恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

改憲で「戦争する国」、教基法改定で「戦争する人」づくりが進められる今の政治が
将来「恥ずかしい歴史」にならぬように…

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「高校無償化」をめぐる「誤解」と「差別」

2010年03月16日 | 教育基本法・教科書
 16日、いわゆる「高校授業料無償化法案」(「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案」)が衆議院を通過しました。
 ご存知の通り、この法案については様々な批判があります。
 しかし、その中には多くの誤解もあるようですので、少し私なりに整理してみたいと思います。

■ 「国際人権規約」

 まず、良くある批判が「選挙目当てのバラマキだ」という批判がありますので、これについて考えてみましょう。
 国際人権規約という条約があります。1979年に批准しています。
 その中の「A規約(経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約)」には、「高等教育の無償化」が盛り込まれています。
 この「高等教育の無償化」について日本は長い間、留保してきました。もちろん国々にはそれぞれ様々な国内事情もありますので、この「A規約」を批准したからといって直ちに国内法の整備を行う義務があるわけではありませんが、批准から約30年もの間放置されてきたこと自体、少し放置し過ぎたようにも思います。
 それが今回、ようやく着手することになった、これが今回の「高校無償化法案」だというわけです。

 こうした経緯から考えれば、本質的には子どもたちの人権(「教育を受ける権利」)の問題であって、「バラマキ」などの類いの問題ではないのです。

■ 国どうしの「仲」の良し悪しと「人権」は別物

 さて、もう一つ問題になっているのは、朝鮮学校などに通う生徒さんたちも対象にするのか否かということです。
 例えば、閣僚の中では国家公安委員会の中井洽委員長が、拉致問題と経済制裁を理由に朝鮮学校を除外するよう求めたことがありました。
 前述の通り、そもそも法案の本質は「子どもたちの人権」の問題です。人権を論ずるのに国どうしの「仲」の良し悪しが判断基準になるようでは、お話にもなりません。

 もちろん北朝鮮による拉致も、重大な人権侵害ですし国家犯罪ですが、日本が北朝鮮や韓国の国籍を持つ人々、まして子どもたちを「差別」や「人権侵害」を行なっても良いとするならば、逆に北朝鮮などが日本人に対して「差別」や「人権侵害」を行なうことに、「日本もやっているだろう」と根拠を与えてしまうことになります。
 「子どもたちの人権」の問題だという本質を見誤らない限り、中井氏のような主張はできないはずです。

■ 「教育を受ける権利」

 さて、批判の中には憲法の条文を根拠にしたものもあるようです。
 その一つは、憲法26条の定める「教育を受ける権利」は「すべて国民は」としており、日本国民だけが対象だというものです。
 残念ながらこうした批判は誤解に基づくものであり、妥当とは言えません。有名な最高裁判所の判例をご紹介します。1978年10月4日に出された、いわゆる「マクリーン事件判決」です。

 「憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ。」
 
 「権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるもの」が、どの程度の範囲かという議論もあるでしょうが、例えば外国籍の子どもたちが普通の小学校に入学しようとしたとき、外国籍であることを理由に入学や転入が拒否されるでしょうか。「教育を受ける権利」が保障の対象外だとすれば、拒否されて当然となるわけですが、実際はそうではありません。
 「教育を受ける権利」の保障も、「わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ」と考えるべきでしょう。

■ 「公の支配」

 また、中には憲法89条を根拠にした批判もあります。
 89条は、「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」と定めていますが、朝鮮学校は「公の支配に属しない」存在であり、これに公金を支出するのは憲法違反だという主張です。

 これも一見、かなりの説得力があるように見えますが、繰り返し述べてきた通り、ことの本質は、「子どもたちの人権」を支援するものであり、学校を支援するのではありません。
 これは一般の公立高校や私立高校でも同じで、学校が受け取る授業料を「子どもたちから取るのか」「国から受け取るのか」の違いだけで、学校からしてみれば変わりません。あくまで、支援を受けるのは学校ではなく、そこに通う子どもたちなのです。

