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北朝鮮「飛翔体」 ~怒りと冷静の狭間

2009年04月08日 | 外交・国際
■ 発射への怒り

 4月8日を迎えました。
 考えてみれば、北朝鮮が「飛翔体」の発射を「通告」していたのは4日から8日まででしたので、今日まで「発射」が引き延ばされていた可能性もあったわけです。
 「発射」がそこまで引き延ばされていたならば、初日の「誤探知」騒動どころか、もっと大変な混乱が起きていたでしょうし、胃を痛める人々も増えていたことでしょう。
 それを思えば、ここまで引き延ばされなかったことや、日本の領土や領海には何も落ちてこなかったこと、領空をも通過しなかったことは、不幸中の幸いでしたが、「自制」を求めた日本などの声を無視して発射に踏み切った北朝鮮には、あらためて強い怒りをおぼえます。

■ 難航する安保理協議

 さて、この北朝鮮の「飛翔体」をめぐっては、国連安保理での協議が難航していると伝えられています。
 議題になっているのは、もちろん今回の行為が、北朝鮮のミサイル開発を禁じた先の安保理決議に違反するかどうか、ということです。
 現在のところ、常任理事国ではロシアと中国、非常任理事国ではベトナムやリビア、ウガンダといった国々が、慎重姿勢をとっています。ウガンダ以外の国々に共通するのは、戦後「米国と対立した過去」を持つということです。

■ 米国の「前科」

 北朝鮮の「飛翔体」が仮にミサイルだとすれば、米朝協議を迫り、何かをねだるための「示威行為」に他なりません。
 だからこそ、米国の在韓米軍司令官は3月24日には、「『攻撃』ならば朝鮮半島有事を想定した『作戦計画5027』を発動することができる」と発言し、北朝鮮を威嚇してきたのです。
 もちろん一概には言えませんが、こうした姿を、かつての自分たちの国と重ね合わせていた大使もいるのではないでしょうか。
 それが原因であれば、日本の要求を妨げているものは米国の「前科」ということになるのかもしれません。

■ 孤立しかねない日本

 さて、安保理でも特に、「6ヵ国協議」議長国の中国は、北朝鮮に対して柔軟姿勢を示し、安保理の決定としては最も弱い「報道機関向け声明」の素案を提示し、これを「落としどころ」にしようとしているようです。
 これは、追加制裁措置を盛り込んだ、新たな「決議」を求めてきた日本や米国の要求とは著しくかけ離れており、対立は必至のはすでした。しかし、ここに来て米国が態度を軟化させ、中国に歩み寄る姿勢を示しているというのです。
 これでは、日本は米国に「はしごを外された」格好になってしまい、孤立しかねない状況です。

■ 冷静さを失っていない日本国民

 ところで、国内の声はどうでしょうか。本当に新たな「制裁」や「決議」を望んでいるのでしょうか。
 TBS(JNN)が4日~5日に行った世論調査で「日本の北朝鮮への対応」について聞いたところ、「ミサイルだろうが人工衛星だろうが、さらなる制裁措置を含め厳しく対処すべきだ」は29%、「ミサイルならさらなる制裁措置を含め厳しく対処すべきだが、人工衛星の場合は冷静に対処すべきだ」が34%、「ミサイルだろうが人工衛星だろうが、冷静に対処すべきだ」が35%、という結果でした。
 多くの国民は、怒りをおぼえながらも「冷静な対処」を求めていると言って良いでしょう。
 問題なのは、「決議」を行うかどうか、「制裁」を行うかどうか、ではなく、北朝鮮をめぐる核・ミサイル・拉致・人権などの問題を解決するのに「何が効果的か」ということではないでしょうか。

■ 冷静さを欠いた「国会決議」

 7日には衆議院、8日には参議院で「北朝鮮によるミサイル発射に抗議する決議」が採択されました。もちろん何らかの抗議は必要ですが、少し違和感をおぼえる内容です。
 前回「自制」を求めた決議や政府の見解は「飛翔体」なのですが、今回の決議で「ミサイル発射」と断定するのは矛盾があるように思います。また、今回まだ調査が続いており、98年の「飛翔体」がミサイルだと断定されるまで数ヵ月かかったことを思えば拙速だと言わざるを得ません。明らかに冷静さを欠いています。
 もちろん、ミサイルとロケットの発射が技術的に共通しているということよく分かりますが、「だからミサイルだ」と断定し、それで「制裁」「制裁」と言うのでは、もしものときに「赤っ恥」をかくのは日本です。下手をすれば「狼が来たぞ!」と叫んでいた少年のような扱いを受けるかもしれません。

■ 慎重な「舵取り」を

 もっと困ったことには、保守系の議員の中からは、「6ヵ国協議離脱」「国連脱退」「日本も核武装を」など過激な発言も飛び出しているようです。
 こういうときは、得てして過激な意見が脚光を浴びるものですが、これでは国際社会からだけでなく、冷静さを失っていない多くの国民からも「孤立」してしまうでしょう。
 国会議員の皆さんは、この国の「舵取り」を担う方々です。ぜひその「舵」は、慎重に握って頂きたいと思います。

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