■地上の太陽(第505話) 発表2003年10月
評価 ★★★
依頼人 プレアデス石油会社社長ダン・カーソン
ターゲット 実験核融合炉の破壊
報酬 不明
今回弾丸発射数 3/ 通算弾丸発射数 2,924
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 5,325
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 117
<ストーリー>
世界各国が誘致にしのぎをけずる実験核融合炉。フランスは日本を蹴落とすべく、日本たたきを画策、一方、アメリカの石油会社は石油利権を核融合炉に奪われまいと・・・
<この一言>
ムダ話はいい・・・用件を聞こう。
<もう一言>
すべて忘れろ・・・
<解説>
『サシャ・エルー』は、日本人に恋人を奪われた経験により日本バッシングを専門とするジャーナリストになっていた。フランスのカダラッシュ市長は、実験核融合炉誘致にあたりライバルである日本を叩くことによって世論を喚起しようと、サシャに日本叩きの記事執筆を依頼する。
取材に乗り出したサシャであるが、世界各国が誘致を目論む実験核融合炉について取材を進める内に、アメリカの動向に疑問を抱く。アメリカに渡ったサシャは核融合炉施設に勤める女性『トディ』に近づき、施設内の撮影に成功する。しかし、ホテルに戻ったサシャは、施設の警備担当者の訪問を受け銃口を突きつけられる。観念したサシャであるが、その場にゴルゴが登場、警備員を始末するとともに、撮影したメモリーカードを奪いとられ、『すべてを忘れろ・・・』と厳命される。
ゴルゴは石油会社社長より依頼をうけ、石油利権を無にするような核融合施設の破壊を請け負っていたのである。サシャの撮影したデータにより融合炉の弱点がコンピューター制御にあると見たゴルゴは、強力な磁界を発生させる弾丸により、融合炉を破壊する。しかし、アメリカの狙いは自らの石油利権を守るために、融合炉を誘致し、実験を骨抜きにすることにあり、石油会社社長の行動は石油利権を揺るがすものとなったのである。
サシャとトディの恋が成就するハッピーエンドに救われる作品。石油会社社長の父子の葛藤は、あまりにも底が浅いが、サシャのラストワード『君こそ”地上の太陽”だ』が、この作品を生き返らせている。まあ、いずれにしてもゴルゴには全く関係のない事であるが・・・
ズキューン
ゴルゴ13 (152) 巻掲載
ゴルゴ13(156) 巻(最新刊)
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これは、是非「日本の誇る山っぽさナンバーワン記者」の梶本に、その後を取材して欲しいですね。
出来たら、サシャとトディと梶本の三者会談も見てみたいです。
ジャーナリスト対談はいいですね。ゴルゴを軸にした人間模様が面白い。
そういや、梶本の女っ気ってなさそうですが・・・
>何が人生を左右するかわかんないですね~
おっしゃる通りですね。日本人男性に嫁いだ女性はどうなったんですかね~日本人男性とフランス人女性って、合わなそうですが(笑)
ゴルゴなら「後悔のない結婚はない・・・」なんて言いそうですね。って、ゴルゴは結婚歴なしと思われますが(笑)
いつになく、本エピソードのゴルゴ、狙撃の際の講釈が長い!(笑)
狙撃の際に、妙に回りくどいこと(蝶弾とか弾道計算とか弾の特質とか)をあれこれゴルゴが解説しているときは、その作品の脚本担当は、夏緑=秋田茜ですよ~!!
>あれこれゴルゴが解説
笑いました。人の長話を嫌うゴルゴ、時として過剰な説明をすることがあります。そんなときは、夏緑=秋田茜なんですね!
理論上、燃料1gから、石油8t分の膨大なエネルギーが得られるとされる。
核融合燃料としてもっとも期待されるのが、重水素(海水に多量に存在する)
かなり高度な人工的操作が必要。
核融合反応が起こるべく原子核同士を近づけるために、1億度℃以上の高温が必要。
(炉心は超高温になるが、蓄えられているエネルギーはわずか。密度が低いので、エネルギー密度としては、沸騰している水とあまり変わらない)
放射性廃棄物が少ない(核分裂炉のように、高レベルで寿命の長い放射性廃棄物を生み出す恐れは無い)
CO2を排出しない
>1億度℃以上の高温が必要。
想像もつかない温度ですね。まさに”地上の太陽”なのでしょうが、実用化には時間がかかりそうですね。