 すなわち、89条の規定をもって憲法違反だという批判も全くの「的外れ」なのです。

■ 「学校法人」への「支配」は絶大

 ついでに余談ですが、朝鮮学校が「公の支配」に属していないかというと、そうとも言い切れません。
 朝鮮学校は他の私立学校などと同様「学校法人」が運営していますが、この設立に当たっては日本国政府(文部科学省)の認可が必要です。
 また、その管理や寄付行為の変更などについて定められた日本の私立学校法に服しており、法令や所轄庁の処分に違反した場合、文部科学省は私立学校審議会の意見を聞いた上で「解散命令」を出すこともできます。
 しかも、この「解散命令」は絶大で、「行政不服審査法による不服申立てをすることができない」と定められています。
 これだけの絶大な「支配」が朝鮮学校にも行き届いていることは、知っておいた方が良いのではないかと思います。

■ 反対政党の「付け焼き刃」

 ここまで述べてきたことを知らなかった人々を、批判するつもりはありません。
 今まで知らなかったことが多かったのは、ある意味、提案者側の「説明不足」の責任でもあります。
 ただし、今回法案に反対した自民党や、その「亜流」みんなの党に対しては、その「説明不足」の責任も含めて「軽蔑」を禁じ得ません。
 ここまで書いてきた「批判」も、すべて自民党・みんなの党の、言い分です。
 日頃から、憲法にも人権にも見向きもしない政党の「付け焼き刃」では仕方ないかもしれませんが、いかにも中身が「薄っぺら」です。

■ 人種差別撤廃に動いたはずの「保守」

 具体的に言うならば、前述の1979年の「国際人権規約」の批准は、自民党政権の大平正芳内閣のときです。大平氏といえば、自民党総裁の谷垣禎一氏の「宏池会」の大先輩です。なぜ内容を理解できないのでしょうか。

 また、自民党が最大与党として、社会党・新党さきがけと連立を組んでいた1995年に批准した「人種差別撤廃条約」には、国や自治体など公共機関が人種や民族などで差別する行為や、差別の扇動や助長を行わないことが定められています。
 この「人種差別撤廃」を国際会議で最初に提案したのは日本です。第一次大戦後に作られようとしていた「国際連盟」の規約に「人種あるいは国籍如何により法律上あるいは事実上何ら差別を設けざること」という文言を入れるべきだと主張したのは、1919年当時の日本なのです。 

 しかも、そのときの全権大使だった牧野伸顕氏は、麻生太郎前首相の「ひいお爺様」です。なぜ、それさえも無視するのでしょうか。

■ 「恥ずかしい歴史」を刻む「保守」

 もちろん、それだけ立派な主張を国際社会に訴えた日本も、その頃は国を挙げて他のアジア諸国やその民族を「差別」していたのですから、お恥ずかしい限りです。

 それでも、先人が尽力してきたことや、世界に誇れるような功績を受け継ぐべきなのに、逆に負の「差別」だけを受け継ぐ良識なき末裔が「保守」を僭称し、まだこの日本に蔓延っていることは、やはり嘆かわしいことです。

 「人権」や「教育」を思うとき、他者への「差別」を1世紀近くにわたって引きずるためだけの「保守」。「人権」と「外交」の区別もつかない「保守」。
 すなわち今の自民党・みんなの党などは、「恥ずかしい歴史」を刻み続ける「恥ずかしい」存在なのではないか、私にはそう思えてなりません。

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7 コメント

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転載させていただきました。 (yfqsx494)
2010-03-17 08:51:12
「高校無償化」をめぐる「誤解」と「差別」を転載させていただきました。
問題はあります (もえおじ)
2010-03-17 16:25:34
朝鮮学校に対して高校無償化を実施すると、「特別扱い」になるという見方もあります。 その理由は、

