狸便乱亭ノート

抽刀断水水更流 挙杯消愁愁更愁
          (李白)

書店にて

2009-08-07 20:42:34 | 反戦基地

 必要があって、資料蒐集のため古い日記を整理していた。日記は昭和57年9月から、確実にノートや自由日記に記していたつもりである。
 記載されている日記に偽りはない筈、当時の社会情勢がわかる新聞記事なども書かれていた。(手書きである)
平成5年1月6日
朝日新聞記事である。「クーデター論文」で免職
 元陸自三佐が「不服」申し立て郵送
クーデターを容認する論文を週刊誌に投稿して 懲戒免職処分となった元陸上自衛隊高射学校教官、柳内伸作・元三佐(45)が、防衛庁の審理の課程で「処分の理由を具体的に示されなかった」などとして五日、処分の取り消しを求めて同庁の公正審査会に不服申し立てを郵送した。
柳内元三佐は昨年十月、金丸信・全自民党副総裁の五億円献金問題に関連し、「週刊文春」に「もはや合法的に選挙で不正を是正する事は不可能だ。それを断ち切るには革命かクーデターしかない」などとする論文を投稿。宮下創平・前防衛庁長官が「民主主義制度を否定する見解の発表は許されない」と表明、自衛隊法五八条の「自衛隊の威信を損する行為」などにあたるなどとして、昨年十一月十二日に 懲戒免職 処分とした。
柳内元三佐は「記者会見で公表したような明快な懲戒処分の理由を、個人的に告げられなかった。(投稿も)歴史的事実を示しただけで民主主義を否定する内容ではなかった」としている。
申し立てでは「自衛官の言論の自由はどこまで認められるか」と問うとともに、「週刊誌への掲載にあたり、同誌の編集者が「加筆削除した部分に誤解を生む箇所もあった」として、掲載前の投稿全文も公開する。

田母神俊雄がもてはやされている今日と比べ隔世の感がある。
ちなみに日記には問題視された「週刊文春」誌のコピーも挟んであった。
自衛隊三佐(現役)激白 特集 巨悪を眠らせるな!
「金丸が辞めなきゃクーデターをやる」
 自民党政権の腐敗は佐川疑獄で頂点に達した。しかも竹下内閣誕生に暴力団が一役買っていたのだ。政界に自浄能力なく、国民が傍観をきめこむならば、最後の手段"伝家の宝刀"を抜くしかない!現役自衛官が職を賭して夜に問う「クーデターの論理」とは!?

柳内三佐はこの時45歳とあるから、まだまだ政界進出も可能の年齢とみるが、何故かネットでは忘れられてしまったような存在で詳しい記載はなかった。一方田母神俊雄の場合はすさまじい。田母神俊雄講演会・株式会社田母神俊雄事務所いさましい看板が、目白押しに立ち並ぶ。
書店のこの田母神俊雄の著書の洪水に聊か感を深くせざるを得なかった。