ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第49巻-2依頼者の明日

2007-02-24 15:53:39 | 第046巻~第050巻

■依頼者の明日(第174話) 発表1980年3月

評価     ★★★

依頼人   KGBラジュエフ議長

ターゲット  KGBワシンスキー大佐

報酬     不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 1,095

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   1,037

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    76

<ストーリー>
ソ連に亡命中の元オーストラリア労働党副書記「ハワード」とソ連宇宙工学博士「パブロフ」夫妻が亡命を画策。これを阻止せんと、KGBワシンスキーが己の地位保全を賭けて蠢く・・・

<この一言>
科白なし

<解説>
ソ連宇宙工学の権威「パブロフ博士」思想信条をマークするKGB「ワシンスキー大佐」。パブロフのアパートを訪れるワシンスキーは、かつてワシンスキーがソ連に亡命させた元オーストラリア労働党副書記「ハワード・フィルビー」が同じアパートに住んでいることを知る。パブロフとハワードの動向を気にするワシンスキーであるが、果たして二人は共謀して亡命を企てる。
KGB内での権力闘争に巻き込まれながらワシンスキーは二人の亡命を阻止しようと奔走、策を企てる。全ての策が後手に回ったワシンスキーは最後の手段として、ゴルゴに亡命者の狙撃をするようラジュエフ議長に進言する。しかし、ラジュエフがゴルゴに依頼したのはワシンスキーの狙撃であった。

ゴルゴが4コマしか登場しないサイド・ストーリーもの。亡命の阻止とKGB内部の暗闘がスリリングに描かれており、練られたプロットが読む者を飽きさせない。難癖をつけるとすれば、ハワードの部屋番号は「301」であるはずだが、ドアの表示が「201」と描かれている点だろうか・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (49) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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ゴルゴ13第49巻-1ガリンペイロ

2007-02-22 23:25:55 | 第046巻~第050巻

■ガリンペイロ(第173話) 発表1980年7月

評価     ★★★

依頼人   マリオ

ターゲット  ガリンペイロ(天然ダイヤ掘りの山師)皆殺し

報酬     ダイヤモンド5個

今回弾丸発射数     20/ 通算弾丸発射数 1,094

今回殺害人数       44/ 通算殺害人数   1,036

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    76

<ストーリー>
妻と娘を「ガリンペイロ」に虐殺されたインディオの「マリオ」。ダイヤモンド5粒でガリンペイロの皆殺しを依頼する・・・

<この一言>
ひさしぶりだな、リーガン

<もう一言>
フリッツの時のように、時間をひきのばそうとしても、そうはいかんぞ・・・

<解説>
ブラジル・アマゾナス州では、天然ダイヤを採掘する山師集団「ガリンペイロ」が、各地で略奪と虐殺を繰り返していた。ガリンペイロに妻と娘を殺されたインディオの「マリオ」はゴルゴにガリンペイロの皆殺しを依頼する。マリオの命を賭した依頼をダイヤモンド5粒の報酬で受託する。最新の戦闘車輌、銃機関銃、バズーカ砲を調達したゴルゴは、飛行機をハイジャックし、150万ドルの身代金を要求する。対応に出たFBIリーガン部長に対するゴルゴのセリフに、思わずニヤリとさせられる。「ひさしぶりだな、リーガン」「フリッツの時のように、時間をひきのばそうとしても、そうはいかんぞ・・・」 FBIリーガン部長は、第7巻-1『AT PIN-HOLE!』でハイジャック犯「フリッツ」の狙撃をゴルゴに依頼しているのだ。身代金をゴルゴに手渡したリーガンはゴルゴから鞄を渡される。ゴルゴを乗せた飛行機が飛び去った後、鞄の中身を調べると身代金と同額の150万ドルが入っていた。ゴルゴは身代金をリーガンに負担させることなくハイジャックを成し遂げ、150万ドルをエサにガリンペイロをおびき出す作戦に出たのであった。 150万ドルにつられたガリンペイロはゴルゴの前に現れるが、ゴルゴは呼吸も乱さず表情ひとつ変えずに、警察公安隊とともにガリンペイロを全滅させる。ダイヤ5粒では釣り合わない程の装備でマリオの依頼に応えるゴルゴの男気が熱い作品。