① 朝鮮学校は(他の外国人学校と同様に)中学・高校として認定されておらず、専修学校と認定されている。 もし朝鮮学校を対象とするのであれば、他の種々の専門学校も対象しなければ不公平になるが、その様な議論は成されていない。

② 日本国外の外国人学校よりも、先ず海外の日本人学校の高校無償化を優先すべきではないのか。


さらに、もっと大きな問題は「朝鮮学校が朝鮮総連の管理下にある」事です。 現行の計画では個人ではなく学校(朝鮮学校)に対して無償化相当の金額が支払われることになるので、これらのお金がそのまま朝鮮総連に流れる可能性があります。 無論、外国人であっても「教育を受ける権利」を奪うことはできないので、もし支払う場合には、無償化相当の金額を学校にではなく本人(本人家族)支払うべきであると考えます。
もえおじ様のご意見について (goo-needs)
2010-03-19 11:25:59
もえおじ様より、ご意見・問題提起を頂きましたのでお答えしていきたいと思います。

まず、①についてです。
「朝鮮学校は…専修学校と認定されている」とのことですが、学校教育法上11章に規定される「専修学校」ではなく、次の12章の「各種学校」に分類されておりますので、その点の誤解は解いておかれた方が良いのではないかと思います。
次に、「他の種々の専門学校も対象しなければ不公平になるが、その様な議論は成されていない」とのことですが、衆議院文部科学委員会ではこの法案の審議の中で、参考人として「全国専修学校各種学校総連合会」の菊田薫事務局長を招いて、その意見を聴取するなど、しっかりと取り上げられています。
この菊田氏の発言の主旨としては、「専修学校のうち高等学校相当の教育を行っている専修学校も対象とされている」ことを評価され、「各種学校(外国人学校含む)も、一定の要件を満たしている場合はこの就学支援金の対象にしてほしい」との要望もなされているところです。この方も、「義務教育終了後、引き続き高等学校に相当する学校の『教育を受ける権利を保障』するという観点」を重視しておられます。
以上、「議論が成されていない」との誤解も解いておかれるべきではないかと考えます。

続いて、②について申し上げます。
「海外の日本人学校の高校無償化を優先すべき」とのことですが、私も在外の生徒さん方の「教育を受ける権利」を保障するために国内同様の手当が行われるべきだと思います。
高等部のある日本の在外教育施設は7校あり、米・英・仏・独・スイス・シンガポールの6カ国に分布しています。
この内、英・仏・独・スイスは、国際人権規約A規約の締約国ですので、その国の無償化が適用されいてる可能性があります。重複を避けるため各国の支援状況を調査した上で、足らざるところがあれば補う必要もあるでしょう。また、A規約に未署名のシンガポールや、署名したものの批准をしていない米国にある在外教育施設で学ぶ生徒さん方にも、日本政府から支援がなされるべきだろうと思います。
川端文部科学大臣は、「在外教育施設は日本の法の支配が及ばない」と除外の理由を述べましたが、これまでも教師派遣、教材提供などの支援策は行っているのですから、ぜひとも、在外教育施設で学ぶ生徒さん方にも支援の拡大を求めていきたいと思っています。
前述の通りわずか7校であり、金額的にもそう大きくはありません。もう少し文部科学省も度量を見せてほしいものです。

最後に、ご主張の「これらのお金がそのまま朝鮮総連に流れる可能性があります」とのことですが、今回の法案に対してこうした不正受給に対しては、懲役刑(最高3年)付きで罰則も設けられています。また、「刑法に正条があるときは、同法による」との規定もあります。ケースにもよりますが、想定されるのは「詐欺」「横領」などの罪が考えられ、その場合は量刑はより重いものになるでしょう。悪質な場合には、本文中にもある通り、文部科学省は当該「学校法人」に対して「解散命令」も出すこともあり得ます。
こうした点については、全ての対象校の皆さんにしっかりと肝に銘じて頂きたいと思いますし、文部科学省にもしっかりとチェック機能を果たしてもらう必要があると思います。

