ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第48巻-1ビハインド・ザ・プレジデント

2007-02-18 23:56:42 | 第046巻~第050巻

■ビハインド・ザ・プレジデント(第169話) 発表1980年4月

評価     ★★

依頼人   ①ヘンリー・バーナード/トーマス・ウォルサム②マーカス・ガボン

ターゲット  ①マーカス・ガボン②ヘンリー・バーナード

報酬     不明

今回弾丸発射数      7/ 通算弾丸発射数 1,045

今回殺害人数       12/ 通算殺害人数     959

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    75

<ストーリー>
アメリカ大統領選挙を控え、「カーター大統領」と「E・M・ケネディ」は熾烈な選挙戦を展開していた。両陣営の選挙参謀は、相手方の参謀殺しをゴルゴに依頼する・・・

<この一言>
暗い所で同じ場所にじっと立っていられるのは・・・そこにいるのが自分だけと確認できる時だけだ・・・

<解説>
大統領候補「E・M・ケネディ」の選挙参謀「ヘンリー・バーナード」は、対立候補「カーター現職大統領」の選挙参謀「マーカス・ガボン」の殺害をゴルゴに依頼する。一方のマーカス・ガボンは、「ヘンリー・バーナード」の殺害をゴルゴに依頼。バーナードもガボンもゴルゴが依頼を完遂した後、口封じにゴルゴを抹殺することを企んでいたが、裏切りが露見してしまう。バーナードとガボンは手打ちをすべく密会、ゴルゴからの殺害予告を受け逃走するも、ゴルゴの銃弾に倒れる。 1980年の大統領選挙を題材にした作品。アメリカ大統領といえど軍産複合体をはじめとする利益団体の操り人形に過ぎず、各団体の利益追求のために熾烈な選挙戦が繰り広げられることを描いた内容は評価に値する。しかし、本作のゴルゴは敵対する両陣営からの依頼を引き受けている。これはゴルゴの行動原理から明らかに逸脱する行為である。 第40巻-4『蝶を射つ!!』 において、「おまえ・・・プロの掟を知っているな?プロは二重に仕事をひきうけないことだ・・・」と語っているが、本作のゴルゴはこのセリフを自己否定するものだ。過日の選挙参謀「マイケル・ハサウェイ」がバーナードの裏切りをゴルゴに密告するところも不自然で、ストーリー展開的にも破綻している。

ズキューン

ゴルゴ13 (48) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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ゴルゴ13第47巻-3メスリーヌの猫

2007-02-17 23:24:45 | 第046巻~第050巻

■メスリーヌの猫(第168話) 発表1980年5月

評価     ★★

依頼人   ジャヌー(メスリーヌ後家)

ターゲット  ピエール・ヴェヌヴィル

報酬     不明

今回弾丸発射数      0/ 通算弾丸発射数 1,038

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数     947

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    75

<ストーリー>
暗黒街の大物「ピエール」の殺害依頼を受けたゴルゴ。48時間以内の国外退去命令を受け、武器を奪われた上、ピエールの部下に監禁されてしまう・・・

<この一言>
小便だ・・・

<もう一言>
今度はクソだ・・・

<さらに一言>
我々東洋人は人に見られていたんじゃあ、出るものも出ない・・・

<解説>
超人的怪盗「メスリーヌ」は、ピエールに売られ警察に射殺された。メスリーヌの後家ジャヌーはゴルゴにピエール殺害を依頼する。その直後、パリ警視庁はゴルゴに48時間以内の国外退去命令を出す。拳銃を奪われたゴルゴはピエールの事務所に丸腰で乗り込むが、捕らえられ監禁されてしまう。

ゴルゴが監禁されている部屋に猫が迷い込んでくるが、猫の瞳孔によりゴルゴは正確な時間を知り、ピエールの移動時間を狙ってトイレに行き、吹き矢にてピエールを仕留める。

本作のゴルゴは饒舌である。頻繁にトイレに行くゴルゴが面白い。ゴルゴもやっぱり人間なのだ。「小便」もすれば「クソ」もする。しかも、人に見られていると「出るものも出ない」。ゴルゴにも羞恥心はあるらしい・・・
なお、ジャック・メスリーヌはフランスの伝説的な犯罪者。本作冒頭のメスリーヌが警察に射殺されたシーンは、1979年11月2日の事件をそのまま再現したものである。

ズキューン

ゴルゴ13 (47) 巻掲載
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ゴルゴ13第47巻-2ミッドナイト・エンジェル

2007-02-16 01:39:08 | 第046巻~第050巻

■ミッドナイト・エンジェル(第167話) 発表1979年12月

評価     ★★★

依頼人   不明

ターゲット  外国の要人

報酬     不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 1,038

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数     946

今回まぐわい回数    1/  通算まぐわい回数    75

<ストーリー>
タイ・バンコクの歓楽街。娼婦マリーはゴルゴにアプローチ、ゴルゴの予約してある特別室に招かれる・・・

<この一言>
仕事がある・・・

<解説>
バンコクの歓楽街で娼婦マリーに声をかけられたゴルゴは、マリーをホテルの特別室に招く。豪勢なディナーと酒を振る舞い、マリーを抱くゴルゴ。ゴルゴのテクニックに翻弄されたマリーがベッドで熟睡している間に、ゴルゴは部屋を抜け出し狙撃を完遂。警察がゴルゴの部屋を訪れるも、マリーがゴルゴのアリバイを証明し、ゴルゴは不問に付される。ゴルゴに惚れるマリーであるが、ゴルゴはバンコクを去る。