ズキューン

ゴルゴ13 (49) 巻掲載
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ゴルゴ13第48巻-4機関全開

2007-02-21 23:48:50 | 第046巻~第050巻

■機関全開(第172話) 発表1980年7月

評価     ★★★

依頼人   不明

ターゲット  反政府極右組織 国民戦線アルマス議長

報酬     不明

今回弾丸発射数      2/ 通算弾丸発射数 1,074

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数     992

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    76

<ストーリー>
エクアドル囚人訓練船が”漂流中”のゴルゴを救助。直後に囚人達の反乱が発生する・・・

<この一言>
タバコをくれ・・・   ・・・まずい。

<もう一言>
俺はあんたらにとっても、あのサリナス号にとっても・・・ただの拾われた”漂流者”だ・・・

<解説>
エクアドルの囚人訓練船「サリナス号」が、南太平洋東部・ガラパゴス群島南500キロの沖合で”漂流中”のゴルゴを救助。その直後、囚人達が蜂起し船長以下を武力制圧する。しかし、海が大荒れとなり、囚人達の操舵では時化を乗り切ることができない。事態が極限まで達した刹那、ゴルゴが舵をとることを名乗り出る。ゴルゴはリーダーシップを発揮、即席のシー・アンカーを作り、天才的な操舵で難局を乗り切る。

ゴルゴは標的を狙撃後、ペルーの海岸から消息を絶っている。その後、手こぎボートで漂流中のゴルゴが発見されたのは、沖合500キロのポイントである。いくらゴルゴでも500キロも手こぎボートで進むのは無理と思うのだが・・・

ゴルゴが図らずも語った「漂流者」というのは、今回のシチュエイションに限らず、ゴルゴの人生を象徴しているのではなかろうか?チリキンガのゴルゴ評と「漂流者」も呼応している。
『あの冷え切った鋭い目・・・ひとりで生きることしかできない男の目だ・・・革命、民族、同志愛・・・どんな言葉もあの男に幻想や希望をいだかせはしない・・・』

ズキューン

ゴルゴ13 (48) 巻掲載
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ゴルゴ13第48巻-3ゼロの反撃

2007-02-20 23:13:27 | 第046巻~第050巻

■ゼロの反撃(第171話) 発表1980年9月

評価     ★★

依頼人   不明

ターゲット  軍総政治部長 ボリス将軍

報酬     不明

今回弾丸発射数     23/ 通算弾丸発射数 1,072

今回殺害人数       26/ 通算殺害人数     991

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    76

<ストーリー>
アフガニスタン・カブールで1kmの遠距離狙撃に成功したゴルゴ。パキスタンに逃れ武器商人からM16を受けとるが・・・

<この一言>
こういうシーンになるのだったら・・・攻撃を・・・おれがその銃に弾丸を装填するまでまつのだったな・・・

<解説>
戒厳令下のカブールで、1km先から「軍総政治部長ボリス将軍」を狙撃したゴルゴ。アフガニスタンからパキスタンに移動したゴルゴは、武器商人から注文していたM16を受けとるが、試射場で待ち伏せにあう。M16に弾を装填する直前に襲われたため、携行していたS&Wで反撃する。しかし、圧倒的多数の強襲攻撃部隊の前に5発装填のS&Wでは太刀打ちできず、ゴルゴは小屋に逃げ込む。ここからがゴルゴの真骨頂。M16用の弾丸をハンマーで発射させたり、トラックのマフラーに釘を詰め込みエンジンをかけることで釘を炸裂させたりと一挙に二十数名を殺害する。 しかし、待て。ゴルゴはもう一つの愛銃「S&W」の5発装填タイプを携行していたのだが、5発撃ち終えた後にトリガーをひき、弾丸が発射されないことに焦燥の表情を浮かべている。弾丸装填数と発射数を間違えたのだろうか?それとも、S&Wには5発装填タイプと6発装填タイプがあるが、ゴルゴは6発装填タイプと勘違いしたのか?いずれにせよ、ゴルゴらしくない行動と表情が残念だ。

