呉明憲コンサルタントの中国ビジネス日記

中国の最新情報を上海・東京・神戸を拠点に活動する株式会社TNCリサーチ&コンサルティングの呉明憲が紹介します。

上半期における浙江省の外商投資企業の30%が赤字

2008年09月25日 | 未分類
  浙江省経貿委は、上半期の浙江省の外商投資企業の赤字企業は30%、利益がわずかまたはトントンの企業が35%、利益を上げている企業は35%に過ぎないというデータを発表した。赤字企業の多くが輸出加工型で、労働集約型そして低付加価値の企業であるとのこと。

これらの数値は人民元レートの上昇、原油価格や原材料価格の持続的な上昇、労働コストの増加、そして貸付規模の収縮と輸出税額還付率の引き下げ等の諸々の要因が重なったことが経営に影響しているとの見方がされている。これらの状況をさらに分析したところによると、外商投資企業の経営状況は厳しく、企業の販売収入は昨年同時期比12ポイント下落しており、利益も大幅に減少、各種要因が重なったことにより一部の企業が生産停止し、このままでは倒産してしまうような企業も出てきかねないとのことだ。そして、この統計報告において、現在のこのような状況は短時間において改善することは難しく、企業の赤字はさらに拡大するのではないかとの見方を示している。

  これは外商投資企業全体の話であり、日系企業だけを抽出したデータではない。そのため、日系企業がまったく同じ状況にあると言い切れないわけであるが、周りの状況は注意しておく必要があるだろう。