クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

二つの三角点と一つの石柱 H-18-5-15

2006-05-15 21:15:00 | 三角点・宮標石その他標石
今日は榛名東麓ハイキングを兼ねて、四等三角点・船尾、三等三角点
花水の探索、それと東からの相馬への稜線がある筈の伊香保・榛東境界
尾根の入り口を探す積り。
「新井・盗人越線」で榛名カントリー方面に急ぐ。この林道は霞山
カントリー辺りを起点として終点が榛名カントリー前まで。その先は
「林道・上野原線」と称する道である。
吾妻山前を通過してゴルフ場まであと0.7kの看板辺から吉岡町
に入る筈であるが境界の表示が無くやや戸惑い。やがて右側に船尾瀧
保全林の大看板があるので空き地に駐車して看板脇の相当老朽化した
木段を辿って杉林の中を尾根に向って進む。(10.52)

どうやら昔の遊歩道の感じで腐り果てた木柵も散見される。低い尾根に
合流するとナビは右折を指示するが、折角の遊歩道であるので暫く北進、
やがて荒れ果てた見晴らしのような場所に灰皿・ベンチがあった。
(11.09)

ここで遊歩道は大きく左折するが北東にもピークが見えて道もあるので
船尾駐車場からハルナグラスに抜ける林道・湯入線方面に行かれるかと
思って、危ない岩尾根を東進したがピーク二つで行き止まり。

再び休憩所に戻って(11.28)、尾根を南西に向かって三角点探し。
やがて一寸した広場の端で「三角点・船尾」を発見(11.36)。
朽ち落ちた木柵の下敷きで惨めな有様。914m


直ぐに杉林を適当に下って駐車場所に帰り(11.48)、次ぎの場所の
閉鎖中のゴルフ場ゲート前に到着。(11.55)916M
「三角点・花水」を探しにゲートを摺りぬけて無人の管理道路を西進。
クラブハウス前までの道は展望抜群。水沢は東西への長い稜線を見せ、
二つ岳もアンテナくっきり、相馬は多分一番峻険な姿を表す。



ハウス前を通過し(12.06)、1番と10番ホールの間のカート通路
を尚も西進、10番のグリーン辺りから南進してコースを横切って猪罠の
ところから電牧を跨いで山林へ。


谷の淵を廻って反対側にハウスが見える位置から間も無くの雑木林の中に
「三等・三角点花水」発見。(12.35) 975m

目標達成でコース内に戻り、広大な無人ゴルフ場で休憩・昼食。986M
(12.50-13.11)
回りを見ると既に閉場2年以上を経ているので芝は伸び放題、しかも猪の
為に掘り返されまるでフェアウェイを耕運機で掻いたようなあらされ方、
無残な光景。
少し休んで稜線探しに出発。コース内を西進すると3番ホールのグリーンで
山に突き当り、4番で反転して折り返すレイアウト。この4番途中で山中へ
の林道発見。幅広林道で山裾をぐるっと南に廻り込むと右斜面に鳥居、
傍に行ったらゴルフ場の設置した十二神でがっかり。一般企業にある
お稲荷さんと同じで安全祈願の守護神か?(13.34)

再び林道で高度を上げるが間も無く目の前に稜線、登り上げて振り返ると
青木産業採石場が見えるので左に下ればガラメキかも?今度は右回りしな
がら杉林の急登を行くと漸く目印の1090mピークに到着。
(14.10)
西に相馬に通ずる前回登った1215m峰・柏木山、尾根道もはっきり。
水平距離546m。確かにここが相馬への登山尾根だと確認できて大満足。
もっとも今日はこれを辿る気はさらさらない。(柏木山は仮称)
ここで面白いものを発見。昔の道標らしい。先ず石柱の北側面
には、右に「相馬村」左に「伊香保町」、南側面には右に「桃井村」、左に
「相馬村」、そして西側面には何かのマークがある。桃井村はS-32に相馬村
の広馬場と合併してS-34から榛東村。帰宅後、大正十四年発行の群馬郡
1/14万地図を調べたら確かにこのピークは伊香保町・相馬村・桃井村の
三町村の交叉分岐点であった。相馬の残り柏木沢は箕郷に編入で相馬消滅。
相馬村の柏木沢地区が箕郷に編入された後は箕郷・伊香保・榛東の
分岐点であったが今年から箕郷が高崎市になったので高崎・伊香保・榛東の境。




これでルートが判明したので踏破は次回にして帰途につく。
コース内には八重桜が満開、ツツジは蕾で開化まであと1週間か?
しかし、閉鎖中では誰にも見られずに咲いてひっそり散っていくのだろう。


コース内、端から端まで歩いて漸くゲート着で(14.57)雲行きの怪しく
なった榛名山麓を後にした。


蛇足・「船尾」は「ふにゅう」と読む。従って「ふなお瀧」ではなく
「ふにゅう瀧」。「ふにゅう」は「不入」で一般的には中世の「荘園」
のことで一般の立ち入りを拒否できた所。この滝の辺りは修験道の場で、
同様の特権を与えられ、修験道の聖地として守護その他の立ち入りを
拒んだことから「不入ふにゅ瀧」で後に「船尾」の字が当てられたとの事。
都丸十九一著・「群馬の地名を尋ねて」に依る。

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