本作では「1km」の長距離狙撃が描かれているが、これまでの長距離狙撃ランキングを記す。
第42巻-2『海神が目覚める』1,500m
第7巻-1『AT PINHOLE!』1,020m
第27巻-2『60日間の空白への再会』1,000m
③第48巻-3『ゼロの反撃』1,000m
第18巻-1『動作・24分の1』700m
第11巻-1『ROOM No.909』500m
第22巻-1『スエズの東』400m

ズキューン

ゴルゴ13 (48) 巻掲載
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ゴルゴ13第48巻-2ペチコートレーンの夜霧

2007-02-19 23:13:43 | 第046巻~第050巻

■ペチコートレーンの夜霧(第170話) 発表1980年8月

評価     ★★★★

依頼人   なし

ターゲット  なし

報酬     なし

今回弾丸発射数      4/ 通算弾丸発射数 1,049

今回殺害人数        6/ 通算殺害人数     965

今回まぐわい回数    1/  通算まぐわい回数    76

<ストーリー>
霧深いロンドンの下町ペチコートレーン。女に誘われたゴルゴは直後に襲撃を受ける。肌を合わせた二人の運命は・・・

<この一言>
さっきの死んだ男の持っていたものだ・・・拾ってきたおかげで・・・命まで拾ったらしい・・・

<もう一言>
今度は俺がきく番だ・・・きみの正体を・・・な。

<さらに一言>
同じイヌ科でも、オオカミはイヌの群れの中にいても、おたがいを感じあうものだ・・・それがメスとオスになれば・・・なおのことだ・・・

<解説>
「お願い・・・わたしを・・・わたしを買って!」と女に声をかけられたゴルゴ。直後にロシア人の襲撃を受けこれを退けるが、女とのまぐわいの後にも再び襲われる。ゴルゴは女の正体を静かに問いただす。女は、自分はCIA工作員であり、ソ連外交員を殺害後KGBから追われていたため、ゴルゴの正体を知りつつ自分を守ってもらうためにゴルゴに近づいたことを告白する。ゴルゴと分かれた女は、ゴルゴに銃口を向けたためゴルゴに殺されてしまう。

彼女自身の最期の問いが本作の永遠の命題だ。
「もしわたしが拳銃を向けなかったら・・・私を許してくれた・・・?」

ゴルゴは女を許しただろう、というのが当研究所の見解だ。さらに言えば、ゴルゴは女に心を開いていたに違いないというのが当研究所の結論だ。ゴルゴが身を挺して女を守っていること、女に付き合い饒舌に会話をしていることは、その根拠の一部にすぎない。決定的なのは、女の最期を見つめるゴルゴの目だ。うっすらと涙を浮かべているように見えるのは気のせいではあるまい。以下の女のセリフはゴルゴの心情とシンクロしており、ゴルゴの内面を代弁しているのではなかろうか?
①「でも・・・楽しかった・・・あなたといっしょにいると、わたしは”女”になりきれた・・・」
②「今夜の私たちは”狩人”ではなかった。メスとオスだったんだわ・・・」
③「霧の夜は狩人の”目”も”心”も狂わせてしまう・・・」
特に②のセリフが「私たち」(=一人称複数形)になっていることに着目すると、「ゴルゴの目にも涙」の意味が見えてくる。

ズキューン

ゴルゴ13 (48) 巻掲載
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