goo blog サービス終了のお知らせ 

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 2月21日 居酒屋

2014-02-21 20:16:25 | B,日々の恐怖



    日々の恐怖 2月21日 居酒屋



 自分的に衝撃的な体験をした話をします。
自分が19の時の話なんですけど、大阪の有名な繁華街の居酒屋でバイトしてた時の話です。
時給は1200で深夜は1400と貧乏だった自分には魅力的な条件で、募集して即面接、採用というながれでした。
自分的には、

「 おぉ、即採用ラッキー。」

ぐらいの認識でしかなかったです。
 はじめの2~3週間は何事もなく、むしろ優しいバイト仲間や店長、条件のいい時給に、

「 なんだよ超当たりバイトじゃんか!」

なんておもいながら働いていました。
 3週間位たって自分もそこそこ動けるようになりました。
いつもと一緒の時間にバイト行くとシフトに入ってるバイトさん達がその日4人中自分以外全員休んでました。
まあ平日だったし、店長のフルサポートのおかげで店は回りました。
 23時位に一息つけて、飯食ってたら店長が横で飯食い始めました。

「 すまんな~、たまにこんなことあるんだわ~。
○○(自分の名前です)はへいきか?」

なんて言うんで、

「 楽勝っす。」

なんて返したら店長が

「 ん、まあそういう事じゃないんだが・・・。
まあもうちょっとがんばろうや。」

なんて言って仕事に戻って行きました。
 自分はその時、?でした。

“ 何がそうゆう事じゃないのか、自分が何を思って返事をしたか知ってて、そうゆう事じゃないと言ったのか?”

へんなモヤモヤがあったんですが、店は忙しくなってくる時間だったので飯つめこんで仕事に戻りました。
 なんとかその日は店長と二人で店を回し切りました。
店長が、

「 マジ助かったよ~。
後は掃除やって帰るだけだな。
もうちょいがんばろうや!」

なんて言ってくれたのを鮮明におぼえてます。

 それで、便所掃除やってたときでした
便所掃除はまず大の方からクレンザーで泡たてて、んで小のの方も泡立てて・・・ 。
んで、どこの店も一緒だと思うんですが大の扉って勝手に、ぎ~~~って閉まるじゃないですか。
で、自分はバケツに水入れて大の扉を固定してたんです。
小の便器を頑張ってこすってたら後ろでいきなり、

「 バァーーーーーン。」

って、大の扉がバケツ吹っ飛ばして閉まってるんです。

「 まじかよ・・・。」

とか思って、でもまあその時は深く考えずに、もう一度バケツに水入れて、また大の扉固定して小の便器洗い始めようと振り返ろうとしたら、

「 バァーーーーーン。」
「 ・・・・・・・。」

てかしまらないよ普通。
とか考えてたら店長が来て、

「 お前、もっと静かに掃除しろよ。」

なんて能天気なこと言ってるんで事情を説明しました

「 気のせいだって、確実に・・。」

なんて店長は言ってたけど、その日の店長の顔はずっと目が笑ってなかったです。
 でも自分は怖い話は好きだったけど霊とか信じてなかったんで、その時は特に霊とかそんな体験としては感じてなかったんで、次の日もまた普通にバイト行ってました。

 何回か便所掃除したけど、もうあんな事は起こらず・・・、ってか忘れかけてた。
でも、やっぱりその店はおかしくて・・・・。
普段自分は夕方からしか入らないんだけど、その日は本職の方々が光栄にも自分たちの店で宴会をやるってな話で、初めて仕込みを手伝うって話で昼からバイト入りました。
 野菜切ったり、肉串に刺したり、刺身の用意したり・・・・ 。
まあ、なんてことはない料理の下ごしらえをして、3時過ぎには仕込みも終わりました。
 んで、終わって客席のカウンターなんかに座りながら、

