員なので、今年はこの花を見られないんじゃないかとの思いも、大きかったんだけどね。

移された場所で、今年も咲いてくれた花を、紹介いたしましょう。
撮影したのはパニクりそうになった9月3日ではなく(まだ花は咲いていなかったんです)、月末間近の27日です。


【カリガネソウ・雁草・雁金草】クマツヅラ科カリガネソウ属

カリガネソウには昨年初めて出会い、その造形美に魅了されてしまいました。
「神さまの領域」が作用したとしか思えないその姿に、一目惚れしてしまいました。

ほんとによかったです、今年も出会えて。

なんとも可愛い花じゃありませんか。

この際ですので、山野に自生してるカリガネソウと出会って、思いっきりパニクって、大泣きしてみたいものです。 



マイリビングの園芸種の斑入りのカリガネソウも、9月の初めには咲いておりましたよ。