ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第35巻-2神に贈られし物

2007-01-04 23:52:59 | 第031巻~第035巻

■神に贈られし物(第125話) 発表1976年12月

評価     ★★★

依頼人    公的機関

ターゲット  大統領候補参謀

報酬     不明

今回弾丸発射数      6/ 通算弾丸発射数 876

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   775

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数  65

<ストーリー>
大統領候補指名大会で沸くスタジアム。厳重な警備体制の中、大統領候補参謀が狙撃され、ゴルゴは警察に捕らえられる・・・

<この一言>
弁護士を呼んでくれ・・・

<解説>
大統領指名大会を前に熱狂で沸くスタジアム。厳戒態勢の中、大統領候補参謀が狙撃された。会場に居合わせたゴルゴは警察に逮捕される。状況証拠は限りなくクロだが狙撃の物的証拠はない。二重三重に張り巡らした伏線により、状況証拠を覆し容疑を否認するゴルゴ。ゴルゴの頭脳戦が光る作品で、ミステリー仕立てのストーリーが小気味いい。

細かい描写が笑いを誘う作品でもある。
・検問の警察官に背後から肩をタップされているゴルゴ。 第16巻-3『ペガサス計画』 のジョーに続き2回目の珍事である。
・おもちゃの射撃場にて百発百中で的を射て、テキ屋のオヤジに「お、お、お客さん!もうかんべんしてくださいよ!そう当てられたんじゃ店がつぶれちまう!ま、まるで神わざだ!」と泣きを入れさせている。
・「弁護士を呼んでくれ・・・」とつぶやくゴルゴ。テリー・バートンは顧問弁護士なのだろうか・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (35)巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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ゴルゴ13第35巻-1ピリオドの向こう

2007-01-04 01:18:45 | 第031巻~第035巻

■ピリオドの向こう(第124話) 発表1977年10月

評価     ★★★

依頼人    アンソニー・ウォルター

ターゲット  エリノアの左耳のイヤリング

報酬     不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 870

今回殺害人数        0/ 通算殺害人数   774

今回まぐわい回数    1/  通算まぐわい回数  65

<ストーリー>
妻エリノアの左耳のイアリングを狙撃して欲しいと頼むアンソニー・ウォルター。しかし、ゴルゴが発砲する前にエリノアが射殺されてしまう。狙撃失敗の汚名を着せられたゴルゴは・・・

<この一言>
一発目は左耳を撃ちぬく・・・二発目は右耳・・・三発目は左腕・・・四発目は右腕だ・・・それまでに答えるんだな・・・

<解説>
妻エリノアが過激団体SDSに献金をしていること知ったアンソニー・ウォルターは、献金を止めさせるべくエリノアにある警告を与えようとする。その警告とはエリノアの左耳のイアリングを狙撃することであった。ゴルゴがスコープにイアリングを捕らえトリガーを引こうとしたその刹那、何者かによりエリノアは射殺されてしまう。直後に警戒線がしかれ、ゴルゴは追われる身に。陰謀を嗅ぎ取ったゴルゴはウォルター邸に舞い戻り、召使い「ウィルソン」に自白を迫る。ウィルソンは、市警のコンラッド警部がウォルター邸を盗聴していたことを告白する。ゴルゴは自身の潔白を証明するため、コンラッドにイアリングを装着させ、妻エリノアの時と同条件でイアリングのみを撃ち落とす。

本作は人間以外をターゲットとする作品で、”職業スナイパー”ゴルゴの面目躍如たるものがある。職業スナイパーについてゴルゴが同業者と語る作品として 第31巻-3『落日の死影』 があるが、本作は『落日の死影』とシンクロしている。
『落日の死影』においてゴルゴは同業者AX-3とスナイパー稼業について語りあっている。AX-3が「人間の死体以外は金にならない」と言ったのに対し、ゴルゴは「女の髪のピンをふっとばすだけで金になる、ということもある・・・狙撃屋ならな・・・」と答えている。本作のような依頼がくることを予見していたのであろう。
また、『落日の死影』においてAX-3が拷問により口を割らせるシーンが描かれているが、右耳→左耳と撃ち抜いた後、「今度は右腕!そして左腕だ!」と脅している。本作では、ゴルゴがウィルソンの口を割らせるシーンで「一発目は左耳を撃ちぬく・・・二発目は右耳・・・三発目は左腕・・・四発目は右腕だ・・・それまでに答えるんだな・・・」と脅している。片耳ずつ撃ち抜いて次に腕を撃つという脅しは、この業界ではスタンダードな手法なのだろう。

ゴルゴは自身の射撃価値・ブランド価値を維持するため、阻害されて結果が確認できなかったミッションを改めて完遂させている。 第30巻-1『アサシン暗殺教団』 では、「おれの仕事は見せ物じゃない・・・」と狙撃現場を見せることに難色を示したが、本作ではゴルゴの狙撃に疑いを持ったウォルターに対し、自身のブランド価値維持のためと仕事を妨害したコンラッドへの見せしめのために、狙撃の正確さを実演してみせている。昨今つまらない蹉跌により、ブランド価値を自ら貶めている企業が散見されるが、ゴルゴのブランド価値維持にかける執念を見習って欲しいものだ。

本作では往年のフェラーリの名車が活躍しているのも見逃せない。ストーリー前半では「フェラーリ308GTB」が惜しげもなく乗り捨てられており、ラストシーンでは「フェラーリ・ディーノ」で去っていく。ゴルゴはフェラーリ・コレクターなのだろうか・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (35)巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

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