また、「本人に支払うべき」とのご意見について、そうした「現金支給」もごもっともだと思うのですが、今度は膨大な事務手数がかかり、効率面での問題が発生してきます。例えば、09年の「定額給付金」の支給では、わずか1度の支給の事務のために800億円以上かかると言われ、問題になりました。そのときよりは対象は狭くなりますが、今度は恒常的な制度です。生徒さん一人ひとりについて個別に振込先の口座番号などの管理、転入出・退学・休学など就学状況の毎月の個別の把握なども行わなければなりません。都道府県では専門部署を設けて人員を配置しなければならないでしょう。機関委任事務ですから、その分の費用は国税で賄うことになります。おそらく事務だけで毎年、数百億円程度の費用となるでしょう。
こうしたことを踏まえ、効率を考えるならば「現金支給」ではなく、学校を通じての「現物支給」という形にならざるをえないと思います。

goo-needsより
Unknown (Unknown)
2010-03-22 14:53:31
「国民」って書いてあったら、「日本国民」でしょ。
Unknown (IN)
2010-03-24 11:40:53
>まして子どもたちを「差別」や「人権侵害」を行なっても良いとする

ですが、別に朝鮮・韓国のこどもたちが
普通の高等学校に入ることは可能では?
「学校が高等学校無償化の対象に入るか否か」の問題から「子どもたちの差別」の問題になっているのはおかしいと思います。

問題は、朝鮮学校が無償化の対象になるに相応しい教育をしているか否か、ではないですか。
そもそも無償化は継続可能なの? (きよ)
2010-03-27 10:28:18
今の日本の経済状況を考えて見て下さい。財政にはとんでもない額の赤字を抱え、産業の空洞化と少子高齢化による人口ピラミッドのいびつさが災いし、1995年辺りからGDPは伸びを止めていますし、上昇に転じさせる要素が見えて来ません。将来の財源の裏付けが無いのです。
既に所得に対する税率は平均的労働者で30%程度まで上がっており(含住民税)、これに社会保障負担を加えれば40%を超えています。増税も限度が有ります。今回の無償化の強行は選挙を睨んだバラマキと見られても致し方有りません。
本気でやるならば小さく始めて対象を徐々に拡大すべきでは無いでしょうか。最初は学校教育法で定められた「校」の範囲に限定し、本当に必要な各種学校が有るならば別の枠組みを作れば良いと思います。例えば看護師不足が問題に成るのであれば厚労省が旗を振って看護学校に補助金を出すのも良いでしょう。(労働環境の改善が先かもしれませんが、、)この辺りは文科省が裁量権を持つ事になったようですので、どの様に実施するかを十分に検討して頂きたい所です。
いずれにせよ、是非とも100年先の日本という国の有り方を示してそれに向けて何をやっていくのかを次の選挙の争点にして頂きたい物です。突然のように(実は昔から議論されて来た事ですが)強行採決で決めるべき事だったのでしょうか。
ご返事が遅くなり、申し訳ございません (goo-needs)
2010-04-04 00:35:27
4名の方より、ご意見を頂きました。
ご返事が遅くなりましたが、回答させて頂きます。

まず、”「国民」って書いてあったら、「日本国民」でしょ。”とのことですが、「国民」と書いてあるものは日本国民だけに保障した権利で、「何人も」あるいは対象が明記されていないものは外国人にも保障された権利であるとする学説も、かつてはありました。これを「文言説」といいます。一方、本文中の判例のように、文言にこだわらずその権利の性質で判断すべきと解釈する学説を「性質説」といいます。
「文言説」を採用した際、例えば憲法13条の「生命権」や「幸福追求権」さえ外国人には保障されなくなってしまいます。権利と背中合わせに義務もありますが、第30条は、「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」とあります。厳格に「文言説」を採用すれば、「納税の義務」は外国人は履行しなくて良いことになります。
どちらも、極めておかしな話ですし、そのようにはなっておりません。
現在、通説・判例の立場は当然「性質説」であり、学者さんの中でも「文言説」を主張する人々はほとんどいません。
その点、ご理解いただければ幸いです。

