ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

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ゴルゴ13第45巻-2ヒューム卿最後の事件

2007-02-09 01:10:13 | 第041巻~第045巻

■ヒューム卿最後の事件(第160話) 発表1979年11月

評価     ★★★★★

依頼人   元MI6部長 ヒューム卿

ターゲット  ジョン・バグネル・ベリィ/バグネルの軍用犬

報酬     前金£30,000+後払£30,000

今回弾丸発射数       4/ 通算弾丸発射数 1,009

今回殺害人数         8/ 通算殺害人数     922

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数    74

<ストーリー>
余命1ヶ月と診断された元MI6部長のヒューム卿。自らの生命保険を担保に最後の依頼をする・・・

<この一言>
新聞も読めぬほど具合が悪いのか・・・

<もう一言>
退職者のあんたが・・・なぜそう無理をする・・・?

<解説>
タイトルが示すとおりヒューム卿の最後の事件。ゴルゴと深い信頼関係を築いたMI6元部長のヒューム卿は病に冒され、余命1ヶ月と診断される。女王陛下に対する最後の奉公として私財を投じゴルゴに殺害依頼を行うが、報酬の支払い方法は「前金£30,000+死亡生命保険£30,000」というもの。ゴルゴへの報酬は原則的に前金制だが、ゴルゴはヒュームの病状と死亡保険金であることを慮ったのだろう、変則的な支払い方法を承諾している。ヒュームに向けるゴルゴの言葉も「退職者のあんたが・・・なぜそう無理をする・・・?」「新聞も読めぬほど具合が悪いのか・・・」といつになく優しさを滲ませており、これから訪れるヒュームの死を思うと涙なしには読めない。

ヒュームの依頼をうけ、軍用犬の調教師「ジョン・バグネル・ベリィ」とその犬を始末に行くゴルゴ。バグネルとの対峙、犬・狼の群との格闘シーンは緊迫感がみなぎり、非常にスリリングだ。ゴルゴはバグネルの愛犬「アルゴス」を仕留め、その牙をヒュームに送ることで任務遂行を報告するが、ヒュームはその結果を知ることなく事切れる。しかし、 第29巻-1『女王陛下の憂鬱』でゴルゴを「世界で一番信用できる男」と評していたヒュームは、ゴルゴの任務遂行を確信していたことだろう。

ヒューム卿の登場は12回。
<ヒューム卿登場作品>
第3巻-3『メランコリー・夏』
第3巻-5『ベイルートVIA』
第6巻-3『17人の渇き』
第9巻-5『暗い街灯の下で』
第10巻-4『リオの葬送』
第10巻-5『ナチス鉤十字章は錆びず』
第14巻-2『カリブ海の死影』
第17巻-2『欧州官僚特別便』
第19巻-1『ジェット・ストリーム』
第29巻-1『女王陛下の憂鬱』
第44巻-2『薔薇の下で』
第45巻-2『ヒューム卿最後の事件』
ところで、 第1巻-1『ビッグ・セイフ作戦』の依頼人は、若き日のヒュームなのだろうか?顔つきがヒュームに似ている。ヒュームだとすれば通算登場回数は「13」回となり、ゴルゴとの因縁がますます深くなる。

第19巻-1『ジェットストリーム』のメッセージをヒュームの墓碑銘とし、筆を置く。
”同志に告ぐ、「賛美歌13番」を斉唱し、これをただひたすら願う、母の命にかけて、すべてを誓いつつ・・・ヒューム”

合掌

ズキューン

ゴルゴ13 (45) 巻掲載
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