ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第38巻-3タラントゥーラ=舞踏蜘蛛

2007-01-16 01:34:54 | 第036巻~第040巻

■タラントゥーラ=舞踏蜘蛛(第136話) 発表1977年11月

評価     ★★

依頼人    不明

ターゲット  ユーゴスラビア国家安全委員長 デミテル・ワイスコフ

報酬     不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 907

今回殺害人数        4/ 通算殺害人数   809

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数  70

<ストーリー>
ユーゴスラビアで”仕事”を終えたゴルゴ。軍警察に追われ悪魔崇拝の村に逃げ込む・・・

<この一言>
聞くがな、坊やたち・・・

<もう一言>
これから、ブルガリアの国境を抜けるのにつき合ってもらう・・・国境では、おれと夫婦だというんだ・・・入管を通過したらすぐに帰してやる・・・

<解説>
ユーゴスラビアで「デミテル・ワイスコフ国家安全委員長」を殺害したゴルゴ。軍警察に追われ、命からがら寒村に逃げ込む。人気のないその村には悪魔崇拝が残っており、村民達は女性を生け贄にする儀式の最中であった。ゴルゴが儀式を執り行う男を弓矢で射抜くと、村民達は集団ヒステリー状態となり互いに殺し合う。絶対者を失って殺し合う様を”タラントゥーラ(舞踏蜘蛛)”と呼ぶことから本作のタイトルがつけられた。

ゴルゴがいとも簡単に追いつめられ、命を落としかけている不本意な作品。
ワイスコフ殺害の容疑者として追われるゴルゴ。そもそも、証拠を残さずその犯行を悟られることもないゴルゴが、追い込まれている設定が不自然だ。ゴルゴが運転しているのは名車フェラーリBB512。最高時速300kmを叩き出すスーパーカーである。一方、追っ手の軍警察はソ連製と思われる車で追跡。圧倒的なパワー差にも関わらず、ゴルゴは追い詰められた挙げ句、走行中のタイヤを撃たれ車ごと谷底に転落、炎上している。村に逃げ込んでからのゴルゴの行動も軽率だ。背後から狙撃され、弾丸が肩をかすめている。犬に追われ、逃げ込んだ家に火をつけられ万事休すかと思われるが、偶然にも地下室があり、命拾いしている。これ程までに脆弱なゴルゴを見るのはファンとして忍びがたい。

一方、ゴルゴらしさも描かれており、思わずニヤリとさせられる。
寒村でこどもたちに問いかける際のセリフが、「聞くがな、坊やたち・・・」とあくまで優しいのが泣かせる。鎌を手に襲ってくるこどもたちを叩いてはいるものの、決してダメージを与えることはしていない。生け贄にされかかった女性を救出しているが、自らの脱出のため夫婦を演じさせる強引さも健在だ。救出された女性が困惑しているのが可笑しい。子どもには優しく、女性に対しては優しさと強引さを使い分けるゴルゴの性格が伺えるエピソードだ。

ズキューン

ゴルゴ13 (38)巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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