また、”別に朝鮮・韓国のこどもたちが普通の高等学校に入ることは可能では?”とのことですが、おっしゃる通り可能です。

次に、”「学校が高等学校無償化の対象に入るか否か」の問題から「子どもたちの差別」の問題になっているのはおかしいと思います。”とのことですが、本文を再読頂ければ、国際人権規約A規約の「対象」は「学校」ではなく「子どもたちの人権(教育を受ける権利)」だということがお分かり頂けるはずです。
言わば、「子どもたちの人権」の問題を、「学校が対象に入るか否か」に置き換えている政党やメディアが本末転倒なのだということも、ご理解頂ければ幸いです。

続いて、現下の経済状況を踏まえ、”既に所得に対する税率は平均的労働者で30%程度…社会保障負担を加えれば40%を超えています。増税も限度が有ります。”、”無償化の強行は選挙を睨んだバラマキ…”とのことですが、私はその状況を理解した上で、「無償化」を進めてほしいと思っています。
おっしゃる通り、勤労者世帯の平均年収は既に12年連続で低下し、今や1980年代前半の賃金水準とさえ言われています。国民の所得が減れば減るほど当然「内需」は冷え込みます。ご指摘の通り、税・社会保障の負担率は大変な状況です。しかし、それ以上に教育費の家計負担は深刻です。それは、教育に対する公財政支出が先進国の中でも、日本が最低レベルなのです。高等教育を受けた子どもたちは、国内経済にとって非常に有為な労働力として貢献してくれるのに、日本はそれを「自己責任」と称して社会を挙げて子どもたちの教育を行なおうとしなかったのです。結果、先進国の中で「子どもの貧困率ワースト1位」という中で、教育も満足に受けられない子どもたちが増え、「貧困の連鎖」が問題となっているのです。
日本に資源らしきものはありません。技術力や知力など「人的財産」によって、ここまで発展してきたのです。他の先進国並みに「人的財産」に投資することを考えなければ、日本はますます没落していくのではないでしょうか。
また、ご質問にありました「看護学校」(正式には「看護専門学校」)ですが、その多くは高等教育を終えた生徒さん方が学ぶ場であり、また所管は文科省ではなく、厚労省や自治体、他の医療法人などです。その点、より深いご理解を頂ければ幸いです。
最後に、強行採決とのご指摘ですが、あれは「強行採決」とは言い切れません。
委員会の審議時間や参考人を呼ぶか否か、あるいは採決のタイミングを決めるのは、その委員会の理事会です。今回の場合、そこで決まった審議時間を無視して、自民党の委員はただしゃべり続けただけに過ぎません。その事前に決めた質問時間を何時間も超えてしゃべり続けた挙句、「答弁を得ていない」と言われても、「国会法」でいうならば通る話ではありません。まだ、本会議場での「牛歩戦術」の方がはるかに合法的だということをご理解頂きたいと思います。

これとは別に、「憲法89条は国際人権規約よりも上位の概念であるので、国際人権規約をもって憲法の条文を否定することはできません。従って全てのインターショナルスクールへの公金の支出は違憲である」とのご指摘もありました。本文中にもある通り、「学ぶ権利」の問題であり、その子どもたちの人権に対する支出です。「インターショナルスクール」に対する支出だと考えるのは、あまりにも形式に捉われ過ぎた不合理な話です。さらに、「子供の学ぶ権利はすでに守られています。日本国は朝鮮人が公立高校に進学することを認めているからです。もちろんそうすれば授業料は無料です。」とのご指摘も頂きましたが、問題は、「国内の高等学校に相当する教育」の定義です。朝鮮高等学校、あるいは他の「インターショナルスクール」などの各種学校でも、大学受験資格を与えています。もう少し、「あやふや」ではない「知識と順法精神」を高められた方がよいのではないかと思います。

ご返事が遅くなりましたことを深くお詫び申し上げます。

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