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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 2月19日 キーホルダー

2014-02-19 18:14:48 | B,日々の恐怖



    日々の恐怖 2月19日 キーホルダー



 小学生の頃、友達二人と友達のいとこの家にファミコンのソフトを借りに行った帰り、国道で友達は信号が変わるのを待ってたんだけど、俺は早くそのソフトで遊びたくて、横断歩道のないところから飛び出した。
 走り出した瞬間に気づいた。
すぐ目の前、右から車が走ってきてた。
 ドン、ってぶつかった感覚のあと、俺はそのまま真後ろにあったガソリンスタンドの柱にぶつかった。 
はねられたんだろうな、って感覚はあったんだけど、まったく痛くない。
何の問題もなく立ち上がった。
 立ち上がったあと、ガソリンスタンドの店員が血相を変えて飛び出してきた。
本当に何の問題もなかったので、大丈夫大丈夫って言ってはみるものの信じてもらえない。
 そりゃそうだろう、俺が体当たりをかましてしまった車は少し先の路肩に停まってた。
採石場の11tトラック。
 店員さんに肩で担がれ、一番近くにあった医院(内科だったけど緊急時なので)に連れて行かれた。
擦り傷すらなくて、どこも痛くない。
そのまま脳外科に連れてかれて色々検査。
なんの問題もなかった。
両親も心配して駆けつけたが本当に無傷。
後日のムチウチすらもなかった。
 はねられた次の日、母親が職場のロッカーからあるものを持って帰ってきた。
首の取れた小さな地蔵のキーホルダー。
 その年に職場の慰安旅行かなんかで熊本(だったと思う)に旅行に行って、身代わり地蔵っていうのを見に行ったらしい。
そこで買ってきたものらしいが、はねられた次の日に職場のロッカーを開けたら首がもげてたとのこと。
一応供養はしてもらったけど、あれがなかったら俺死んでたのかもなぁ、と思った。













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