喫茶去

徒然に、日々の生活を書き留めたいと思います。喫茶去、まあ、お茶でも飲んで、のんびりしていって。

奇跡のリンゴ

2009-02-22 | 読後感
2006年12月7日に
NHKのTV番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で
農薬を使わずりんごを実らせるという、
りんご農家・木村秋則さんのことが紹介され、
私は見てないのですが・・・・・
無農薬でりんごを育てるのは
「絶対不可能」と言われていたそうです。
それを覆した木村秋則さんの記録の本。



奥さんが農薬に過敏な体質だったことと、
本屋で書棚の最上段にある目当ての本を棒で取ろうとし、
その隣の本を落とし、カドが潰れてしまい、
しょうがなく買ったその本が、
偶然にも「自然農法」という本だったことから・・・・・
1980年代半ば過ぎから
無農薬への挑戦が始まるのだけど、
農薬を使わないので、
りんごの木は病害で8年にも及び収穫がない。
家計は火の車。
米は粥にして食い延ばし、
その粥でさえ育ち盛りの子供たちに食べさせ、
畑の雑草を味噌汁の具にしたり・・・・・
死のうとして登った岩木山で偶然に、
のびのびと枝を伸ばし、
そのすべての枝にみっしりと葉を繁らせた
りんごの木の幻覚を見る。
実際はドングリの木だったが、
なぜ農薬をかけていないのに、
この木はこんなに葉をつけているのか・・・・・・
落葉と枯れた草が何年も積み重なり、
それを虫や微生物が分解して土ができる。
これをきっかけに、
自分は今まで、りんごの木の見える部分だけ、
地上のことだけを考えて、
目に見えないりんごの木の根のことを忘れていたことに気付き、
土作りがはじまる。6年目のこと。
「自然の中に、孤立して生きている命はないと
りんごの木は、りんごの木だけで生きているわけではない。
周りの自然の中で、生かされている生き物なわけだ。
人間もそうなんだよ。人間はそのことを忘れてしまって、
自分独りで生きていると思っている。」
「農薬を撒くということは、りんごの木を
周りの自然から切り離して育てるということなんだ」と
9年ぶりにりんごの花が咲き、りんごの木が頑張ったと・・・・

「ひとつのものに狂えば、いつか答えに巡り合う」と木村さんは言う。

木村秋則さんのりんごを食べてみたいけど、
あまりにも有名になってしまって、
生産量が注文に追いつかない状態だそう。



「奇跡のリンゴ」
著 者:石川拓治
出版社:幻冬舎











コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ニャンニャンニャンで | トップ | 寒菖蒲 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