他愛のないストーリーで、ゴルゴの際だった活躍もない作品。しかし、本作が輝きを放っているのはマリーの天真爛漫なキャラに依るところが大きい。本作はハードボイルドでもミステリーでもない。いわゆる”劇画”ではなく”漫画”なのだ。息詰まるようなゴルゴ本流のシリアスな内容ではなく、異色のコミカル作品であるところに本作の存在理由がある。ゴルゴに惚れた女は、不遇の死を遂げたり、悲恋に終わったりするのが常であるが、マリーの変わり身の早さと熱しやすく冷めやすい単細胞的奔放さが、新鮮な涼風を吹き込んでいる。読後に何とも言えぬ安堵感を味わえるのは、ゴルゴシリーズでも本作ぐらいのものであろう。
どうでもいいことだが、ゴルゴはこの間11話連続でまぐわっていない。初期作品における、セックスレス最長期間である。疑似恋愛のようなシチュエーションを設定することで、ゴルゴ自身も束の間の休息を味わったのかも知れない・・・。マリーの奔放発言にゴルゴが苦笑いしているのもご愛嬌だ。

ズキューン

ゴルゴ13 (47) 巻掲載
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ゴルゴ13第47巻-1暗黒海流

2007-02-15 00:04:57 | 第046巻~第050巻

■暗黒海流(第166話) 発表1980年1月

評価     ★★★★

依頼人   内閣調査室 高村室長

ターゲット  元陸軍情報部 木暮甚介大佐

報酬     $200,000

今回弾丸発射数      16/ 通算弾丸発射数 1,037

今回殺害人数        11/ 通算殺害人数     945

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    74

<ストーリー>
第二次世界大戦末期、財宝を満載した輸送船「安房丸」はアメリカ軍により撃沈させられた。戦後34年経ち、安房丸が引き上げられたが財宝は残っていなかった。財宝の行方を巡り、政治家・防衛庁・内閣調査室が暗闘を繰り広げる・・・

<この一言>
それとも・・・俺が知らないと、思っているのか・・・?

<解説>
1945年4月、輸送船「安房丸」は総額1兆円とも言われる財宝を満載し日本へ向かっていた。輸送船ということでアメリカ軍の攻撃を免れるはずであったが、アメリカ潜水艦「キング・フィッシュ」により安房丸は撃沈された。
1979年、中国は安房丸の引き上げを行うが財宝は発見されなかった。元陸軍情報部「木暮甚介」大佐が財宝を横領し、その資金力を背景に木暮が戦後の政治を牛耳ってきたのであった。

内閣調査室「高村室長」は自分の家族が安房丸に乗っていたことから、木暮の横領を恨み、ゴルゴに木暮の殺害を依頼する。同時に高村は、木暮がゴルゴに狙われているとの情報をリークし、木暮にプレッシャーをかける。さらに高村は、木暮に安房丸に関する疑惑をぶつけ、持病である心臓発作を誘発させる。
病院に運び出されるところをゴルゴに狙撃され、木暮はその生涯を閉じる。

史実に基づく緑十字輸送船撃沈事件を題材にした本作。本作中の「安房丸」は史実では「阿波丸」であり、「キング・フィッシュ」は「クイーン・フィッシュ」である。
内閣調査室「高村室長」と大物政治家「木暮」との心理戦がスリリングだ。第二次世界大戦中の日本軍の財宝を巡る話は、 第26巻-2『聖者からの依頼』 で山下財宝が取り上げられている。M資金をはじめとする日本軍の財宝を巡る伝説、そしてその流用による政財界の立て役者の暗躍。陰謀史観とも取られそうだが、非常に興味深い題材であることは確かで、本作も日本軍物資をフックに読み応えのある内容になっている。
交番にゴルゴの指名手配写真が掲示されたり、日本国内での銃器調達の困難さをゴルゴが克服する過程が描かれていたりと、日本でのリアルなゴルゴの活躍が描かれているのも興味深い。

ズキューン

ゴルゴ13 (47) 巻掲載
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ゴルゴ13第46巻-4代打

2007-02-14 00:32:18 | 第046巻~第050巻

■代打(第165話) 発表1980年4月

評価     ★★★

依頼人   ホセ大佐/亡命キューバ人 エリンケ・ロドー

ターゲット  ソ連顧問バラーギン(軍情報部大佐)

報酬     不明

今回弾丸発射数       1/ 通算弾丸発射数 1,021

今回殺害人数         1/ 通算殺害人数     934

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    74

<ストーリー>
射撃教官カーの裏稼業はスナイパー。「エリンケ・ロドー」より狙撃依頼を受けるが、直前にキャンセルされてしまう。自分の代わりにゴルゴに依頼がなされたことを知ったカーは・・・

<この一言>
カストロ首相のためなら命も賭ける愛国者・・・か・・・

<解説>
射撃教官カーの裏稼業はスナイパー。キューバ人「エリンケ」から仕事のオファーを受けるが、直前にキャンセルされてしまう。CIAに捕らわれたカーは、自分の代わりにゴルゴに依頼がなされたことを知らされる。CIAはゴルゴがカストロ暗殺を依頼されたと思い込み、カストロ暗殺を阻止するためにカーを利用する。カストロの乗る車に警告の銃弾を撃ち込むことを依頼されたカーは、自らの仕事を終えた後、別の人物が狙撃されるのを目の当たりにして呆然とする。ゴルゴのターゲットはカストロ首相ではなく、ソ連顧問「バラーギン」だったのである。

ゴルゴと二流スナイパーの格の違いが記される作品。キューバに振り回されるCIAとカーが可笑しいが、ゴルゴも見せ場がほとんどなく、非常に印象の薄い作品。

ズキューン

ゴルゴ13 (46) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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