goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

寒い朝の芸術

2008年10月09日 | 08 花たち



【シモバシラ・霜柱】シソ科シモバシラ属

この花も前回のツリガネニンジン同様、花が咲くのを待っていました。
こちらは最高の花時期に出会えました。

シモバシラとは、なんともユニークな名前ですよね。
直立した白い花穂を霜柱に見立てた・・・ ということでは無さそうです。
よく晴れた寒い冬の朝、地中から突き上げてできる氷の結晶が霜柱ですよね。
あの「霜柱」とこちらの「シモバシラ」、何か関連があるようですよ。


関東以西、四国、九州の山地の木陰に分布する宿根性多年草です。
草丈40~70㎝、総状花穂は10cmほど、5~6㎜の小さな白い花を、花穂の片側にだけ付けます。

長いシベが目につく清楚で可愛い花なのですが、シモバシラが注目されるのは花の咲く時期ではありません。
実も付くようですが、その頃でもありません。
花も実も終わり、地上部の枝が枯れたあと、本番に備えます。

冬場のよく晴れた寒い朝に、霜柱は立つんでしたよね。
霜柱の立つ寒い朝を迎えると、シモバシラも注目度100%になります。

「シモバシラ」に「霜柱」が出来るのです!

どういうことかといいますとね・・・

シモバシラが生えていたところには、冬になると氷柱ができる。シモバシラの茎は冬になると道管の働きがとまり、水が送れなくなってしまう。しかし根は極寒になるまで活動を続けるため、地面に水が噴き出す。それが凍って、氷柱ができる。だが地中の根までが凍ると、この活動は止まる。(Wikipediaより)

オイオイ、Wikipediaさんよ、この説明で理解せよっていうには、言葉が足りないんじゃないかい。
この内容で「シモバシラ」の「霜柱」をイメージするのは、ちと無理な話だろう。

ならばだ。
百聞は一見に如かず、このサイトのシモバシラを見せていただきましょう。


 


ご覧になりましたか?
素晴らしい造形美ですよ。

忽然と現れる氷の芸術。
枯れ枝の状態や当日の気象条件など、ちょっとした偶然が折り重なって、いろいろな形の芸術品が見られるんでしょうね。
目の当たりにしたら、目を瞠り、息を呑み、大きな溜息が出ること必定です。

是非ともこの目で見てみたいものです。 

とは言ってもね・・・
都心で「シモバシラ」の「霜柱」を見ることは叶わないでしょう。
ましてやおじさんの生活時間では無理です。
ならばこの時期、可愛い花を、うんと愛でておきましょうかね。