「 本職マジカンベン。」
「 青りんごサワー大量に用意しとけよ。」

なんて話してたんです。
 有線から音が聞こえるんですよ。
はじめは気にしてませんでした。
でもなんか、

「 ・・・つい・・・。」

とか、

「 ・・・し・・・・い・・・。」

なんて、うめくような声で人の声が聞こえるんで店長に、

「 有線つけっぱですよ。」

って言ったら、

「 有線・・・?
つけてねぇし・・・?」

なんて言ってました。

「 つけてないとかって・・、聞こえません?」

なんて俺が必死に訴えるんで、皆しゃべるのをやめました

「 あつ・・・い。」
「 く・・・るし・・・い。」

正直涙目でした。
普段なら陽気に笑って何かフォローしてくれてた店長も、今回はマジ顔で、

「 みんな休憩外でな・・・。」

なんて言うんで、自分は何も言えずに飛び出すように私服に着替えて店を出ようとしました。
店長が、走って店から出ようとする自分に、

「 夕方は5時からでいいぞ。」

って、叫び気味に言った次の瞬間 、

「 ビーーーーーーーー。」

居酒屋って、客が店員呼ぶボタンあるじゃないですか。
あれが鳴ってるんですよ、座敷で。

“ ビクッ!”

と体が止まって、皆を眺めると恐怖って感じより、

“ やれやれ・・・・。”

みたいななんかそんな感じがしました
店長が、

「 俺、とめてくるわ。」

って、スイッチ消しに行ってました。
んで、消してあたり見渡して、

「 誰もいねぇ。」

って、言うのと同時位に、

「 ビーーーーーーーー。」

さすがにここはおかしいだろ、って初めて思って店長に、

「 どういうことなんすか?」

って真顔で3回位問いただしたら、

「 今日の宴会終わったら教えるわ。
頼むから宴会だけでも手伝ってくれ。」

なんて言われて、余計に不気味でした

( 大阪の本職の方々は、特定のサワーを好んで飲んでたらしいです。
自分の店の常連の本職は、青りんごがお気に入りだったらしいです。)

 正直納得行ってなかったけど、生活かかってたんで逃げるわけにもいかず、夕方には店に戻ってました。
宴会は案の定本職のわがまま連発で、ってかおかげで昼の出来事も忘れてました。
 宴会は無事終わって後は残りの客をかたすだけって時に、不意に焦げくさい臭いがしたので同じバイトの先輩に、

「 なんか焦げくさくないっすか?」

ってきいたら、

「 本職畳焦がしてるかもな!見てくるよ!」

なんていって座敷見に行きました。
 そんなときに新規の客が入ってレジ付近の女先輩が、

「 新規三名様入りました!!」

なんて言うんであわてて、

「 いらっしゃいませ~!!」

って大声で言ったんですよ。
 でもどう見ても2人なんです。
女先輩に、

「 2人・・・・、ですよね?」

っていうと

「 ううん、3人。」

って言うし、実際見てくると2人でした。

「 2人でしたよ。」

って女先輩に言うと、

「 え~、白い服着た男女と、それにぴったり付いてくる感じで黒い服着た女で3人だったよ~。」

なんて・・・・。
白い服のカップルはいたけど、黒い女なんていねぇよ;;
 そしたら、座敷行ってた先輩が焦げてなかったぜ、なんていって帰ってきたら女先輩がボソッと

「 ・・・・あ・・・・・あの黒い女・・・・焦げてたのか・・・・。」

それ聞いてぞわ~~~ってしました。
なんでそんな真顔で意味のわからないこと言えるんだって・・・。
 んで、その日の終りにやっと店長がいろいろ教えてくれました
まず、うちの店の近くの大型電気量販店、そこで昔火事があって結構な数の人が死んだなんて話。
今は(今もなのかな?)ビックピーカン?だっけかな?そんな名前の量販店です。
もう一つは、そこで亡くなった方々の供養の石碑みたいなのが、うちの店のちょうどま裏の寺にあるって。
 こんな繁華街に寺あるんかよ、って思ってその日見に行ったら、ほんとにありました。
その寺はちょうど店のトイレのすぐ裏でした。
店長が、

「 おまえ辞めるなよ。」

って、その日の終りにしきりに言ってました。
 まあ、店のみんな好きだったし店長もいい人だったんで、そこのバイトはしばらく続けました。
落ちもピリッとしませんが、でもほんとに体験した今でも忘れられない話です。












童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------